仕事の前日に神戸入りして行ったのは
芦屋の谷﨑潤一郎記念館です。
谷崎、若い頃に耽読したものです。
きもの好きには、きものの一大競演(饗宴?)
「細雪」(市川昆監督)の作品の舞台となった邸宅です。
きもので行くつもりでしたが、
直前まで不安定な天気のため、
仕方なく洋服で行きました。
朝方の雨も午後にはやみました。
自撮りです。
記念館はこじんまりしています。
まあ、改めて認識するのはつくづく
「谷﨑のそばにはきれいな女性しかいなかったのだなあ」
ということです。
耽美派の作家だからね。
展示室に入るやいなや、
二人の美しい女性がお迎えしてくれます。
向かって右の束髪の女性は最初の奥さん千代。
彼女は、なんとのちに、作家仲間の佐藤春夫
(「田園の憂鬱」など)に愛され、
谷﨑は彼女を佐藤に譲るんですね。
すごいですよね。
自分の妻を友人に譲るんですよ!
で、この千代の妹がまた奔放な美人で
「痴人の愛」のナオミのモデルです。
身長154センチ、と大正時代の女性にしては
スタイルもよく行動的だったそう。
ナオミは主人公を振り回す小悪魔的な
女性として描かれていますね。
この小説、ものすごく面白かったです。
夢中で読んだものです。
映画では京マチ子が演じていました。
妻を譲った谷﨑は文芸春秋の記者丁未子(とみこ)
と結婚しますが、この結婚をする前から、
生涯拝跪(拝み続けた)し続けた松子さんにアプローチ。
彼女は当時人妻でしたが、もう谷﨑ったら、
「あなたさまに奉仕できましたら、
身を滅ぼしても構いません」
などという恋文を送りつづける~~。
で、ついに思いを遂げて結婚。
松子様の四人姉妹をモデルに「細雪」
とあいなる次第でございます。
映画では圧巻のシーンだった平安神宮のお花見。
女性が次々と男性を変えながら
のし上がっていく話はよくあるけど、
谷﨑って女性を肥やしにして、
作家として大成していったのね。
女性が男性を肥やしにのし上がっていくと「
悪女」とかいわれるものですけね。
お見事!
母親もすごい美人だったのよね。
美人に囲まれて一生を過ごして、作家としても大成。
男としては最高の人生ですね、たぶん。
せっかくだから神戸ポートタワー。
せっかくだからホテルで自撮り
本文と関係ないのが残念だわあ~~。
ご本人は最高の人生だけど、
女性側からするとどうでしょうか。
まっ、愛されているあいだは
サイコウでしょうけど、ね。
無事東京に、またきものに、戻ります
きもの着れなくて淋しかったなあ~。
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紫苑さんは、素敵でした。
いまさらですが…文章も…
はぁ~ないものねだり中の私でございます・・・
好きな作家さんのお話だったから、
余計いつもより(失礼)真剣に読ませていただきました。
海側が有名ですが、山手も素敵[E:lovely]
洋服姿もとっても素敵ですよ。
でも、好きなものを着てるほうが
女性はテンション上がりますものね[E:wink]
吉永小百合が可愛かったです。
着物、素晴らしかったですね~。
ため息つきながら見ていました。
谷崎、お好きだったんですね。
文学少女ですね。
帰ったらまた素敵な着物姿見せてくださいね。
谷崎お好きなんですね。ほんと、面白いですから。美しい人が美しいままに生きてけるってある意味、シアワセですよね。美しさがあだになる人も多いから。
洋服を着るのは義務みたいなもんです(笑)
仕事とか遊びとか、やはり頭使いますがきものの使い方とはまた別です(笑)
谷崎はハマるととても面白いです。ちょっと刺激強いものもありますが。でも文学少女なんてことば、懐かしいわあ(笑)。