なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

膵性糖尿病

2022年05月02日 | Weblog

 先週の木曜日に糖尿病の39歳女性が入院していた。糖尿病外来(大学糖尿病科からバイト)の先生が内科の先生に入院治療を依頼していた。

 7年前に急性アルコール性膵炎で入院した時に、当方が担当した。ふだんから飲酒しているが、アルコールの量がふだんの2倍以上になって膵炎を発症していた。通常の急性膵炎の治療で症状は治まって、9日の入院で退院していた。CTでまだ石灰化はなかった。

 その年にまた急性アルコール性膵炎で入院して(当時いた消化器科医が担当)、その2年後にも入院していた(当時いた外科医が担当)。

 外科医が担当した時に今もいる消化器科医に相談していた。腹部CTとMRCPが行われている。膵頭部から体部にかけて膵石灰化があり、膵管拡張様に見えるのは、MRCPで見ると仮性嚢胞だった。その時はまだ糖尿病はなかった。

 

 

 2019年から糖尿病として治療が開始された。消化器科医から、糖尿病外来(専門医)の外来に回されて、インスリン強化療法を受けていたが、2年弱通院して2020年2月から中断していた。

 そして2年ぶりで先週受診した時は、血糖786mgdl・HbA1c18.7%となっていた。尿ケトン体は陰性だった。血液ガスは採取していないが、アシドーシスはないのかもしれない。

 1日だけ速効型インスリンの点滴静注を行っていたが、その後は食事摂取に合わせて速効型インスリンをスケールで皮下注にしていた。膵性糖尿病はグルカゴンも低下しているので、低血糖に弱く夜間低血糖が起きやすいなどの特徴がある。

 今回は腹痛はなく、腹部CT検査を行われていなかった。今現在、膵臓はどうなっているのだろうか。

 

コメント (3)
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