白雲去来

蜷川正大の日々是口実

心に残る一冊の本は、山ほどあるが・・・。

2010-08-25 10:54:06 | インポート

八月二十三日(月)晴れ。

 「大吼」の秋号の編集が佳境に入った。特集「心に残る一冊の本」への原稿を四十人もの方々から頂き、どうやら頁がオーバーしそうで嬉しい悲鳴を上げている。

 

 予想していたことだが、やはり野村先生と三島先生関係の著書が多い。当初、私も、野村先生の句集「銀河蒼茫」にしようかと思ったが、野村先生の本ばかり多くなっては、と思い、小泉信三の「読書論」(岩波文庫)にした。

 

 「銀河蒼茫」は、網走時代に片時も離さずに傍に置いていた本である。忘れがたく、励まされた句が幾つもある。そのエピソードを書こうかとも思ったが、前述のような理由で、別の機会に書いてみたいと思った次第。

 

 「読書論」は、確かに、私の人生の一冊である。もしこの本と出合わなかったら、読書に対する姿勢は変っていたに違いあるまい。影響を受けた、と言うならば、この本をおいて以外にはない。「心に残る」本は、それこそ山ほどある。瀬戸内寂聴の「伝記文学全集」や小島直記の全集、あるいは城山三郎、福原隣太郎、沢木耕太郎などの全集は私の宝物でもある。

 

 随分前だが、友人のカシアス内藤さんの激励会の会場で沢木耕太郎さんとお会いした時は、年甲斐もなく興奮した。いずれ山平重樹さんも全集を出してもらいたいものだ。

 

 夜は、我が家でおとなしく「家飲み」していた。狭斜の巷も暇なのだろう、馴染みの粉黛から頻繁にメールが入るが、家に居ると出かけるのが億劫で、無視することが続いている。幸いに松本佳展君の父上や、クレジーSKBのリーダーなどから頂いた、「黒霧島」が二ケースもある。当分、我が家て゛籠城が続きそうだ。


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