トランスジェンダーにとって、身体のでっぱりの処理は必至の問題である。
でっぱりはひとの目に付く。
身体の性別で見られたくないのに、目に付く部分で判断されるのは
視線にさらされている感覚も加わって、不快だ。
MTFたちの苦労を私はあまり知らないので、
知らないことについて知ったように書くこともない。
ここは、私個人のことを書く。
以前も前提として述べたけれど、あくまで、私の個人的な経験や感想であって、
FTXみんながこうなんじゃない。
「あるある」ではあるかもしれないけれど、全体ではない。
※
自分のおっぱいがわずらわしくてしかたない。
彼女のおっぱいはあんなにステキなのに、自分に付いている同じものは
気に食わない。
お好きな対象が手元にあって、いつでも触れていいじゃないか、
というご提案もございますが、対象ってのは対象に在るからいいんであって、
自分に付いている時点で対象にならない。
女性の胸のふくらみは、乳腺と脂肪。
太ると育つ。
痩せると、だいぶ目立たなくなる。
だから痩せていたいと思うのだが、体質と食いしんぼのおかげで、
あまり痩せないばかりか、油断するとどんどん太る。
どんどん太って、でぶになればいいじゃないか、
でぶは男性もおっぱいがある、でぶのおっぱいと思えばいいじゃないか、
というご提案もございますが、ものがでぶのものであってもおっぱいはおっぱいなのであって、
自分はそれでは納得いかないのであります。
※
こんなしちめんどくさいトランスジェンダーFTM~FTXのために、
ナベシャツという秘密兵器がある。
ナベシャツは一見ただのTシャツかタンクトップなのだが、
内側に二重になっている。
胸の部分を幅のあるゴム製の布で巻いて、わきをホックで止める。
ホックは縦に10個くらい並んでいる。
これで、胸のふくらみを押さえ付けようというのだ。
あるいは古典的に、胸にさらしを巻く、という方法もある。
※
しかしこれね、苦しいの。
胸というのは、中に肺があって、胸郭が広がることによって肺に空気が入り、
息を吸うことができる。
胸を押さえ付けるということは、息が吸えなくなるということなのだ。
こんな物を身に着けては、トロンボーンを吹けない。
ましてやそれより息の要るチューバなど論外だ。
試してみたが、歌うのにも苦しい。
締め付けていては、身体の持つ音の響きも悪くなる。
それに私はもともと、身体にぴったり付く服が嫌いだ。
ピチっとしたTシャツやタンクトップはいやだし、
水着やタイツのように密着するものも嫌いだ。
タートルネックも苦しい。
布はなんとなく身にまとうくらいがいい。
帯くらいは締めよう。
※
密着するものが嫌いなので、ブラジャーも嫌い。
苦しい。
全日本ノーブラ党の党員である。
ちちはだれるがままにしている。
慣れれば揺れても痛くないのだよ。
その代わり、薄着ができない。
ノーブラなのは密着する衣服が嫌いだからであって、
おっぱいを人目にさらしたくはない。
結果、Tシャツ一枚、といった夏らしい服装ができない。
暑がりなのに、夏でも2枚は着る。
厚めのブロードの両胸ポケットのシャツ、
というのが安心。
戦争も軍事も嫌いなのに、両胸ポケットのシャツというと
ミリタリーファッションに多い。
自分の好みのせいで、着られる服に限りが出るという
妙なジレンマに陥っている。
※
東京レインボープライドの会場を歩き回っていると、
FTM関連のブースがいくつかあった。
コミュニティ、ファッションそれぞれにある。
LGBTの中でのFTMの位置や課題については、
またあらためてねちねち書きたい。
ナベシャツを売るブースがあった。
目が合った。
「いかがですか?
今はどうされてるんですか?
うちのは苦しくないんです。
締め付けないんですよ。
試着してみませんか?」
熱心である。
負けた。
最初に、サイズをおおまかに把握するためにということで、
服の上からトップとアンダーを測ってもらった。
こんなとこのサイズ測ってもらうの、何万年ぶりだろう!
ブラジャー買わないからサイズも知らないし。
暑い日で、だいぶ汗をかいているのに、
肌に密着するナベシャツを試着させてもらうことをちょっと申し訳なく思いつつも、
3種類のサイズを着較べてみた。
なるほど、ワイシャツに使うような、ブロードの生地を
内側に使っているのだ。
わきにホックが10個くらい、というのは一般的なナベシャツ(ナベシャツは一般的か?)と
同様だ。
これなら自作できるな。しかも改良版を。
と、思ったが、丁寧な対応とアイディアと今後に向けて気持ちがひらけたことなどへの
お礼のつもりで、一着購入した。
翌日、パレードの際にはシャツの下にこのナベシャツを着て、
シャツのボタンを外しっぱなしで歩いた。
今まではシャツがはだけると内部事情が見えてしまうので、
シャツのボタンが外せなかったが、
これでだいぶ涼しい。
かかって来い猛暑!
※
お困りのトランスがこの記事にたどり着いた場合のために、
ブランド名はSecant。
タイのメーカーで、日本では静岡県富士市に会社があり、
ネット販売もしているそうですよ。
でっぱりはひとの目に付く。
身体の性別で見られたくないのに、目に付く部分で判断されるのは
視線にさらされている感覚も加わって、不快だ。
MTFたちの苦労を私はあまり知らないので、
知らないことについて知ったように書くこともない。
ここは、私個人のことを書く。
以前も前提として述べたけれど、あくまで、私の個人的な経験や感想であって、
FTXみんながこうなんじゃない。
「あるある」ではあるかもしれないけれど、全体ではない。
※
自分のおっぱいがわずらわしくてしかたない。
彼女のおっぱいはあんなにステキなのに、自分に付いている同じものは
気に食わない。
お好きな対象が手元にあって、いつでも触れていいじゃないか、
というご提案もございますが、対象ってのは対象に在るからいいんであって、
自分に付いている時点で対象にならない。
女性の胸のふくらみは、乳腺と脂肪。
太ると育つ。
痩せると、だいぶ目立たなくなる。
だから痩せていたいと思うのだが、体質と食いしんぼのおかげで、
あまり痩せないばかりか、油断するとどんどん太る。
どんどん太って、でぶになればいいじゃないか、
でぶは男性もおっぱいがある、でぶのおっぱいと思えばいいじゃないか、
というご提案もございますが、ものがでぶのものであってもおっぱいはおっぱいなのであって、
自分はそれでは納得いかないのであります。
※
こんなしちめんどくさいトランスジェンダーFTM~FTXのために、
ナベシャツという秘密兵器がある。
ナベシャツは一見ただのTシャツかタンクトップなのだが、
内側に二重になっている。
胸の部分を幅のあるゴム製の布で巻いて、わきをホックで止める。
ホックは縦に10個くらい並んでいる。
これで、胸のふくらみを押さえ付けようというのだ。
あるいは古典的に、胸にさらしを巻く、という方法もある。
※
しかしこれね、苦しいの。
胸というのは、中に肺があって、胸郭が広がることによって肺に空気が入り、
息を吸うことができる。
胸を押さえ付けるということは、息が吸えなくなるということなのだ。
こんな物を身に着けては、トロンボーンを吹けない。
ましてやそれより息の要るチューバなど論外だ。
試してみたが、歌うのにも苦しい。
締め付けていては、身体の持つ音の響きも悪くなる。
それに私はもともと、身体にぴったり付く服が嫌いだ。
ピチっとしたTシャツやタンクトップはいやだし、
水着やタイツのように密着するものも嫌いだ。
タートルネックも苦しい。
布はなんとなく身にまとうくらいがいい。
帯くらいは締めよう。
※
密着するものが嫌いなので、ブラジャーも嫌い。
苦しい。
全日本ノーブラ党の党員である。
ちちはだれるがままにしている。
慣れれば揺れても痛くないのだよ。
その代わり、薄着ができない。
ノーブラなのは密着する衣服が嫌いだからであって、
おっぱいを人目にさらしたくはない。
結果、Tシャツ一枚、といった夏らしい服装ができない。
暑がりなのに、夏でも2枚は着る。
厚めのブロードの両胸ポケットのシャツ、
というのが安心。
戦争も軍事も嫌いなのに、両胸ポケットのシャツというと
ミリタリーファッションに多い。
自分の好みのせいで、着られる服に限りが出るという
妙なジレンマに陥っている。
※
東京レインボープライドの会場を歩き回っていると、
FTM関連のブースがいくつかあった。
コミュニティ、ファッションそれぞれにある。
LGBTの中でのFTMの位置や課題については、
またあらためてねちねち書きたい。
ナベシャツを売るブースがあった。
目が合った。
「いかがですか?
今はどうされてるんですか?
うちのは苦しくないんです。
締め付けないんですよ。
試着してみませんか?」
熱心である。
負けた。
最初に、サイズをおおまかに把握するためにということで、
服の上からトップとアンダーを測ってもらった。
こんなとこのサイズ測ってもらうの、何万年ぶりだろう!
ブラジャー買わないからサイズも知らないし。
暑い日で、だいぶ汗をかいているのに、
肌に密着するナベシャツを試着させてもらうことをちょっと申し訳なく思いつつも、
3種類のサイズを着較べてみた。
なるほど、ワイシャツに使うような、ブロードの生地を
内側に使っているのだ。
わきにホックが10個くらい、というのは一般的なナベシャツ(ナベシャツは一般的か?)と
同様だ。
これなら自作できるな。しかも改良版を。
と、思ったが、丁寧な対応とアイディアと今後に向けて気持ちがひらけたことなどへの
お礼のつもりで、一着購入した。
翌日、パレードの際にはシャツの下にこのナベシャツを着て、
シャツのボタンを外しっぱなしで歩いた。
今まではシャツがはだけると内部事情が見えてしまうので、
シャツのボタンが外せなかったが、
これでだいぶ涼しい。
かかって来い猛暑!
※
お困りのトランスがこの記事にたどり着いた場合のために、
ブランド名はSecant。
タイのメーカーで、日本では静岡県富士市に会社があり、
ネット販売もしているそうですよ。
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