なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

転倒して大腿骨転子部骨折

2022年05月31日 | Weblog

 先週末は内科当番ではなかったが、土曜日に病院から入院患者さんのことで3件の連絡がきた。

 1件目は皮膚科医からで、有棘細胞癌の患者さんに輸血をしたいということだった。原発巣からの出血oozingがあったが、木曜にふだんより多く出血が見られた。

 金曜日の血液検査で少し貧血の進行があり、土曜日当直だったその先生が土曜日にも採血を入れていた。Hbが7g/dlを切ったので輸血をしたいという。土日の2日間に濃厚赤血球を2単位ずつ入れましょう、ということになった。

 当方は高カルシウム血症の治療をしているだけで、すっかり皮膚科医にお願いしている形になっていた。

 週明けの月曜日に大学病院皮膚科外来を受診して、環指の腫瘤を診てもらった。大学病院なので、そのままの入院は難しかったが、入院予約としてもらえた。

 

 その皮膚科医から土曜日の夜間に電話がきた。当方が担当している間質性肺炎の患者さんが転倒して、左大腿骨転子部骨折をきたしたという。バイタルは問題はなく、患者さん自身は疼痛でさほど困ってはいなかった。

 謙虚な先生で、「放射線技師さんに教えてもらった」と言っていた。すぐに転送になるのか、と訊かれた。地域の基幹病院整形外科は、大腿骨近位部骨折で受診しても(搬入されても)、そのまま入院する病床がない。当院に送られて、手術予定の前日に転院となったりする。

 この患者さんは特に肺炎が治ったばかりで、ふだんでも在宅酸素(安静時1L/分、労作時4L/分)で、プレドニン内服(12.5㎎/日)もあり、認知症もある(入院後、夜間せん妄あり)。手術適応自体、あるかどうかになる。

 週明けに整形外科に連絡しますので、すみませんがアセトアミノフェン1500mg/日を3日分だけ出してください、とお願いした。

 病棟の看護師さんが尿カテーテル留置にしてくれた。翌日も特に病状に変化はなく、食事摂取も良好だった。月曜日に骨折による貧血を確認した。Hbが12g/dlから10g/dlと低下していたが、すぐに輸血するほどではない。

 月曜日に家族に連絡して、診療情報提供書と画像CDを持って、今日基幹病院整形外科外来で相談してもらうことにした。外来担当の先生から連絡が来て、今週末に転院で来週始めに手術予定となった。術後1週間後に当院に戻しますともいわれた。

 

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