12月20日(火)晴れ。
朝食は、おでん、赤ウインナーに目玉焼き。昼食は、冷食の「焼きおにぎり」2個。夜は、おでん(いささか飽きた)、ミスジ肉、レタスの温サラダ。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。
家庭菜園をしていてる方から、新鮮な野菜をどっさりと頂いた(22日)。見事な大根、人参、キャベツ、白菜、ネギにサニーレタス、ブロッコリー、里芋など。全てきれいに洗ってあり、恐縮した。新聞紙に包んで保存した。白菜はすぐに塩をふって「塩漬け」にした。2日ほどでちょうど良い味となる。大根の葉は、みじん切りにして、やはり塩をふって、20分ほどしてからさっと洗い、また塩を軽くふり、塩昆布と唐辛子を入れて、押し漬けにする。これがかなり美味しい。人参は、味噌漬けにするつもり。
漬物と言えば、嵐山光三郎さんの『文人御馳走帖』(新潮文庫)の中に、山頭火の「漬物の味」という文章があった。「私は長いあいだ漬物の味を知らなかった。ようやく近頃になって漬物はうまいなあとしみじみ味うている。清新そのものともいいたい白菜の塩漬もうれしいが、鼈甲のような大根の味噌漬もわるくない。辛子菜の香味、茄子の色彩、胡瓜の快活、糸菜の優美、しかし私はどちらかといえば、粕漬の濃厚よりも浅漬の淡白を好いている。よい女房は亭主の膳にうまい潰物を絶やさない。私は断言しよう、まずい漬物を食べさせる彼女は必らずよくない妻君だ!山のもの海のもの、どんな御馳走があっても、最後の点晴はおいしい漬物の一皿でなければならない。漬物の味が解らないかぎり、彼は全き日本人ではあり得ないと思う。そしてまた私は考える。漬物と俳句との間には一味相通ずるところの或る物があることを」。山頭火がまだ放浪の旅に出る前の時代の話だ。