白雲去来

蜷川正大の日々是口実

木造屋に雨は似合わない。

2012-06-13 00:27:00 | インポート

六月十二日(火)雨。

 朝目を覚まして、雨が降っていると何か憂鬱になる。我が陋屋の木造屋に雨は何となく似合わないような気がする。雨が似合うのは、都会の、それも商店街の裏にあるようなマンションだ。窓を濡らす雨を見ながら、飯よりもまずアンニュイなJAZZを聞いてコーヒーを飲む。二十代の後半から四、五年、そんな生活をしていたことがある。もうロケーションとしては最高の場所だった。

 横浜の元町の川沿いのマンション。もちろん自分の部屋ではない。そこに住んでいる女の所に居候した。女よりもそこに住んでいることで何となく好きになった。ただその女が、その頃流行っていたジュディオングの「魅せられて」や山口百恵などを部屋で聴くものだから、喧嘩が絶えなかった。

それから大して好きでもなかったが、「イ-グルス」のコンサートに誘ってくれた年上のオンナの部屋に転がり込んだ。

その頃は、街宣やビラ貼りにも情熱を持って参加していたが、右翼仲間にJAZZやロック、ブルースの話を理解するようなハイな奴はいなかったので、街宣に参加した帰りには、オンナと南京町の「チョーズプレイス」や「コペンハーゲン」で、ロンリコをコーラで割ってイーグルスを聴くことでリハビリをしていた。本を読むよりもレコードを聴いている方が楽しかった。

Photo※そんな時代の写真。私が主催していた勉強会の講師は犬塚博英さん。鈴木邦男さんの「腹々時計と狼」の宣伝が黒板にありますね。

そんな青春からサヨナラしてずいぶん経つが、今でも、FMですっかりナツメロとなった「フリートウットマック」や「サンタナ」「クリーム」「ジョンメイオール」「オーテイススパン」「ジェスロタル」「ツェッペリン」などを聴くとそ、あの娘、アイツ等、あの店のことを思い出す。

8ビートのノリでビラ貼りをしていたのは、俺ぐらいなものだろう。「右翼らしく」とか、「日本人らしく」とか、そうありたいために、若い頃の心を捨ててきたが、チョッピリ後悔している。ずーっと右翼をしているがヨコハマの心を捨てたわけじゃない。

高校生の夏休み。環八沿いの多摩美大のすぐ近くの「タマリバー」というドライブインでアルバイトをしていた。横浜から自由が丘で乗り換えて上野毛まで行くのだが、その店でバイトすることを選んだのは、自由が丘にあった「5スポット」に行くためだ。そうそう、そのお店の近くにあった古書店で買った「林芙美子全集」は今でも書棚にある。

アレ。何でこんなことを書いたのだろう。そうか横山孝平のドラマー時代の写真を見たのと、「黒霧島」がきれて愚妻の「IWハーパー」で酔ったせいか。参った、参った。つい酔って本音を吐いてしまった。


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蜷川会を開催。

2012-06-12 23:19:11 | インポート

六月十一日(月)曇り。

バタバタと慌ただしい一日だった。午前中は、掛りつけの医者に血圧の薬を貰いに行ったのだが、ここの先生、医者の不養生で、体調を崩し、代わりの医者が来ている。問診だけで金をとられても仕方がないので「薬だけ下さい」と言ったにも関わらず、血圧の検査をさせられて、領収書を見るとで保険の点数が235点となっている。それが高いのか安いのか分からんが、何となく納得しがたい。ここの医者に言われるまま血圧計を買って、毎日表にして持っていっているも関わらずだ。臨時の医者に診てもらうのならば病院を変えようと思っている。

夜は、恒例の「蜷川会」を野毛の「弥平」で開催。飲み仲間たちが集まって、楽しい酒席となった。終了後は、関内に転戦。考えてみれば、我が街、関内に行くのも久しぶりの事である。「HIRO」から同じビルにある「アビール」に転戦。それでも十二時前には自宅に戻った。

眠い目を擦って、NHKの日本陸上選手権を見た。


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最近の読書。

2012-06-12 13:10:40 | インポート

六月十日(日)晴れ。

 ここの所、がぁーっと本を読んでいる。最近読了した本と言えば、「酒と作家たち」(浦西和彦著・中公文庫)。これは楽しめた。様々な作家の人たちが「酒」と「人」に関するエピソードを披露している。しらふで読んでも酔ってしまうような楽しい本だった。大隈秀夫さんという評論家が大宅壮一氏宅で飲んだ折に、頂き物のジョニーウォーカーの赤と黒の詰め合わせを大宅氏が出してくれた。大宅氏が、「何で同じウイスキーなのに赤と黒があるんだ」と聞いたらしい。大隈氏は、それに対して、シレッとして「黒は男用」で、「赤は女用」と教えて、「僕は男だから黒を飲みます」と、高い方からまんまんと空にしてしまったそうだ。その他、川端康成、井上靖、林芙美子といった文豪の人たちのエピソードが満載。いい本だった。

 「私の銀座」(「銀座百点」編集部編・新潮文庫)も面白かった。過去に「銀座百点」に書かれた、有名人の銀座に対する思い入れや想いが描かれている。私も、伊勢佐木町に関してこんな本を作ってみたいと思った次第。

過日、作家で料理研究家の邱永漢氏が亡くなられたことを新聞で知った。この人の書く、料理に関するエッセイが好きで何冊か読んでいる。事務所の書庫を探したら二冊ほどあったので、「邱飯店のメニュー」(中央公論社)を持って来て読んだ。裏表紙を見たら鉛筆で四百円とあるので、何処かの古書店で買ったのだろう。そこに面白いことが書いてあった。邱氏いわく「一口に中国人と言っても、広東人と台湾人と浙江省の人とでは、風俗習慣も違うし、料理も違うし、言葉だってまるで通じない。台湾でいう広東人は、広東省に住む客家人のことで、横浜中華街の広東人とは、言葉はもとより、人種だって同じではない。」と言う。さすがに中国は広い。

後は、ご恵送頂いた本で、産経新聞の那覇支局長の宮本雅史氏の「報道されない沖縄」(角川書店)。「ヤクザに弁当を売ったら犯罪か?」(宮崎学著・ちくま新書)、「日本人養成講座」(三島由紀夫著・平凡社)、「憂国か革命かテロリズムの季節のはじまり」(鹿砦社ムック)、「メルトダウンする憲法・進行する排除社会」(同時代社)、「ネツトと愛国」(安田浩一・講談社)などである。

「ネットと愛国」は、先日、鈴木邦男さんから「読んでみて」と紹介された本だが、書く方も書かれた方のどちらも、あまり好みではなく、久しぶりに後味の悪い思いのした本だった。

今日は、午後から、天王町のお祭りに行った。サリーファミリーたちと、お祭りをそっちのけで、飲んでばかりいた。終了後は、久しぶりに「愛福楼」で仕上げ。


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無名烈士の法要。

2012-06-11 08:01:23 | インポート

六月九日(土)雨。

 梅の実が熟す頃に降る雨の季節だから「梅雨」。朝から雨である。今日は、青山墓地にて私も呼びかけ人の末席を汚している「無名烈士八十八年忌法要」が行われ出席。「無名烈士」とは、大正13年に制定された米国の所謂「排日移民法」に抗議し5月31日赤坂米国大使館裏に於いて割腹自刃された氏名不詳の無名烈士『雄心院義膽日忠居士』のことである。

 その自決に感動した頭山満翁らが発起人となり、青山斎場において、三万余の参加者を集めて追悼祭を挙行した。今年は、その烈士の自決より八十八年目を迎える。頭山満翁の子孫である頭山興助先生のご尽力で、戦後途絶えていた慰霊祭が復活した。

 

Photo_3※当時の写真。提供は小田内陽太氏。

 

P1000372※ご挨拶をする代表呼びかけ人の山口申先生。

 終了後は、南青山の「藪」にて直会。ここの蕎麦は美味しい。「蕎麦焼酎」の蕎麦湯割りで味わった。三時過ぎに終了。横浜に戻る。

 自宅に、愚妻の友達の京子ちゃんが来訪するので、横浜駅の「そごう」のいわゆる「デパ地下」で、肴を調達。様々なものを買って、帰宅。奥方が法事で実家に帰っているカメちゃんを子招待して楽しい食事会となった。

Photo_4※四宮正貴先生が編集しています「伝統と革新」です。是非ご一読をお願いいたします。

 


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凄いボリュームの「大千居」で飲んだ。

2012-06-11 07:59:16 | インポート

六月八日(金)曇り。

後輩から久しぶりに連絡があって、六時より藤棚の「大千居」という中華料理屋で一献会。このお店は、料理のボリュームがすごい。初めて行った時、家族四人で、それぞれ好きなものを一品づつ注文したら、出てきた料理の量に唖然とした。愚妻が「水餃子」を食べたいと言うので、別に注文したのだが、思わず、「あのぉー一人前を頼んだのですが」と言えば、「これ一人前です」。何と、十五個もあって、六百円。当然食べきれず、ほとんどお土産にして持ち帰った。

それを知っているので、料理は二品も頼めば十分で、後はもっぱら飲んで、世間話に花が咲いた。途中からカメちゃんが参戦。「やまと」に転戦しようと思ったら満席で、「颯」に。ここで軽く飲んでから帰宅。

Photo_2※鹿砦社発行。800円。大江健三郎の「政治少年死す・セブンティーン第二部」や深沢七郎の「風流夢譚」などが掲載されています。


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