十一月六日(火)晴れ。
アメリカの大統領選挙が大詰めとなってテレビのニュースでは特番を組んでいる。オバマが勝とうとロムニーが勝とうと、我が国に対する政策には大差がないだろうが、世界の警察官として君臨してきたかつてのアメリカの栄光はもう感じられない。日本も選挙が近いと言われているが、民主党の政権が一日延命すれば、その分、国が劣化して行く。かと言って自民党にも橋下維新にも、さらに石原新党にもこれと言った人物がいない。戦後の太平に酔っていた挙句が、個性的な政治家が育たなかったのだろう。
かつてあれほど「金権」だのロッキード事件で「売国奴」呼ばわりしたマスコミが、笑止なことに田中角栄待望論的な論調で、偉大な政治家扱いしている。その娘の文部大臣と娘婿の元防衛大臣。ほとんどブラックユーモアではないか。笑い話ではないが、三十年もすると、管も鳩山も「偉大な政治家だった」と持ち上げるマスコミが出てくるかもしれない。
※昭和48年に学純同との統一ポスター。団体名は、当時私が主宰していた勉強会グループ。
尖閣諸島の海域では、海上保安庁が連日、領海侵犯を繰り返し、挑発行為を繰り返している中国の船と戦っている。民主党の政治家は、海保の人たちを激励し、その人たちがスムーズな警備行動をできるように法整備をしようとは思わないのだろうか。過日、台湾の漁船が巡視船に守られて尖閣の海域に来た際、台湾の巡視船から海保の船に対して放水が行われたが、我が国の法律では、漁船に対しては放水はできても、外国の公船には、退去命令以外には対処策がないと言う。これでは命懸けで日本の領海と主権を守っている海保の人たちが可哀そうではないか。次の選挙では、こういったことを公約、争点にしない政治家には絶対票を入れたくないと思っている。
夜は、好きな「笹カレイ」の干物で一杯やりつつ「坂の上の雲」の第二部を見た。帝政ロシアの南下政策と我が国に対する恫喝。当時の日本の農村では、主食は麦はまだ良い方で、粟やヒエと言った雑穀を食べていた。そして子供たちは草鞋(わらじ)を履き、はだしの子も多かったそうだ。その国民が、巨大な帝政ロシアと戦った。決して戦争をしろと言うのではなく、日本人の気概を忘れてはならないという事だ。