八月十四日(水)晴れ。
ラーメンが好きだが、最近はほとんど食べなくなった。FBFで千葉在住のTさんと言う人が、毎日のように、昼食の写真をアップしているのだが、そのほとんどが様々な店のラーメンである。当然ながら体を動かす仕事なのでカロリーの過多とはならないのだろう。やはりFBFの桑野繁樹さんも時折、ラーメンの名店を訪れた折の写真をアップしている。それらの写真を見ていると、無性に食べたくなるが、自制しているのは、塩分とカロリーを考えてのことである。
ラーメンと言えば、椎名誠が選した『麺と日本人』(角川文庫)という本の中で知ったとても良い話がある。矢野誠一さんの「ラーメン」という一文に、落語家で、喜劇俳優でもあった柳家金語楼は、有崎勉というペンネームで、新作落語を書いていた。その数、五百とも千とも言われている。金語楼が昭和四〇年に古今亭今輔に与えた『ラーメン屋』という話は、矢野氏いわく、その中でも「代表作とよぶにふさわしい格調をそなえている」。
子供のいない老夫婦の出している屋台のラーメン屋に、若いおとこがやってくる。何杯もおかわりしたうえで、金がないので無銭飲食で交番に突き出してくれとたのむ。夫婦は、その男を家に連れていって、屋台を押させた手間賃を与えたうえ、一回に百円出しては、その若い男に、「お父っつあん」「おっかさん」とよばせる。
「・・・ばあさん、今夜は楽しかったな」
「あの、代金は返しますから、こんどは私のたのみもきいてください」
「へえ、あなたのたのみって?」
「・・せがれ・・と、呼んでください」
という人情話である。一度、生で聞いてみたいものだ。
ラーメンが好きだが、最近はほとんど食べなくなった。FBFで千葉在住のTさんと言う人が、毎日のように、昼食の写真をアップしているのだが、そのほとんどが様々な店のラーメンである。当然ながら体を動かす仕事なのでカロリーの過多とはならないのだろう。やはりFBFの桑野繁樹さんも時折、ラーメンの名店を訪れた折の写真をアップしている。それらの写真を見ていると、無性に食べたくなるが、自制しているのは、塩分とカロリーを考えてのことである。
ラーメンと言えば、椎名誠が選した『麺と日本人』(角川文庫)という本の中で知ったとても良い話がある。矢野誠一さんの「ラーメン」という一文に、落語家で、喜劇俳優でもあった柳家金語楼は、有崎勉というペンネームで、新作落語を書いていた。その数、五百とも千とも言われている。金語楼が昭和四〇年に古今亭今輔に与えた『ラーメン屋』という話は、矢野氏いわく、その中でも「代表作とよぶにふさわしい格調をそなえている」。
子供のいない老夫婦の出している屋台のラーメン屋に、若いおとこがやってくる。何杯もおかわりしたうえで、金がないので無銭飲食で交番に突き出してくれとたのむ。夫婦は、その男を家に連れていって、屋台を押させた手間賃を与えたうえ、一回に百円出しては、その若い男に、「お父っつあん」「おっかさん」とよばせる。
「・・・ばあさん、今夜は楽しかったな」
「あの、代金は返しますから、こんどは私のたのみもきいてください」
「へえ、あなたのたのみって?」
「・・せがれ・・と、呼んでください」
という人情話である。一度、生で聞いてみたいものだ。