生坂政臣先生の本といっしょに購入していた「診断力爆アゲ症例集」山中克郎監修・林聖也編著(日本医事新報社)。
福島県立医科大学会津医療センター総合内科の先生方が32症例をまとめている。その中に慢性疼痛を来たす疾患のひとつとして、ビタミンD欠乏症の症例がある。
「原因究明が難しい慢性疼痛患者の鑑別のひとつに、ビタミンD欠乏症」も加えてほしいという。
ビタミンDは体内に取り込まれて、肝臓で25ヒドロキシビタミンD=25(OH)Dへ代謝されて、(副甲状腺ホルモンの作用を受けて)、腎臓で生理活性のある1,25(OH)2Dへ代謝される。
測定は安定な血中25(OH)Dの測定を行い、30ng/mL以上で正常、20ng/mL以上30ng/mL未満で不足、20ng/mL未満で欠乏症と判断する。
これまでビタミンD欠乏症の患者さんに当たっていたのだろうか。
その他に、コモンなビタミンB12欠乏症の記載も詳しく、銅欠乏症(めまい・ふらつき)、ビタミンB3欠乏症(慢性下痢)など、珍しい欠乏症の症例も載っていて面白い。
軽い感じの「爆アゲ」は山中先生の趣味なのだろうか。