6月19日の記事の最後で、W杯アジア予選の韓国vsイラン戦で、イラン代表の選手5~6人が、イラン総選挙での改革派(ムサビ氏)支持を思わせる、緑色のリストバンドを付けてプレイしていた…ということに言及しました。
その後、イランの情勢は悪化。公正な選挙、やり直しを求める改革派のデモ隊を、保守、アフマニネジャド大統領側がは軍隊組織によって攻撃。宗教を背景にして絶対の力を持つ最高指導者も、保守側を正当化している。テヘランでは日ごとに死者が増え、メディア関係者や反体制と見られる人々が不当に拘束されたりするなど、保守派の独裁的な措置が行われ、海外のマスコミ関係者も、イランを退去せざるを得なくなっている状況だと聞きます。そんな中で、既に日本語でも出た記事(
CNN日本語)ですが、
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韓国ソウルで6月17日あったサッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会のアジア最終予選、韓国対イラン戦で、イランの一部選手が同国大統領選に出馬、敗北した改革派候補、ムサビ元首相のシンボルカラーである緑のリストバンドなどを身に着け、プレーした問題で、選手4人が代表から「引退」していたことが24日分かった。。
責任を問われ、引退に追い込まれたともみられる。イランの政府系新聞は、4人は終身相当の禁止処分を受けたとも報じた。
同試合では選手6人がリストバンドを着用していた。イランでは、6人は改革派を支持したと受け止められていた。引退したのは、代表の中軸だったカリミ、マハダビキア選手ら。
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元記事はイギリスの
ガーディアン紙。
韓国vsイラン戦で緑のリストバンドをつけていたのは6人、そのうち4人、31歳のアリ・カリミ、32歳のマハダビキア、32歳のハシェミアン、24歳のカエビが「引退」させられた。この4人は、インタビューに応じることが禁じられている様子。緑のリストバンドをつけていた6人のうち、残りの2人がどうなったかはわかっていない。また、韓国戦終了後テヘランに戻って以降、メンバーの誰もパスポートを返してもらっていない……
残りの2人は、オサスナのネクナムとマスード・ショジャエです。あの試合後、イランの情勢がますます悪化していくニュースを見るにつれ、どうしているんだろうかと気になってはいたのですが……どうにかして、国外で休養してくれていればと思ったんですが、パスポートを取り上げられた状態ということは、イラン国内から出られないのか。今回の「引退」措置を受けていないと報道されていますが、そういう措置を受けた選手たちと同じことをしてお咎めなしでいられるんだろうか。いまどうしているんだろう。
ディアリオ・デ・ナバラにも、まだガーディアン紙に載っていること以上の情報はないようです。記事の最後には、「オサスナでは、ネコとマスードがこの問題でどうなっているのか、確かなものを得ていない。クラブは代理人に対し、彼らにいかなるときでも落ち着いているようにと、コンタクトを取っている。」とのこと。