白雲去来

蜷川正大の日々是口実

「花笠」三十五年の歴史に幕。

2011-01-15 12:42:58 | インポート

一月十二日(水)晴れ。

 寒い一日だった。今日は、夜七時より、名前だけは真面目な「蜷川政経懇話会」が、曙町の一本裏、大通り公園横の炉端焼き「花笠」にて開催する。私の子供が小さい頃に、このお店に連れて行き、「炉端焼き」って何を焼くの。と聞かれたので、「焼き鳥は『鳥』を焼くから焼き鳥屋さん。炉端焼きは『ロバ』を焼くからロバタ焼き」と説明したら、可哀想だ、と大泣きされて困ったことがあった。

 

 炉端焼きの「花笠」は、元は若葉町にあった。その若葉町のお店の斜め前に、「玉乃屋」という朝までやっている小料理屋があって、良く通った。そこで包丁を振るっていたのが、現在の花笠の板長さんだ。

Dscf2882 ※板長の仁井さん。彼とも長い付き合いだ。

 

 その後、花笠は現在の場所に移った。経営者の保君のご母堂がお店を取り仕切っていたが、確か、野村先生の自決の翌年に、亡くなられ、「峰の灸」で有名な円海山の墓地に眠っている。花笠は都合三十五年営業したそうだ。その花笠が、今月一杯で三十五年の歴史に幕を閉じる。

Dscf2878 ※「花笠」の全景。

 

 その昔は、炉端焼きは庶民の店だった。安価で、客の前で焼いたり調理した物を、柄の長いしゃもじに載せて客に出す。そんな店が昔は随分とあって、「炉端焼きブーム」があったくらいだ。しかし、長引く不況の結果、庶民のお店は値下げ競争が続き、とうとう、「立ち飲み」が庶民の主流となった。昔は、炉端焼きは大衆に愛されたが、今では、高級の部類に入るお店になってしまったことが、客足が遠のいてしまった原因ではないだろうか。

 

 店の前に佇めば、過ぎし日の出来事が甦ってくる。考えて見れば、遊びを覚えた若い頃から花笠に通ったわけだ。そう言えば、見沢知廉氏と初めて会ったのも若葉町時代の花笠だった。そんな感傷に浸っているうちに、酒友が到着。思い出話に花が咲き飲んだビールが五万本。こんな歌があった。

Dscf2881 ※左から、蜷川、仁井さん、保君。

 

 その後、後輩と関内に転戦。明日早いので、十一時過ぎに帰宅。


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森林浴ならぬ書店浴。

2011-01-15 11:54:14 | インポート

一月十一日(火)晴れ。

 何となく時計を見たら、十一時十一分だった。一月十一日の十一時十一分。縁起が良いと思う人もいるかもしれないが、私は、一並びといえば、子供の頃の通信簿が浮かんで、ゾッとする。今でもアホだが、ガキの頃は更に地を這うようなアホだった。学校の勉強について行けず、家に帰れば、母の読みかけの「オール読物」などをいつも読んでいた。

 

 朝食後は、事務所へ。手紙や機関誌、様々な雑誌が届いている。目を通すのは楽しいが、中には、運動とは全く関係のない雑誌が送られてくることもあって、整理を怠ると机の上は、すぐに富士山のようになってしまう。寒い事務所に二時間もいたら、震えが来て、そくさと退散。久し振りに、伊勢佐木町の有隣堂へ森林浴ならぬ書店浴に出かけた。

 

 仏教には、「見聞仏法」というものがあって、たとえ文盲の人であっても、仏像を拝んでいるだけで、お経を読んだと同じ功徳を施したことになるという。私の書店行きも、この見聞仏法と同じようなもので、たとえ気に入った本がなくとも、何万冊と言う本に囲まれているだけで、なぜか本を読んだようになるから不思議だ。それらの本を書いた優秀な方々の教養の「気」がエネルギーとして体に入ってくる気がする。ゆえに書店浴。

 

 今日は、先日亡くなられた女優の高峰秀子さんの「私の渡世日記・上下」(文春文庫)を購入した。文章が上手で読んでいて楽しい本だ。しかし、アホな私は、読み進めているうちに、ん、ん、ん・・・。どうも読んだ記憶があるので、事務所に忘れ物を取りに行ったついでに書棚を調べたら、やっぱりあった。トホホだが、下巻の方はまだ未読だったので一安心。

 

 夜は、缶ビール二本だけ飲んで、亀のように布団から顔だけ出して読書。そのまま寝た。


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ひねもすパソコンに向う。

2011-01-15 11:26:00 | インポート

一月十日(月)晴れ。成人の日

 うーん私達の世代には、この日が成人の日というのは、何かピンとこない。一月十五日じゃなければネェー。しかし、ディズニーランドで行なう成人式には、森田健作知事はなんとも思わないのだろうか。また一県ぐらい、一生に一度か二度しか着ない馬鹿娘の着物姿をやめよう、という運動を起こせないものか。着物を着せることが大切ならば、年に何回か着物の日を制定して、高校生以上は、全員着物を着るようにしたら良いと思うのだが。

 

 朝食後は、のんびりと、パソコンに向って資料整理をしていた。天気は良いし、静かだし、好きなCDを聴きながら、パソコンに向っているのもたまには良い。

 

 夜は、酔狂亭で月下独酌。肴は、湯豆腐。私は、湯豆腐に、豆腐以外は入れない。昆布に大根のスライスを一枚のみ。ポン酢にネギ、鰹節、そして大事なのが七味。香が飛んだ七味はダメ。七味は香が命。お湯割をやりながら、カメちゃんから教わった、「酒場放浪記」を見た。


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