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病院というものは、そういうものだ。
何度か入院ってものをしたことがあるが、病院ってのは、常にそういうものなんだ。
下半身強化リハビリが僕には気づかせてくれたのは、「自分は歩ける」という自覚。
傷をかばって、痛みが出ないように、ソロリソロリと歩いていたけれど、普通に歩いても大丈夫なんだということに気づかされた。
これが大きかった。
少々の痛みは、回復への通り道。だと思い始めた。
早く回復して、元気になりたい。と、思い始めた。
ベッドの上に寝転がってばかりいるのはつまらない。と、思い始めた。
前向きなココロは、細胞を活性化させる。と、信じ始めた。
これが大きかった。
入院してから15日目の回診の日。主治医の先生は僕にこう言った。
「だいぶ元気になりましたね。もう埼玉の方に戻れそうですね。来週退院しましょう」
あまりの急な宣告に、僕は驚いてしまった。
あと一ヶ月か、あと二ヶ月か・・・退院はいつなんだろう?雪が降る前には帰りたいな・・・とかね。
あまりの急な展開に、僕自身が驚いてしまった。
僕も驚いたが、もっと驚いていたのは、周りの人たちである。
同じ病棟で、僕が死にかけちゃんで運ばれて来た頃を知っている人は特に驚いていた。
「超人なんですか?」
僕が、ついこの前まで、生まれたてのカモノハシくらいのスピードでトイレに向かって歩いていたのを知る人も驚いていた。
「サイボーグなんですか?」
退院が決まったんだよぉ!と、嬉しそうに報告する僕に、みんなは色々な言葉をかけてくれた。
「宇宙人に連れて来られたんですか?」
とかね。
僕が、退院に則した状態なのかは、僕にもよくわからない。
だって、予定よりだいぶ早い退院だからね。
でも、病院というのは、元気に歩き回る人をずっと入院させておくような場所ではないんだよね。
そういう人は、「通院しなさい」ってことだね。
つまり、君は遠方から来てるので、この病院からは退院して、地元の病院に通いなさい。ってことだね。
そわなわけで、急な展開ではありますが、
「明日、退院します」
やっほー!
やったー!!
超人万歳!!!
心配かけたね。家へ帰るよ。