なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

気管気管支の狭窄

2019年09月20日 | Weblog

 昨日は内科の当番で、午後8時ごろに当直の外科医から連絡がきた。認知症で施設入所中の91歳女性が、前日からの喘鳴の悪化で受診していた。

 胸部X線・胸部CTを施行したところ、気管から両側の主気管支にかけて気道狭窄を認めるという。肺炎はなかった。喘息の所見ですか訊かれたが、それはない。気管気管支は後方から圧排されているというか、後壁が虚脱してつぶれているというのか、CTでは「への字」になっている。

 「見当がつきませんが、当院ではどうにもならないので、呼吸器内科のある病院に紹介してください」、とお願いした。幸い、地域の基幹病院で受け入れてもらえた。

 今日、昨夜の画像を見たが、これはどういう病態なのかさっぱりわからない。当直だった外科医は、ネットで調べると再発性多発軟骨炎というのがあるそうだが、という。NHKの総合診療医ドクターGでも出ていたこともあるまれな(たぶん)疾患だが、診たことはない。気管軟化症というのもあるようだが、やはりよくわからない。

 ステロイドが効くのか?。いざとなったら気管挿管になるが、狭窄した部位にチューブを入れて、出血したり損傷させるとさらに悪化しそうだ。どう対処するかわかない。呼吸器科医だったら、経験があるのか。呼吸器外科の問題なのか。

 当直だった外科医は朝方救急搬入された心肺停止の高齢女性の対応をしていた。慢性腎臓病が進行して、悪化した時にも透析導入はしないことになっている方だった。死亡確認後のAutopsy imagingで脳幹出血を認めていた。さらに午前中の救急当番もこなしてから、昼過ぎに帰られた(当直明けは次の日は半日休み)。お疲れ様でした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

入院中の外来受診

2019年09月19日 | Weblog

 先週金曜日に、昨年心臓血管センターのある専門病院で大動脈弁置換術を受けた68歳男性を、細菌性心内膜炎疑いでその病院に紹介した(入院になった)。

 血液培養2セットからグラム陽性球菌が検出されて(採取翌日に検出)、週末の3連休中に菌名・感受性が判明したので、紹介先に病院にFAXしていた。Streptococcus bovis(γ溶血=非溶血の連鎖球菌)だった。心内膜炎に矛盾しないと思う(感受性良好)。

 画像や検査結果を確認しようとした時に、この患者さんが今週の月曜日に当院の整形外科外来を受診していたことに気づいた。一瞬意味が分からなかったが、入院は継続になっていて、整形外科受診のために外出してきていた。

 確かにそちらの病院は循環器内科・呼吸器内科・消化器内科に特化した病院で、整形外科は診療科としてないので、入院した状態で他院の整形外科を受診できる(持ち出しにならない)のだった。

 内科初診の時も、経過中に左肩関節痛と右手関節痛もあったことは把握していたが、結晶誘発性関節炎(偽痛風)は考慮したが、化膿性関節炎とは考えていなかった。

 心エコーを繰り返して行ったが、疣贅は証明されず、心内膜炎ではなく化膿性関節炎ではないか、という紹介だった。当院の整形外科医が関節穿刺したが、化膿性は否定されて肩関節周囲炎とされた。

 外出しての整形外科外来受診は、わざわざ当院の整形外科でなくても、そちらの病院の周囲に大病院がいくらでもあるのにと思ったが、当院の方が紹介しやすかったのかもしれない。

 「再三行った心エコー」と記載されていたが、食道エコーは再三行うものでのないので(たぶん)、主に経胸壁エコーで経食道は1回だけ施行した?。敗血症性血栓などの所見がない点では心内膜炎は否定的だが、修正Duke心内膜炎診断基準では「確実」ではないが、「可能性あり」にはなるのではないか。菌名からもいいような気がするが、どうでしょうか。

 

 

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この陰影は何?

2019年09月18日 | Weblog

 地元の診療所からの紹介で、発熱・倦怠感の66歳男性が内科外来を受診した。内科の若い先生が担当していて、相談された。

 東京の病院にアルコール性肝障害で入院していたそうだ。その後、親族のいる当地域に戻ってきていた。確かに姓はその地域でよく見るものだった。

 咳・痰などの呼吸器症状はなかったが、胸部X線で右肺門の拡大様の陰影があり(肺門病変ではない)、胸部CTでは右下肺野背側(S6)に腫瘤様陰影があった。陰影は椎体に沿ってぐろっと左肺背側に及んでいる。椎体を侵食しているように見える。

 発熱と軽度の炎症反応上昇を認めるこの奇妙な病変は何なのか?。可能性としては、肺癌・肺結核・肺膿瘍だろう。通常の肺膿瘍でこんな形になるとは考えにくい。癌か結核なのか。

 痰は全くでないので、検査できなかった。CTで気管支を見ると病変部に連続しているので、気管支鏡検査を行えば組織がとれそうだ。地域の基幹病院呼吸器内科のいつもの(?)先生に連絡して、外来予約をとった(結核の可能性も使えた)。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

教科書的な膵癌

2019年09月17日 | Weblog

 内科クリニックから消化器科に膵管拡張の77歳女性が紹介されてきた。

 糖尿病で治療していたが、今年になってHbA1cが次第に上昇して、6.2%から7.2%になった。自覚症状はなかったが、腹部エコーを行うと膵体部から尾部にかけて膵管の不整拡張を認めた。

 当院にCT画像の依頼があり、膵体部に造影効果の乏しい不整腫瘤とその尾側の膵癌拡張が描出された。膵体部癌だった。

 糖尿病の血糖コントロールが急に悪化した時は膵癌を考えるという、まさに教科書的な例だ。HbA1cで1%程度の悪化だと、それほど気にしない可能性もあり、きちんと評価したのはすばらしい。

 消化器科では当院でMRCPまで行って、がんセンターか大学病院への紹介予定としていた。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

POCUS

2019年09月16日 | Weblog

 医局のラウンジに置いてあった医学書院の医学界新聞を見ると、医学書院本社で開催される「Point-of-Care 超音波(POCUS)」のセミナーが載っていた。開催日まで2週間弱しかないので、さすがにもう満席締め切りだろうと思ったが、案外まだ空いていた。さっそく申し込んで、21日に行くことにした。

 セミナー名は「ポケットエコー活用セミナー」だが、講師の著書では通常のエコー機器を使用していて、ちょっとだけあるポケットエコーの項には、まだまだ画像が十分ではないと記載されていた。(引用論文の統計学的なことも細かく記載しているので、ちょっと読みにくい)

 例によって、若い先生方に混じって参加するのは気が引けるけど。

 

 

 病院の赤字の問題で、借入金の確保・収入増加のために改革が早急に必要になっている。病院の管理者と院長先生が、県や大学病院と何度も相談をしているそうだ。

 構成市町からの繰入金は一気に減らされたが、市町の収入からみて、今後も減ることはあっても増えることはない。当面は金融機関からの借り入れになる。

 国のレベルで医業継続が困難な地域・病院を指定して、立て直しのための繰り入れをするそうだ。県がそこに入れてもらえるように働きかけているが、まだわからないという。

 当面の改革は、1)現在半分だけ二部制にしている透析を、毎日二部制で行うようにする。透析患者さんを引き受ける施設がなく、県からの要請もある。ただし腎臓内科医常勤医不在で行っているが、確保ができるのか。

 2)看護体制を7:1から10:1にする。収益的にはほとんど変わらない(300円の違い)ので、入院が1名増えると同じになってしまう。国も10:1に誘導しようとしているという。

 3)病床数を1病棟分(50床弱)を減らす(一時的ではなく、完全に返却)。入院患者数(ベット稼働率)からは適切だろう。

 4)回復期リハビリ病棟と地域包括ケア病棟の充実を図る。地域での当院の役割は、急性期ではなく慢性期の診療。ただし、構成市町からは救急も現状通り継続するよう求められている。地域包括ケア病棟はよく稼働しているが、リハビリ担当医(専従)がいないので、なかなかリハビリ病棟の入院が増えない。

 5)とにかく収入増を図る。要するにお金の問題だから。夕張や銚子のようにならない、ということ。

 当院は地域の基幹病院ではないので、これまで県も大学病院も力を入れてこなかった。県はやっと一昨年から、自治医大出身の内科専攻医の地域医療研修(1年間)で1名だけ派遣してくれるようになった。

 赤字で廃業や民間売却になると、さすがに地域の基幹病院だけでは地域医療は成り立たない、と認識したらしい。いずれ地域の病院が統合された時に、当院は慢性期担当の分院(サテライト病院)になるか吸収合併されるのだろうが、それまでは継続しないとまずいと判断しているらしい。

 うまくいけば、内科系で地域医療の中心になるような先生方が赴任してくるかもしれない(その時には、ポストふさぎにならないように、早めに退職しよう)。

 

 

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

糖尿病治療中断

2019年09月15日 | Weblog

 木曜日に車に乗っていて交通事故に会った58歳女性が救急搬入された。左上腕と尺骨(開放骨折)で整形外科に入院したが、この方は隣県からたまたま当地に来ていた。

 当院の整形外科は外傷専門で、骨折はすぐに手術してしまうが、この患者さんには問題があった。5年前から糖尿病の治療を中断していて、血糖369mg/dl・HbA1c13.6%だった。

 高血圧症・脂質異常症の治療も併せて中断していて、事故直後ということもあるが、血圧が200を越えていた。脂質もLDL-C262mg/dl(T-C385)とかなり高い。内科に診療依頼が来た。

 当院で手術するか、地元の病院に紹介になるか未定だったので、とりあえずインスリン強化療法を開始した。持続型初期量と超速効型のスライディングで開始したが、血糖300mg/dl台が続いて、すぐに増量した。血圧はカルシウム拮抗薬で140~150くらいになった。

 血糖コントロールをつけて、連休明けに当院で手術の予定だったが、患者さんの希望で来週の連休明けに地元の病院に転院予定となった。朝早くに出発するので、診療情報提供書を入院3日目の金曜日に記載しておくことになった。

 搬入時の左上腕の写真がカルテに載っていたが、開放骨折は迫力があった。

  治療はインスリンと経口血糖降下薬だったらしいが、医療費が月数万円になるので中断したという。今回の骨折がなければ、無治療のままで受診しなかったのだろうか。ここまで高いと、口渇・多飲・多尿はあるはずだが。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伝染性単核球症~CMVだけではない?

2019年09月14日 | Weblog

 先週内科クリニックから伝染性単核球症疑いの29歳男性が紹介された。内科の若い先生(地域医療研修の内科専攻医)が担当して、肝機能障害が先方の検査よりも上昇していたことから当方に相談された。

 8月下旬から発熱があり、近医を受診して抗菌薬(レボフロキサシン)の投与を受けた。発熱が続いて、8月末に紹介先の内科クリニックを受診した。発熱以外の症状はなかった。抗菌薬(セフカペン)が処方されたが、発熱が続いて再受診している。肝機能障害(AST 77・ALT 131)があり、抗菌薬が無効であることと年齢から、伝染性単核球症疑いとされたようだ。

 当院受診時は白血球10300(リンパ球43.0%、異型リンパ球10%)・CRP0.9で、肝機能障害は悪化していた(AST 203・ALT 481・ALP 301・γ-GTP 74・LDH 609)。 

 発症から2週間以上経過して、肝機能障害が悪化していることから、地域の基幹病院消化器内科の肝臓専門医への紹介も考えた。地域医療連携室で問い合わせてもらうと、1週間不在らしい(夏休み?)。入院するほど全身状態は悪くなく、食欲もあるので、EBV・CMVの外注検査を提出して、1週間後に受診とした。

 再受診時の検査では白血球15300(リンパ球65.0%、異型リンパ球11%)・CRP0.6で、肝機能は初診時よりは軽減していたが、まだけっこう高い(AST 144・ALT 381・ALP 310・γ-GTP 70・LDH 516)。

 外注検査の結果は、EBVはVCA-IgG陽性・EBNA陽性で既感染、CMVはIgG・IgM両者が陽性で、CMVによる伝染性単核球症と判断された。肝機能からはもう少し当院で経過をみてもいいか。

 この患者さんは昨年末に帯状疱疹に罹患して、今年の4月に性器ヘルペスに罹患している。若い先生は、HIV検査はどうしましょうと言う。患者さんの了解をもらって提出することにした。そういう店にはたまに行くが、MSMではない。HIVの外注検査を提出して、1週間後に再検とした。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

置換弁の細菌性心内膜炎?

2019年09月13日 | Weblog

 昨日、内科新患担当の先生(大学病院からバイト)から、68歳男性のことで相談された。1週間前から熱感(体温測定はしていない)・食欲不振があって受診していた。

 炎症反応は白血球7100(普段は5000台)・CRP23.4。慢性腎不全で腎臓内科外来(大学病院の先生)に通院していて、透析を考慮する時期になっている。血清クレアチニンは5mg/dl台だが、脱水症傾向で6.69mg/dlになっていた。後で追加した凝固検査でDダイマー3.0・フィブリノーゲン1172(こちらは炎症を反映)だった。

 昨年10月に心臓血管センターのある専門病院で大動脈弁置換術を受けていた(生体弁)。歯科受診はしないように言われていたそうだが、齲歯は自称いっぱいあるという(歯肉腫脹はない)。

 5日前から左肩痛で肩が上がらないという。肩関節は若干の熱感くらいで、腫脹・発赤はなかった。むしろ昨日の朝から右手関節痛があり、こちらは発赤・腫脹・熱感がある。手背まで発赤していたので確認したが、蜂窩織炎ではなく、関節炎だった。この影響も考慮された。

 胸部X線に加えて胸腹部CTも行ったが、肺炎はなく、腹部にも腎嚢胞以外に異常はない。関節X線も追加したが、関節内石灰化はなく、関節は案外きれいだった。

 血液培養2セットと尿培養を提出した。入院でと言ったが、車は代車で来ていて、家に誰もいないので帰宅して翌日入院するという。セフトリアキソン1gとソルデム1の500mlを外来で点滴した。

 今朝になって、細菌検査室から連絡が来て、血液培養2セットからグラム陽性球菌が検出されたという。菌名と感受性は早くて明後日には判明するそうだ。

 昨日の心エコーを循環器科Drに診てもらうと、大動脈弁に疣贅があるかもしれないという。確診には経食道エコーが必要になる。置換した大動脈弁の細菌性心内膜炎疑いとして、手術をした病院に連絡した。救急外来で診てくれるというので、さっそく家族に車で向かってもらった。

 今日改めて手足・結膜を見たが、残念ながら敗血症性血栓は指摘できなかった。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いとこを呼ぶしかない

2019年09月12日 | Weblog

 7月に倦怠感などで受診した58歳男性は、右肺癌・多発性肝転移・多発性骨転移・多発性脳梗塞(トルソー症候群)と診断された。

 一時的に呼吸器科外来に来ている先生の専門病院に転院したが、緩和的放射線療法を受けて、その後は緩和ケア(BSC)のみの方針となって当院に戻ってきた。

 疼痛に対するオピオイドの調整もあるが、病棟としては夜間せん妄(裸になってしまう)の方が問題で、抗精神薬の調整も必要だった。

 患者さんは、一人暮らしで独身だった。親兄弟もいないので、血縁者の中ではいとこがキーパーソンになっている。今後のことを話し合う必要があり、ちょっと遠方になるが、いとこさんに来てもらった。

 

 患者さんよりは年上のいとこで、脳梗塞後遺症で聞き取りにくいというほどではないが、話しにくいのだという。ひとりでは病院に来れないので、その弟さんが付いてきていた。

 治療については、放射線療法を受けたので本格的な治療かと思われていたらしいが、緩和的なものとお話した。初診の時からやせが著明で、ADLも低下している。食事摂取も難しくなっていた。専門病院で癌化学療法は断念されていることも伝えた。

 半年もつとは思えない。数か月というところだろう。DPC病院なので、地域包括ケア病棟を使用するとしても、入院期間としては3か月弱になる。在宅療養は不可能で、入院生活を継続するしかない。

 今から療養型病床のある病院と交渉するのも、現実的には難しい。当院での入院期間内に亡くなる可能性も高く、最期まで当院入院で経過をみることになるとお話した。いとこさんからは、それでお願いしたいと言われた。

 そうめったに病院に来れないので、全部決めておく必要があった。しだいに病状が悪化して、亡くなった時はどうするかという話もした。すぐに病院に来れないかもしれないというので、その場合は次の日まで病院で待つこともできると伝えた。DNARの書類を作成した。

 近くに家族がいれば、病状が変化した時に病院に来てもらうが、何度も呼ばれるのも負担になる。電話で連絡はするが、実際に病院に来てもらうのは、いよいよの時だけにすることになった。まず間に合わないので、その際は病院の方で看取ってから到着を待つことになった。

 葬儀などについても話し合っていてもらうことにした。患者さんの自宅は持ち家だそうで、葬儀は当地で行うことになるという。外出・外泊して自宅の整理をする余裕はもうない。

 患者さんには、「長くかかるので、当分は入院を続けることになった」、と伝えてから帰ってもらうことにした。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伝染性単核球症(CMV)

2019年09月11日 | Weblog

 先週クリニックの先生(当地域の医師会長)から、「高熱が続く35歳男性を紹介したい」、と連絡がきた。「肝機能はどうでしょう」と訊くと、「軽度に肝機能障害がある」ということで、伝染性単核球症かな思った。

 他のクリニックを最初に受診して、その後そちらのクリニックを受診している。診療情報提供書には、「総合感冒薬とレボフロキサシンを処方しても高熱が続く」と記載されていた。

 内科再来の日だったので、新患担当だった他の内科の先生にお願いした。発熱以外の症状には乏しく、上気道症状・頸部リンパ節腫脹もないようだ。

 白血球7900・CRP2.3で、白血球分画ではリンパ球57.0%・異型リンパ球9%だった。AST 44・ALT 59・LDH 562と肝機能障害を認めた(胆道系酵素は正常域)。EBVとCMVの外注検査が提出された。

 今日再受診して、発熱はまだあるが、程度は軽減しているそうだ。外注検査の結果は、EBVは既感染で、CMVはIgM抗体・IgG抗体両者が陽性だった。CMVによる伝染性単核球症と診断された。

 伝染性単核球症のうち、30~40歳代で咽頭所見に乏しい時はCMVとなっているので、典型的ということになる。

 都市部だったら、HIVも検査するところだ。この前、B型肝炎に罹患していることがわかった30歳代男性がいて、HIVに罹患していることがわかった。その方はずっと東京で生活していて、バイセクシュアルだった。田舎の方でも、HIV検査は必要になっているのかもしれない。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする