杉浦日向子さん原作「百日紅」(さるすべり)を観ました。
江戸時代の名高い、あまりに名高い浮世絵師葛飾北斎の娘、お栄を描いたアニメです。
お栄の声の吹き替えに杏さん。
北斎に松重豊さん、
そうあの「デートー恋とはどんなものかしら」で父と娘を演じたふたりです。
きものは琉球絣にブルーの帯。
この父と娘、とにかく絵を描くことだけしか頭にない、
「掃除も料理もしない。汚れたら引っ越しする」という生活。
「駆け込みで北斎展」→展覧会に行ったときのブログ
今の時代に通じるお栄の生き方。
いや、今でもこうはいかないでしょ。
掃除しろとか、女はメシを作れとか言わない北斎。
普通の暮らし、富にも名誉にも興味を示さずひたすら浮世絵を描く年月。
「あと10年、いや5年生きれば少しはマシな絵師になれたものを」と言って死んだとか。
大好きな杉浦さんの著書。
「龍は描くもんじゃねえ、降りてくるのを待つんだ」とか、
杉浦さんらしい怪奇現象がいっぱい。
そのなかで、盲目の妹とのやり取りは、もう観ているだけで涙腺が緩みます。
何気ない普通の風景のほうが最近は泣きたくなるのです。
浅草や吉原、大川、特に日本橋の景色は圧巻。
それこそ江戸時代にタイムスリップ。
若衆買いや春画などキワドいシーンもあったりして、江戸風俗も満載。
これは江戸好きには見逃せないでしょう。
きものは琉球絣。
帯揚げは百均のピンクチェック。
半襟と同じにするとまとまります。
この映画の吹き替えのとき、杏さん、きものを着ていったとか。
「きもの着ていると声の出方が違う気がして」
そうかもしれない。
声の出方、気を付けてみよう。
お栄は、一度嫁ぎ、また北斎のもとに戻り、彼の死をみとって、そのあと消息不明になったとか。
彼女も、世間の煩わしいことすべて捨てて、ひたすら絵を描きたかったのではないでしょうか.
でも残した絵は数少なく~~。
吉原を描いた一枚。「北斎展」で拝見。
光と影の使い方が素晴らしい。
最後までありがとうございました。
江戸に興味のある人はこちらも覗いてみてね。
音楽は椎名林檎さん。
気が向いたら
応援ポチ嬉しいです。