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「ダフニスとクロエ」 ~バーミンガム・ロイヤル・バレエ 2011年5月27日公演


とりあえず「真夏の夜の夢」はまた改めて。
本日は「ダフニスとクロエ」について

いやはや。

それにしても。

ダフニス、いったい彼は何をしていたのか(苦笑)

目隠しでからかわれたとはいえ、恋人と誘惑してくる女を間違えるとか、
首絞められて倒れて昏倒、あとはなんもしない、とか(笑)

もしかしてこれは「ダフニスの白昼夢」落ち?????そういう解釈?
とまで思ってしまいましたが、
それはそれで、クロエが苦労しすぎで、それがダフニスの深層心理にあるのなら、大問題(笑)

などという重箱の隅をつつくようなことはいけませんが、
観客の中の何人かは(わたしを含めて)
頭の上にでっかいクエスチョンマークを浮かべたり、
突っ込みを入れるなんて野暮はいけません、という大人な対応に努めていたりとか、
「ここは笑うところじゃない!」と自分を抑えたりとか、

・・・。

・・・・・・

スイマセン。

こう、ワタクシの壮大なクエスチョンをよそに、出演者の方々は美しくダンスに取り組んでいらして、キラキラまぶしいくらいでした。

そして、その純粋に踊りの部分に関しては、
「素晴らしいな~」と拍手喝采です。





はっきり言って、
「オメーは倒れてるだけだろ!」というダフニスにしたって、
それを踊り、演じているジェイミー・ボンドが実に好青年といいますかね、
清らかで汚れないといいますか
(だからって、簡単に騙されるのはどうかと思いますけども、そこはそういう物語ですし)
モスクワ音楽劇場の「白鳥の湖」の終幕で「お、、、、王子、、、なんにもしていないし、、、、、」
という、踊るダンサーによっては、「なんちゅう話だ!」とツッコミ満載なところを、
素敵な王子だったり、この人の良さ気なダフニスに接したりすると、

「そんなこと思うワタクシは堕落しているのね」
「心の目で観ましょうね」


クロエ役のナターシャ・オートレッドは可憐でとても可愛らしかったです。
他の役でも観てみたいな。
牧神パン役のトム・ロジャースは、眠りで狼やっていた人ですね!
ナターシャが小柄なのもありますが、なんちゅうか、、ほんと、でっかい!

海賊の場面は面白かったです。
なんとなく女性は新撰組みたいな衣装だったなあ。

海賊の首領役のアレクサンダー・キャンベルはこの日はとても調子が良かったと思います!
そして、後半の「真夏の夜の夢」でもパックを熱演。
お疲れさまでした!

同じく、リュケイオン役のアンブラ・ヴァッロも、やはりわたしが「眠り」を観た日よりも調子が良さそうでしたね~。


コール・ドの中ではやはりセリーヌ・ギッテンスに目が行きました。
素敵だったなあ~。
ロングドレスでも足捌きの綺麗さが目立ってたよ~。
次の来日では、きっと大きなソロの役で出て欲しい!

クロエが救出されてから、みんなのところに戻ってくるとき、女性ダンサーは前半ではポニーテイルのような髪型だったのに、髪をきっちりシニヨンに結わえていて、
「ん???もう、真夏の夜の夢にそなえて髪形セットしてるのかな?」なんて思っちゃったんですが、そういうわけではなくて、そういう指定だったみたい。
「真夏の夜の夢」のときは、耳隠し(ウィリなど、妖精の髪型のあれ)だったから。


全員の総踊りのところと海賊の場面がやはり一番良かったです。







「ダフニスとクロエ」はクラシック、吹奏楽などでは定番中の定番なのですが、
もともとバレエ・リュッスのためにラヴェルが作った楽曲です。

んまー、しかし、バレエ・リュッスって、ほんとに画期的だったんだなあ。
興行的にも、いわゆる純クラシックのガラなんかを織り交ぜつつ、
当時の旬の芸術家だったストラヴィンスキーやラヴェルの曲で、
バンバン新作を作っていたのだから。

なかなか難しいと思いますよね、ラヴェルの曲で物語バレエを作るのって。
(んなこと言ったら、ストラヴィンスキーもだけどさ)

ラ・ヴァルスとか、ダフニスとクロエの総踊りの部分とか、それに「ボレロ」にしても、
延々踊りっぱなし、みたいなのは、あのラヴェルの音のうねりと振付の融合が素敵なんですが、
さあ、お話を構築しましょう、となると、難しいよなあ。

などと、いろいろ思ったのでした。


あ、それから、ジィミー・ボンドの衣装、シャツの部分ね。
ベージュ?ピンクっぽい地に水色の模様入り(もしくは逆で水色が地でベージュの模様入り?)
だったのですが、
最初はよくわかんなくて(けっこう前で見ていたくせに)
「あら、あの人、凄い汗だわ!台風も来ているし、日本の湿気にやられた?」(ベージュの部分が、汗で肌にまとわり付いているのかとおもっちゃったのだ)と心配しましたが、よくよく見たら、模様だったのでした。


ヒロインのクロエは最初は黄色い衣装で、黄色スキーのワタクシは嬉しい。

そうすっと、あの、写真で見た赤いベストみたいなのを着たフワフワオーガンジーの衣装はいつ着るんだろう????と思ったのですが、最後の最後で早変わりで着替えて出てきてました。


英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団2011年日本公演
 
「ダフニスとクロエ」

音楽:モーリス・ラヴェル
振付:フレデリック・アシュトン
衣裳・装置:ジョン・クラクストン
照明:ピーター・テイゲン

クロエ(羊飼い):ナターシャ・オートレッド
ダフニス(山羊飼い): ジェイミー・ボンド
リュカイオン(都会から来た人妻):アンブラ・ヴァッロ
ドルコン(牧夫):マシュー・ローレンス
ブリュアクシス(海賊の首領):アレクサンダー・キャンベル
パンの神: トム・ロジャース
ニンフたち:ヴィクトリア・マール、ジェンナ・ロバーツ、アンドレア・トレディニック
羊飼いたち、海賊たち:英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
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SOV・GOEガイドラインの修正などなど


日本スケート連盟の公式サイトにSOV・GOEガイドラインの修正の和訳が出ました。
(ただしペアとシングルのみ)

2011 -2012 シーズンにおける価値尺度(SOV),GOE 採点ガイドライン,難度レベルの修正


アイスダンスについてはこちらこちらなど
ひー、誰か翻訳して~。
ノットタッチサーキュラーステップ。。。。って、どんなんよ?
ホールドしてサーキュラーステップでいいじゃないか!と思うよ!

まあ、なんにせよ、ショートダンスはいかにもダンスっぽい感じになりそうで楽しみです。

オリジナルダンスに新たに加わった、民族舞踊でしたが、
選択の幅が広すぎて、まー楽しいっちゃ、楽しかったですが、
かえって自由すぎちゃったなあ、フリーとどう違うんじゃい、というのがありましたよね。
ラテンでのくくりでの、今回のショートダンス、どんな工夫が見られるのか楽しみです。


ショートダンスはラテンアメリカンがテーマ
こちらはチャチャ・コンゲラード(ジュニアのパターンダンス課題部分)のパターン図
ジュニアはチャチャで通すか、チャチャ以外にルンバ、サンバ、マンボから選択

こちらはルンバ(シニアのパターンダンス課題部分)のパターン図
シニアはチャチャ、ルンバ、サンボ、マンボ、メレンゲから2つまで選択可能


個人的にはユーロ勢の巻き返しに期待!
あと、スコット(カナダだけど)とマシモのラテンにめちゃ期待!!!
五輪後シーズンで一気に若返ったり、怪我でリタイア組の多い感じのアイスダンス界ですが、
なんでしょうねー、こう、、、若い世代もいいんですが、ラテンのムラムラ~メラメラ~って雰囲気はオッサンのほうが迫力あるといいますか。
で、オッサン。。。。。なかなかいない。。。。。
いや、いるにはいても、放映圏内に入ってくるクラスとなると、、、、

まあそんな中で、こう、背中でラテンを語れる人って、今、パって浮かぶのはマシモとスコット?かな~なんて思うのでありますよ。

ジガンシナ&ガジもなかなか良さそうだと思います。デンスタと今季も組むみたいだから、ちょいと期待だよ。


ISU選手権やISU主催試合、日本の主要試合の一覧を出そうと思ったのですが、
日本のスケジュールがまだ出ていなかった!のでまた今度。




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