禍をもって福を成す、というにはあまりにも被災が大きすぎたわけだが、それでも結果として原発が見直され、本気で代替エネルギーの開発が本格化している。
菅首相は浜岡原発の停止を命じ、中部電力はこれを受け入れた。評価はこれからとしても、中日本地域でも関東と同様に、本気で他のエネルギーを開発する必要に迫られてきた。
こうした危機的状況の中でしか、本気でやらないのは人間の通性だ。福島原発がこんなことにならなければ、原発が供給する電力で安逸な生活を送っていたことだろう。
もちろんすぐには脱原発のエネルギー社会が構築できるわけではないが、本腰を入れての模索がはじまったといえる。
例えば家庭用リチウム電池の開発に家電メーカーは前倒しで生産を開始した。まだコストが高く容量も少ないが、それでもエネルギー源として役に立つ。
風力も太陽光発電も、きっと普及が加速され、さらにより使いやすく改良も促進されよう。電気自動車もこれで本格化する。
家庭用リチウム電池と車載用電池を同じ規格にして共用することにより経済性を高めることができる。風力や太陽光パネルで発電し、余った電力をここに蓄えることもできる。またガスによる燃料電池ももっと使われるようになろう。
工場の規模でいえば、ガスタービンによる発電機の設置が進むことも考えられる。被災地でいえば、海岸沿いで藻によるバイオ油の生産も可能になりそうだ。また揚力発電やさまざまな発電形態ももっと真剣に開発が進んでいこう。
つまり原発がなくなると、どういうことが起きるのか、ということが関東を中心にいま進行しているということだ。これはCO2削減で脱化石燃料ということにも近い。
ひとつのエネルギー源に頼ってきた社会の脆弱性を今回の大震災で突き付けられた。原発がいったん事故が起こると、これほど安全性が脅かされコストが高いものだったのかを国民は知った。
たぶんもう原発には戻ることはないだろう。もし戻るような動きがあるとしたら、やはり原発利権などに群がる人々がまだ甘い汁を吸いたいことを意味している。たぶんこれから、また原発必要キャンペーンがはじまるだろうが、もう国民は騙されない。大震災で社会も変わっていくが、人々の意識もまた変わってしまったのだ。
きっと日本人の知恵は、脱原発、脱石油という新しいエネルギーを開発していくことだろう。それを実現することこそが、復興であり、今回の大震災で亡くなった人々への鎮魂になることではないか。
「60からのマイソング55」を配信中。。これまでヒットした歌を55曲セレクトしてエッセーにまとめまています。「はじめに・空に星があるように・知床旅情・書き終えて」などをサンプルとしてアップロードしてあります。ぜひご覧ください。「Web写真人」で検索できます。URLはhttp://shashingin.web.infoseek.co.jp
菅首相は浜岡原発の停止を命じ、中部電力はこれを受け入れた。評価はこれからとしても、中日本地域でも関東と同様に、本気で他のエネルギーを開発する必要に迫られてきた。
こうした危機的状況の中でしか、本気でやらないのは人間の通性だ。福島原発がこんなことにならなければ、原発が供給する電力で安逸な生活を送っていたことだろう。
もちろんすぐには脱原発のエネルギー社会が構築できるわけではないが、本腰を入れての模索がはじまったといえる。
例えば家庭用リチウム電池の開発に家電メーカーは前倒しで生産を開始した。まだコストが高く容量も少ないが、それでもエネルギー源として役に立つ。
風力も太陽光発電も、きっと普及が加速され、さらにより使いやすく改良も促進されよう。電気自動車もこれで本格化する。
家庭用リチウム電池と車載用電池を同じ規格にして共用することにより経済性を高めることができる。風力や太陽光パネルで発電し、余った電力をここに蓄えることもできる。またガスによる燃料電池ももっと使われるようになろう。
工場の規模でいえば、ガスタービンによる発電機の設置が進むことも考えられる。被災地でいえば、海岸沿いで藻によるバイオ油の生産も可能になりそうだ。また揚力発電やさまざまな発電形態ももっと真剣に開発が進んでいこう。
つまり原発がなくなると、どういうことが起きるのか、ということが関東を中心にいま進行しているということだ。これはCO2削減で脱化石燃料ということにも近い。
ひとつのエネルギー源に頼ってきた社会の脆弱性を今回の大震災で突き付けられた。原発がいったん事故が起こると、これほど安全性が脅かされコストが高いものだったのかを国民は知った。
たぶんもう原発には戻ることはないだろう。もし戻るような動きがあるとしたら、やはり原発利権などに群がる人々がまだ甘い汁を吸いたいことを意味している。たぶんこれから、また原発必要キャンペーンがはじまるだろうが、もう国民は騙されない。大震災で社会も変わっていくが、人々の意識もまた変わってしまったのだ。
きっと日本人の知恵は、脱原発、脱石油という新しいエネルギーを開発していくことだろう。それを実現することこそが、復興であり、今回の大震災で亡くなった人々への鎮魂になることではないか。
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