バンド暦 ショースト元年

出てきた物はしょうがない。
聴くしかない。
どんなにオソロシくても隅々まで聴き、
そしてきちんと保管しておくしかない。


高校一年、文化祭でのバンド演奏のカセットテープを
見付けちゃったんである。

ギターボーカルとベースと、３人で不意に聴くことに。

でもカセットテープなんて、車でしか聞けないよ～、
３人でドライブ？お昼もドライブスルーね、なんて
言ってるうちに、一人がラジカセを掘り出してくる。

あ～あ。部屋で落ち着いて聴けちゃうよ…。


120分テープのＡ面は一日目、Ｂ面は二日目。
私は、一人を迎えに行くまでの30分間、
二日目を聴いた。

クソッ！どの曲もどの曲もアワテ過ぎ！ドタバタ！ノリ無し！
速い！かと言って適当なテンポで演奏してもアワテるだろう。

ハアア…これはみんなで聴くもんじゃない、一人でこっそり
聴いて記憶のパンドラの匣に封印するものだよ…とも思った。


集合したら、まずは腹ごしらえ。
空きっ腹に反省会は堪えるさ。
食後も他愛の無い思い出話に華が咲く咲く。
逸らしてないか、逃げてないか？
イエイエ、ではそろそろ聴きましょうか。

一日目からね。
・
ギャー！
・・
うはー！
・・・
えええ？！
・・・・
オイオイ!!!
・・・
あー
・・
・
・

人は不安な時、何かにすがりたくなる。
手や顔に何か触れていると安心する。
ピーナッツで言うところのライナスの毛布である。
写真のお二人も、然り。

そしてカセットをひっくり返して、二日目を聴く。
おお。いいじゃん。
テンポも落ち着いて。

・・・
いやいや。私は最初に２日目を聴いて、バタバタと感じたのだよ。
我々、一日目を聴いて、既に慣らされている。
人間の適応力の高さ！我らの柔軟さ！
おそるべし女子高生バタバタバンド。


結論。イキナリですが。
○もっと練習しろ。
○ドラムがしっかりしているから、なんとかなる。
○出番は頭からちゃんと出せ。
○ＭＣで「ごめんなさい」ってダメじゃん。
○リズム隊がしっかりしているから、他がガタガタでも曲は進行していく。
○全てはドラムのおかげ。
○もっと練習しろ。

そして、これを"汚点"と思う者、"なかなかの思い出"と思う者。
その違いは何か？討論。
中略。
結論。やんなきゃ。

ちゅうわけで、中年ガールズバンドが動き出す。のか？・・・来年。
わはは



その他。
○私は２日目、８小節のソロの入りを落として、４小節目あたりから
　ヌル～っと入ってきている。ダメ。あきらめた方がマシ。
○リーダーのギターソロはイカシたブルーノートを使っているが、
　演奏全体がガタガタなのでミストーンにしか聞こえない。残念賞！
○曲の合間で誰かが必ず次の曲の一部分を練習、するな。
　イントロ前クイズか。
○そんなことよりチューニングし直せ。
○最後の曲を歌うのがメインボーカルじゃない、ってナニ？
　ジョーカー上がりワイルドカード上がりは無しだろ。