ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

どんな風に生きる。2

2014-09-12 22:29:08 | Weblog


新潟といえば・・・良寛和尚。
偉大な人です。
朝ごはんと一緒に牛乳がでます。・・・良寛牛乳。

良寛和尚は、牛乳は飲まなかったはずだけどね。

「ぼろの衣、また ぼろ ぼろぼろ これ我が生涯

食は道々の乞食で食いつなぎ

家は 蓬(よもぎ)が生える家

月の夜は 一晩中 詩歌や句を作って過ごし

花の美しさに見とれては 家に帰るのも忘れる

寺社(円通寺)を出てから このような姿

どう言い訳も出来ない(あえて、その真相(真実)を説き明かすことも出来ない、これが我が生涯)」

風雅に生きた良寛和尚の言葉だ。憧れてしまう。

牛乳を見て、「これかな?」と想ったりした。新潟で事故に遭ったのは、良寛牛乳に出会うためかな?

でも、この頃は、口に入れるものすべて、吐き気を誘発していたので、良寛牛乳を飲んでオェッとなって、「これはきっと違うな」・・・そう想った。

良寛和尚では、ない。と。


お見舞いはほとんど断っているのだけど、一組、何度も来てくれる人たちがいる。

カズヤくんとユキノちゃんという名の夫婦。年の頃は30歳くらいかなぁ。といった感じ。
長岡市という、ここから高速で一時間離れた町から、いつも突然お見舞いに来てくれる。二人揃って。

初めて二人に出逢った時、僕は少し怒っていたのかもしれない。
頭の整理がつかなくて、身体がいうことをきかなくて、小さな声しか出なくて、怒れていたかどうかもわからないのだけど、たぶん、僕はやり場のない怒りみたいなものを抱えていたんだと想う。


僕が事故の被害者ということになるなら、加害者という人が存在する。

カズヤくんは、僕を跳ね飛ばしたワゴン車を運転していた、その人だ。仕事帰りに運転を誤って、僕のバイクに激突した。
ユキノちゃんは、カズヤくんの奥さん。
初めて会った時から、カズヤくんの隣で何度も頭を下げていた。

当たり散らす事が出来たなら、僕は当たり散らしたかった。
なんでぶつかったのか?
なんでぶつけたのか?
なんで狂わせたのか?
なんでこんなにチューブを付けられてるのか?
なんでこの骨は折れてるのか?
なんでこんなにズキズキするのか?
なんでバイクはここにないのか?
なんてことを・・・なんてことを・・・。

心ではね、想わないこともなかった。想ったと想う。
でも、まぁ、ここで言っても、ここで叫んでも、仕方のないことでして。
世の中って、そういうものでして。
というより、もう、起きてしまったことは、元に戻ったりしないわけで。
怒ったぅて、傷が消えて、痛みがなくなるわけではないわけで。
何も変わらないわけで。

僕は、彼にこう言った。

「僕は運良く命を取り留めたけれど、ほとんどの確率で僕は死んでいたでしょう。そしたらあなたは人を殺したことになる。これからは、もっと気をつけて運転をしてくださいね。ライダーとして一言。特に、バイクには気をつけてくださいね。車と違って、みんな一瞬で死んじゃうんだから。」

今の世の中は、それでじゅうぶんなんだ。
あとは、保険会社やら、代理人やら、弁護士やら、代わりの人が全部やってくれる。
起こったことはそこで終わり。そこで反省して、次のターンへ。

形式だけの挨拶の中で、取り乱したって、仕方が無い。そんなの、なんの意味もない。

そんなことよりも、僕が見つけなければならないのは、僕が生きていくための答・・・なんだ。


つづく。

どんな風に生きる。

2014-09-12 22:09:07 | Weblog
たぶん、僕は、一回、死んじゃったような気がする。

あの時、確かに、そんな感じがした。

意識が彷徨ってる時、夢の中を彷徨ってる時、なんとなく、そんな気がした。

目が覚めた時に、想った。
このまま目が覚めなかったら、死んでたってことだな、って。

死んじゃうって、そんなに大変なことじゃなかった。
死んじゃったあととかは、さぞ大変なんだろうけど、死んじゃうってこと自体は、そんなに難しいことじゃなかった。
・・・結局、死んでないけど。
ただ、目が覚めないってことなだけだ。・・・死んでないからわかんないけど。

みんな、生きてますか?
僕は、生きてます。きっと、誰よりも、生きてます。


生き残ったあとで、頭が思考出来るようになって、色々なことを考えた。ただただ、考えに考えたという話は、何日か前にした。

五日目の朝に、答がどこからか転がり落ちて来たって話も、何日か前にした。

どうして、答が転がり落ちて来たのかって話は・・・まだしていない。

僕は幸運にも命を取り留めた。深い傷を負ったにしても、幸運にも命を取り留めた。
当たり前の話だが、命を取り留めたからにはこれからも生きなければならない。

でも、僕の人生は少し狂ってしまった。予定や計画が狂ってしまうかのように、人生が少し狂ってしまった。
狂ってしまったあとの、僕の人生はどうしたらいいのか。

何が言いたいのか・・・つまり。

「神様が僕を止めるなら、僕は行くわけにはいかない・・・どこにも」

だから、僕はずっと考えていた。
この事故やこの傷が僕に与えるメッセージは・・・なんなんだ?

つづく。