12月22日(木)雨のち曇。
食欲がなく、朝食を抜いた。昼は、家族のお弁当の残りの牛丼、シジミの味噌汁。デザートはリンゴ。夜は、古い友人で千葉在住の周本昌山さんに招かれて、豪華な「ふぐ」を囲んでの一献会。気心の知れた人達ばかりと言うこともあって、和気藹々、忘年の酒席となった。
中国は北宋の政治家・詩人の韓維という人の詩に、同窓、同期会を詠んだものがある。
同榜(どうぼう) 同僚 同里の客
班毛(はんもう) 素髪(そはつ) 華筵(かえん)に入る
三盃 耳熱して 歌声発す
猶(な)お喜ぶ 歓情(かんじょう)の少年に似たるを
「同榜 」とは、科挙の合格発表の掲示板。したがって、「同榜 」は、同年に進士(科挙)の試験に合格したものを言う。そこに集まった面々のある者は「班毛」、ごま塩頭。またある者は「素髪」、真っ白な毛。皆さん老境に入っている。「華筵」は、華やかな宴会の席。歳のせいゆえ、三杯の酒で酒のせいで耳がほてり、もう歌声がおこる。最後の「猶(な)お喜ぶ 歓情(かんじょう)の少年に似たるを」の「歓情」は、喜びはしゃぐ気持ち。皆のはしゃぎようは、まるで若者、まだまだ若さを失っていない。それが、嬉しいのだ。ほぼ千年も前の同期会の詩だが、現代とほとんど変わらない。(『漢詩一日一首』一海知義著・平凡社)より。
世界一難関と言われた「科挙」に向き合うなどほとんど不可能だが、周本昌山さんのお世話で集まった人たちは、揃って国立大学、大学院を出た人ばかりだ。と言っても文科省ではなく法務省の方ですが。