団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

戦争反対、核実験反対、次は脱原発?

2011-09-20 10:34:43 | Weblog
 昨日、原発反対集会があって、6万人が集まって気勢を上げた。ノーベル賞作家の大江健三郎らが呼びかけたもので、警察発表では3万人とか。
 いつもの左翼系の知識人が中心になった集会だろうが、原発の場合はこれまでの戦争反対、核実験反対などいつもの反対運動とは違って、一般の人にも身近で深刻な影響があることで、これだけの集会規模になったのだろう。
 確かに脱原発は、これからの地球、日本を考えたら正しい選択だろう。廃棄物をどう処理するのか依然として答えがなく、どこかの国のように10万年地中に埋めるなど、と途方もない方策さえ出ている。
 その方向は正しいとしても、問題はこうしたヒステリックな運動だろう。脱原発が政治闘争の手段として使われることに、一般人の目からみると、不快に感じるものだ。そこには冷静な科学的な議論と地球規模の視点が必要だ。
 左翼系の方々は、政府やアメリカのやっていることにはことごとく異を唱えるものだが、中国についてはだんまりが多い。これから中国が原発を増やし始めれば、もし事故が起こった時は日本も被害を被る。そういう立場でも多くの議論が出てもいいだろう。
 もつひとつは、風評被害をこうした集会で徹底的に糾弾することではないか。花火大会で福島産の花火打ち上げを見合わせた、という情けない話がある。
 なんでも、放射能を巻き散らす恐れのある花火をどうして打ち上げるのか、とどこかのバカがメールや投書で抗議したらしい。匿名に隠れた卑しい行為で、もしそう信じるなら堂々と表に出て議論すべきだろう。
 担当の自治体はすぐに腰が砕け、福島産の花火は打ち上げ中止になったとか。原発被害はたまたま福島だったのだ。日本に原発は海外線に沿ってあり、地震や津波でそこが破壊され、また事故が起こり、放射能が撒き散らされる恐れはある。
 つまり、そうなったら、またそこの農作物や産品はレベルを下回っていても差別するのか。そうではなく、危険なレベルでないから出荷することは徹底されており、反対に被災地の産品こそ買ってやることが、我々の努めではないかと思う。
 いつも差別や危機意識を煽って、政治的に利用する連中がいる。そこになにかの利権が絡む。もうその手に乗らず、冷静な判断が我々に必要なことはいうまでもない。大震災を経験して、我々日本人は賢くなったのではないか、と信じたい。

「60からのマイソング55」を配信中。。これまでヒットした歌を55曲セレクトしてエッセーにまとめまています。「はじめに・空に星があるように・知床旅情・書き終えて」などをサンプルとしてアップロードしてあります。ぜひご覧ください。「Web写真人」で検索できます。URLはhttp://shashingin.web.infoseek.co.jp