なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

慢性硬膜下血腫

2022年05月26日 | Weblog

 火曜日の午後に、放射線室から連絡がきた。整形外科外来からオーダーされた頭部MRIで硬膜下血腫を認めたという。

 患者さんは73歳男性だった。行ってみると、まだMRIの撮影中だった。位置決めの段階で認めたので、すぐに連絡してきたのだった。

 出血は頭部CTの方が分かりやすいので、MRI終了後に頭部CTを追加した。左の慢性硬膜下血腫で、水腫へ移行している像だった。脳実質が健側に圧排されている。

 患者さん自身もちゃんと会話はできるが、付いてきた娘さんにも訊いた。昨年12月にトラクターに頭部とぶつけたそうだ。市内の病院で頭部の検査をして、異常(頭蓋内出血)はないと言われた。

 今年の1月から少しおかしかったが、3月から右下肢を引きずるようになった。右上肢の軽度脱力もあり、ハサミや箸がうまく使えなかった。頭痛や嘔気はなかった。

 2週間前に、当院の整形外科外来を受診した。その1週間後に腰椎MRI検査を行って、さほど有意な脊柱管狭窄症などの所見は認めなかった。

 その1週間後の今週火曜日に頭部MRI検査がオーダーされた。整形外科医は週3日勤務(水曜~金曜)で週の始めは不在になる。放射線技師さんとしては、次の外来予約日まで待てないと判断して、内科に連絡した。

 1週間前と症状は変わらないというので、その日救急搬送するほどではなかったが、早めに脳外科を受診してもらう必要がある。地域医療連携室から地域の基幹病院に連絡してもらい、翌々日(翌日は無理だった)の木曜日に脳外科の外来予約をとった。

 とりあえず、五苓散を3日分出しておいた。脳外科で診て、対応はどうなるのだろうか。手術?保存的?。

 

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