昨日は内科の当番で、午後8時ごろに当直の外科医から連絡がきた。認知症で施設入所中の91歳女性が、前日からの喘鳴の悪化で受診していた。
胸部X線・胸部CTを施行したところ、気管から両側の主気管支にかけて気道狭窄を認めるという。肺炎はなかった。喘息の所見ですか訊かれたが、それはない。気管気管支は後方から圧排されているというか、後壁が虚脱してつぶれているというのか、CTでは「への字」になっている。
「見当がつきませんが、当院ではどうにもならないので、呼吸器内科のある病院に紹介してください」、とお願いした。幸い、地域の基幹病院で受け入れてもらえた。
今日、昨夜の画像を見たが、これはどういう病態なのかさっぱりわからない。当直だった外科医は、ネットで調べると再発性多発軟骨炎というのがあるそうだが、という。NHKの総合診療医ドクターGでも出ていたこともあるまれな(たぶん)疾患だが、診たことはない。気管軟化症というのもあるようだが、やはりよくわからない。
ステロイドが効くのか?。いざとなったら気管挿管になるが、狭窄した部位にチューブを入れて、出血したり損傷させるとさらに悪化しそうだ。どう対処するかわかない。呼吸器科医だったら、経験があるのか。呼吸器外科の問題なのか。
当直だった外科医は朝方救急搬入された心肺停止の高齢女性の対応をしていた。慢性腎臓病が進行して、悪化した時にも透析導入はしないことになっている方だった。死亡確認後のAutopsy imagingで脳幹出血を認めていた。さらに午前中の救急当番もこなしてから、昼過ぎに帰られた(当直明けは次の日は半日休み)。お疲れ様でした。