昨日まで行われていた竜王戦七番勝負第2局は藤井聡太竜王が伊藤匠七段に勝ち、2連勝としました。
第1局は藤井竜王の快勝。そして第2局も藤井ペースで進みましたが、最終盤で伊藤七段がただで取られる藤井玉の斜め右下に角打ちの王手。伊藤七段の高い才能を感じました。
藤井竜王も強く取ります。伊藤七段はもう一枚の角で今度は斜め上から王手。ここで合駒を打てばよかったようですが、藤井竜王は玉を下げてかわしました。この手があまりよくなかったようで、次に伊藤七段が正しい手を指せば互角の展開でしたが、すでに1分将棋に突入していたため最善手を指せず、最後は藤井竜王が伊藤玉を即詰みに討ち取りました。
藤井対伊藤の同学年対決。藤井竜王が有利になりましたが、伊藤七段も間違いなく強いです。通算勝率7割7分台というのは若い頃の羽生九段と同じぐらいではないでしょうか。21才の同い年。この竜王戦はまだ序章に過ぎません。
女流王将戦三番勝負は西山朋佳女流王将が挑戦者の香川愛生女流四段に2連勝し、防衛を果たしました。
個人的に女流では西山さんが一押しですが、香川さんも非常に人気の高い棋士でYou tubeなどで精力的に活動している印象です。
香川さん善戦しましたね。特に第1局は西山さんが佐々木大地七段を完封した後だったので、もう少し楽に勝てると予想していましたが、中盤までは完全に香川ペース。将棋の難しさを感じると同時に、研究の比重の大きさを再認識しました。
西山さんは里見女流五冠に白玲戦を戦っている最中なのですが、「明日、あさっては休みたい」とおおらかな回答。永瀬九段が聞いたらどう思いますかね。
これが西山さんのペースなんでしょうけど、里見さんは将棋にストイックなので、この発言は出雲のイナズマに火を着けてしまったかもしれません。