先日、病室に交通機動隊の方がやって来た。事故の調書を取るためだ。
僕は、その人を見てこう言った。
「会いましたよね?」
その人は驚いた顔をしてこう言った。
「会いましたよ、覚えているんですか?」
僕は首を傾げながらこう答える。
「全然覚えてませんけどね」。。。
。。。
「僕が駆けつけた時、あなたは立ち上がって、ヘルメットを脱ごうとして、説明を始めようとしたんですよ。ウーウーと、痛みに唸りながら。骨が何本も折れて、これから救急搬送される人がですよ。僕は驚きました」
そうなんですか・・・僕の記憶には、そのシーンは残っていません。
でも、会ってお話をしたような記憶はあるんです。
事故の説明と、現場の説明と、ほんの少しの今後の事と、その他諸々、調書を取って、調書に僕の捺印を重ね、その人は帰って行った。
「ほんとにご無事で良かったです」と言い残して。
僕はずっと考えていた。
どうして僕は、この事故に遭ってしまったのか。
どうして僕は、この事故を避けられなかったのか。
そろそろ、僕が出した答を書かなければならない。そうでもしないと、ただ、クヨクヨしているヤツになってしまうからだ。
答は、事故から5日目の朝方に出た。考えに考え抜いた末に、どこからかポトリと落ちてくるかのように、5日目の朝に出た。
僕は、何をしたとしても、この事故を避けることは出来なかったのだ。
出発の時間が数時間ずらしていようとも。
サービスエリアでおじさんと長話をしていようとも。
サービスエリアでタバコを一本吸って、トイレに寄ってから出ていようとも。
ほんの一瞬の時間のズレで、回避出来たであろうと思われる事故なのだが・・・。
これは、神様が描いたレシピなんじゃないのか?
つまり、僕が生きるとか死ぬとか、そういうのは関係なく、ここで僕は車の攻撃を受けて、一度死に体になる。と、神様のレシピに描かれていたことのような気がする。
ずっと、考えていた。クヨクヨもしたし、メソメソもした。ポロポロと泣いたし、ウーウーと呻いた。拳を強く握ったし、シーツを引き裂きたくもなった。
でも、ずっと考えていた。
なぜ?
なんで?
どうして?
大いなる魂は・・・僕に旅を辞めさせたかったのだろうか?
どう思う?
大いなる魂は・・・僕に、そろそろ落ち着いて普通に暮らしなさい、と言ったのだろうか?
どう思う?
大いなる魂は・・・僕から何を奪おうとしたのだろうか?
どう思う?
答がわからない時は、答が出るまで考えなければならない。これは、人生の鉄則。
途中で諦めるという選択肢は・・・ない。ありっこ・・・ない。
いくつも出てくる「答」たちと向き合わねばならない。戦う。闘う。泣く。わめく。発狂する。決める。繰り返す。繰り返す。繰り返す。
結局、正解なんて、最初から、ない。
正解は無いが、答は、ある。
答は、いつだって、自分のココロが決めるものだ。
僕は、自分に問うた。
大いなる魂は・・・僕に旅を辞めさせたかったのだろうか?
そして、僕自身が問いに答える。5日目の朝に。
「そんなわけ、ないだろ?」
僕は、その人を見てこう言った。
「会いましたよね?」
その人は驚いた顔をしてこう言った。
「会いましたよ、覚えているんですか?」
僕は首を傾げながらこう答える。
「全然覚えてませんけどね」。。。
。。。
「僕が駆けつけた時、あなたは立ち上がって、ヘルメットを脱ごうとして、説明を始めようとしたんですよ。ウーウーと、痛みに唸りながら。骨が何本も折れて、これから救急搬送される人がですよ。僕は驚きました」
そうなんですか・・・僕の記憶には、そのシーンは残っていません。
でも、会ってお話をしたような記憶はあるんです。
事故の説明と、現場の説明と、ほんの少しの今後の事と、その他諸々、調書を取って、調書に僕の捺印を重ね、その人は帰って行った。
「ほんとにご無事で良かったです」と言い残して。
僕はずっと考えていた。
どうして僕は、この事故に遭ってしまったのか。
どうして僕は、この事故を避けられなかったのか。
そろそろ、僕が出した答を書かなければならない。そうでもしないと、ただ、クヨクヨしているヤツになってしまうからだ。
答は、事故から5日目の朝方に出た。考えに考え抜いた末に、どこからかポトリと落ちてくるかのように、5日目の朝に出た。
僕は、何をしたとしても、この事故を避けることは出来なかったのだ。
出発の時間が数時間ずらしていようとも。
サービスエリアでおじさんと長話をしていようとも。
サービスエリアでタバコを一本吸って、トイレに寄ってから出ていようとも。
ほんの一瞬の時間のズレで、回避出来たであろうと思われる事故なのだが・・・。
これは、神様が描いたレシピなんじゃないのか?
つまり、僕が生きるとか死ぬとか、そういうのは関係なく、ここで僕は車の攻撃を受けて、一度死に体になる。と、神様のレシピに描かれていたことのような気がする。
ずっと、考えていた。クヨクヨもしたし、メソメソもした。ポロポロと泣いたし、ウーウーと呻いた。拳を強く握ったし、シーツを引き裂きたくもなった。
でも、ずっと考えていた。
なぜ?
なんで?
どうして?
大いなる魂は・・・僕に旅を辞めさせたかったのだろうか?
どう思う?
大いなる魂は・・・僕に、そろそろ落ち着いて普通に暮らしなさい、と言ったのだろうか?
どう思う?
大いなる魂は・・・僕から何を奪おうとしたのだろうか?
どう思う?
答がわからない時は、答が出るまで考えなければならない。これは、人生の鉄則。
途中で諦めるという選択肢は・・・ない。ありっこ・・・ない。
いくつも出てくる「答」たちと向き合わねばならない。戦う。闘う。泣く。わめく。発狂する。決める。繰り返す。繰り返す。繰り返す。
結局、正解なんて、最初から、ない。
正解は無いが、答は、ある。
答は、いつだって、自分のココロが決めるものだ。
僕は、自分に問うた。
大いなる魂は・・・僕に旅を辞めさせたかったのだろうか?
そして、僕自身が問いに答える。5日目の朝に。
「そんなわけ、ないだろ?」