なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

連休中の本

2022年05月08日 | Weblog

 連休中は生坂政臣先生の本(単著もあるが、千葉大総診としての本も)を読み返すことにしていて、5月5日に読み終わった。

 きっかけは、生坂先生が単著で新しい本「直観で始める診断推論」(日本医事新報社)を出されたから。生坂先生自身は、「私自身、今も昔も実際の診断の大半は直観で行っており、(診断)方略を意識することはほとんどない。これらの診断方略は後付けの大盤解説のための方便と考えてもらってよい」そうだ。

 本当のところは、生坂先生は直観的診断と分析的診断(診断方略)が瞬間的に浮かぶので、両者の区別も不要なのだと思う。

 直感で始める診断推論 向上のための誤診を恐れるな ─ 電子版付 ─

 

 連休の残りは循環器の本を読むことにした。5月5日に丸善で「循環器薬ドリル」(羊土社)を購入して、読み始めた。研修医向けでちょうどいい。

 抗血栓薬では、日本版高出血リスク(HBR:high bleeding risk)・血栓リスク、PCI施行後の抗血栓療法を覚えなければならない。診療している患者さんはほとんど高齢者で、高出血リスク・血栓リスクにそのまま該当するので、抗血栓療法の図だけ見ればいい。

 大抵はPCIを施行した専門病院の循環器内科の指示に従うだけだ。それでも心房細動合併のPCI後の患者さんで、DOACとプラスグレル(エフィエント)を処方していて、すでに1年以上経過していたりする。(そっと?しれっと?DOACだけに直す)

 

 「イバブラジン」(商品名コララン)は知らなかったが、2019年に出ていた。適応疾患は慢性心不全で、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的治療を受けており、かつ正常洞調律で心拍数75回/分以上の慢性心不全。自分で使うことはなさそうだ。

 「キャブピリン」という、アスピリン100mgとボノプラザン(タケキャブ)10mgの合剤も出ていた。(これまではタケルダ=アスピリン100mg+タケプロン15mg。)さすが武田薬品、抜け目がない。

循環器薬ドリル〜薬剤選択と投与後のフォローも身につく症例問題集

 

 当院の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の入院がいつのまにか100名を越えていた。県内の入院数からみれば微々たる入院数だが、当院の状況(職員数、特に看護師数減少)では頑張っていると思う。(当方が不在の時に入院した1名だけ他の先生にお願いしたが、それ以外は全部担当)

 ほとんどすべて感染病棟の看護師さんたちのおかげなので、100名入院記念に病棟にお菓子の差し入れをすることにした。感謝のことばより、スイーツの方が喜ばれるから(感謝のことばも述べるが)。

 

コメント
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