一月二十日(木)晴れ。
気のせいかも知れないが、金がなくなると我が家の家電製品が壊れるような気がする。最近は、ガスコンロのグリルが調子悪い。空気の調整がつかないのか、魚を焼いている途中に、ブァっと音を立てて消えてしまうのだ。仕方ないので、オーブントースターで焼くのだが、魚臭くなって、パンが焼けなくなる。
先日、愚妻と、ショールームへ行きガスコンロを見たが、どれも八万以上もする物ばかり。いやはや泣きっ面に蜂とはこのことだ。
先日、青江三奈の歌がいいと書いたが、ネットで彼女のジャズナンバーのCDを買った。タイトルは「THE SHADOW OF LOVE」。日本人に馴染みの深いジャズ・スタンダードが十一曲に、彼女のオリジナル、「伊勢佐木町ブルース」と「本牧ブルース」の二曲が英訳されて収録されいる。元々がジャズを歌っていただけに、とてもいい。彼女のハスキーボイスがジャズにピッタリなのだ。楽しんで毎日聴いている。
しかし、解説を読んでぶったまげた。一番最後の英語版「HONMOKU BLUES~本牧ブルース」が、解説では、「ゴールデン・カップス」の1996年ヒット曲をマル・ウォルドンの英訳とアレンジで、ジャズに仕上げた逸品」とあった。え、え、えェー!
青江三奈が歌う「本牧ブルース」とカップスの同名の歌は、全く違うものなのだ。作詞は、二曲ともなかにし礼であるが、曲は、日野てる子の「ワン・レイン・ナイト・イン・トウキョー」や「夏の日の思い出」などのヒットで知られる鈴木道明が青江のものを作曲した。カップスのは、村井邦彦の作曲によるもの。
当然、歌詞も曲も全く違うものなのだ。青江の日本語の曲には、「私の髪にジャズがからみつく。あなた誰?ここは本牧ブルース」というフレーズがあって、シブイネェーと思っている。
このアルバムの解説をした方は、きっと曲を聞かずに解説を書いたのに違いあるまい。こんな単純な間違いをされると、他の曲の解説も皆、安っぽく、色褪せて見えてくる。まあ他山の石としなければと思った次第。