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池田重子さんの「美の遍歴」と美しいキモノ

2014-02-26 06:19:51 | きものの本&本

 


書店に行くと、必ず覗くのは、きもの関係のコーナーです。

出かけると、ほとんど書店に立ち寄るので、結構頻繁に覗いています。

それでも、この本、いままで気づきませんでした。

美しい、美しい、「池田重子・美の遍歴」(大和書房)。

2012年の12月発行になっていますから、一年以上経っています。


池田さんの書籍は何冊か持っていますが、

これは、これまでの帯留・帯・きものといった「物中心」より、

自伝的、池田さんご自身に傾いています。


P2241797

貴重な池田さまの振袖に日本髪の写真。


P5252542

「池田重子コレクション・THEBEST・きもの美の神髄」(大和書房)は、

彼女のコレクションを、ひたすら眺めるのも

ため息ものなのですが、

この本はもう少し、人間的といおうか、

池田さんの美に対する考え方が出ていて、

「きもの道」修行中の私には、とても参考になります。


たとえば、

「きれいな人」はいても、「美しい人」はめったにいません。

しかし心がけひとつで「美しい人」になれるのです。

ふーむ。そうなんだ。


美しい人」とはどんな人なのか。

同じ内容を話すにもできるだけ美しい単語を選ぶ~~。

なるほど、それって、きものだけのことに限りませんね。

道は遠いようです(泣)。


離婚なさったとき「家を買うように」と渡された慰謝料で帯留を買う。

家よりきものという、きもの熱、群ようこさんとも似ていますね。

群ようこさんのきものと「欲と収納」

 



池田さんの人生が、たった一つの帯留から

大きく変わっていったように、

「美」は人生をも変えていく力を持っているのですね。

 

 

 

今月の「きものサロン」にも、

池田さんとIKKOさんの交友の記事が載っています。

P1090062_2

「三月号」より。 



「美」を追求するお二人ならではのきもの美は、

こちらもため息ものです。

 

「美の遍歴」のなかの言葉を、

もう一つご紹介すると、

 

「~きもののコーディネイトをするときに忘れてはならないのは、

そのきものの背景となる環境です」

これは池田さん、展示会でもよくおしゃっています。


一つ一つの言葉が、だんだんというか、

ようやく身に染みるようになりました。

 

「すごい恰好をした人がやってくる」のではなく、

すれ違って「どんなものを着ていたのか覚えていないけど、いい感じだった」

と思われるくらいがおしゃれです。

なるほど、おしゃれの神髄かも。

 

しかしどんなにいい言葉も、

それを受け取る側に感性と受け皿がないと

素通りしてしまうんですね。

私みたいに~~?


すべてを実行するのは、とても難しいことですが、

せめて、それを一度は受け入れるお皿だけは

用意しておきたいものです。

 


またいつか取り出せるように。

 

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コメント (2)
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