
[あらすじ] 庭木の手入れをするには梯子より安心な、三脚脚立を買ったよ。
枝垂れ梅や珊瑚樹を切った。
何年も気になっていた、椿をやっと切ることにした。
黒々と生い茂って、鬱陶しい。
本当に、椿の葉は黒い。
黒い葉の椿が4mを超える勢いで、3本並んでいる。
珊瑚樹と隣合わせで植えてある。
いったい、当時の父はなぜこんなに詰めて木を植えたのだろうか。
風通しは悪いし、見た目に重たい。
※
あまり密に生えていると、木々は光を求めて、上へ横へと伸びる。
競って伸びる。
どの木もやたらと枝を伸ばす。
陰が増える。
枝を伸ばす。
その循環。
あまり枝葉が増えると、今度は光を得られる葉が増えるというより、
陰が増えて葉に光が当たらなくなってしまう。
木の内側の枝葉が枯れる。
※
写真は、椿を切る前。
黒々と見えるのが椿である。
この並びの右端に、先日切った珊瑚樹が有ったのだ。
けっこうな壁だ。
黒い上に明るい緑が見えるのは珊瑚樹の新緑だ。
新緑が、珊瑚樹全体ではなく、てっぺんばかりに有るのは、
椿と干渉し合ってしまっているからだ。
椿を繁らせていると、珊瑚樹が枯れてしまいかねない。
※
椿の木の脇に三脚脚立を立て、昇る。
昇りながら、枯れ枝を鋏で落とす。
内側の不要な枝を切り落としながら、段を昇っていく。
幹から出た枝が有って、またそこから枝が出る。
上向きに出た枝などは、どんどん切る。
他の枝葉の陰を作ってしまうし、伸びると葉の重さで変に曲がって不格好になる。
木に添って立てた三脚脚立に、やたらと枝葉を掻き分けなくとも昇れるくらい
すっきりさせてちょうど良い。
風も通るし、光も入る。
※
上の段のほうまで昇れたら、今度は、木の高さを止めるために幹を切る。
枝の出ている上で、幹を切る。
切った幹は、縦に下へ落とす。
枝に引っ掛かって止まるようなら、切った部分から出ている枝を切り落とす。
※
横枝を切る時には、まず下側から鋸を少し入れる。
それから、上から鋸を入れて、切る。
すると、刃が進むごとに自分の重さで折れてきて、
最後にぽきりと折れて落ちる。
最初に下から刃を入れておかないと、
折れた時に樹皮で繋がって、うまく落ちない。
縦の幹を切る時も同様である。
片側から鋸を入れておいて、その後、反対側から一気に切る。
※
切った幹を縦に落とす方法だけを書いたが、他にも、
倒して落とす方法や、落とさずに切った状態のまま幹に乗っけたものを抱えて取る方法も有る。
倒して落とすなら、倒す側に最初に刃を入れ、反対側は上から斜めに刃を入れる。
乗っけて取るなら、どちらも平に刃を入れる。
方法の違いは、幹の太さや、枝ぶりや、周囲に落として良い状況かどうか、
などによって判断する。
隣家に向かって倒れないように、
ロープで縛って自宅側の木に結んでおいたり、
ロープを庭側の助手(例えば友人M)に引っ張ってもらったりする。
高い位置で太い幹を切る時は、切り落とす部分をロープで縛って、
残る幹に結んでおき、平たく切る。
切れた時に落ちても、下まで落ちずにぶら下がる。
ロープから落ちたとしても、上から落ちるよりは衝撃は少なくて済む。
うまく落とさずに切れたら、切った部分のロープをほどいて、
抱えて安全な方向へ投げ落とす。
そして今ほどいたロープは、更に下に結んで、次の鋸に移る。
※
椿はそんなに大物じゃないので、じゃんじゃん切ってじゃんじゃん投げた。
隣の家の二階の窓との目隠しにもなっているので、あんまりすっきりさせてもいけない。
その塩梅と高さが肝であった。
※
さて。
椿を切るのを急いだのには、鬱陶しいとか珊瑚樹が枯れるとか以外に
もっと切実なワケが有る。
つづく
枝垂れ梅や珊瑚樹を切った。
何年も気になっていた、椿をやっと切ることにした。
黒々と生い茂って、鬱陶しい。
本当に、椿の葉は黒い。
黒い葉の椿が4mを超える勢いで、3本並んでいる。
珊瑚樹と隣合わせで植えてある。
いったい、当時の父はなぜこんなに詰めて木を植えたのだろうか。
風通しは悪いし、見た目に重たい。
※
あまり密に生えていると、木々は光を求めて、上へ横へと伸びる。
競って伸びる。
どの木もやたらと枝を伸ばす。
陰が増える。
枝を伸ばす。
その循環。
あまり枝葉が増えると、今度は光を得られる葉が増えるというより、
陰が増えて葉に光が当たらなくなってしまう。
木の内側の枝葉が枯れる。
※
写真は、椿を切る前。
黒々と見えるのが椿である。
この並びの右端に、先日切った珊瑚樹が有ったのだ。
けっこうな壁だ。
黒い上に明るい緑が見えるのは珊瑚樹の新緑だ。
新緑が、珊瑚樹全体ではなく、てっぺんばかりに有るのは、
椿と干渉し合ってしまっているからだ。
椿を繁らせていると、珊瑚樹が枯れてしまいかねない。
※
椿の木の脇に三脚脚立を立て、昇る。
昇りながら、枯れ枝を鋏で落とす。
内側の不要な枝を切り落としながら、段を昇っていく。
幹から出た枝が有って、またそこから枝が出る。
上向きに出た枝などは、どんどん切る。
他の枝葉の陰を作ってしまうし、伸びると葉の重さで変に曲がって不格好になる。
木に添って立てた三脚脚立に、やたらと枝葉を掻き分けなくとも昇れるくらい
すっきりさせてちょうど良い。
風も通るし、光も入る。
※
上の段のほうまで昇れたら、今度は、木の高さを止めるために幹を切る。
枝の出ている上で、幹を切る。
切った幹は、縦に下へ落とす。
枝に引っ掛かって止まるようなら、切った部分から出ている枝を切り落とす。
※
横枝を切る時には、まず下側から鋸を少し入れる。
それから、上から鋸を入れて、切る。
すると、刃が進むごとに自分の重さで折れてきて、
最後にぽきりと折れて落ちる。
最初に下から刃を入れておかないと、
折れた時に樹皮で繋がって、うまく落ちない。
縦の幹を切る時も同様である。
片側から鋸を入れておいて、その後、反対側から一気に切る。
※
切った幹を縦に落とす方法だけを書いたが、他にも、
倒して落とす方法や、落とさずに切った状態のまま幹に乗っけたものを抱えて取る方法も有る。
倒して落とすなら、倒す側に最初に刃を入れ、反対側は上から斜めに刃を入れる。
乗っけて取るなら、どちらも平に刃を入れる。
方法の違いは、幹の太さや、枝ぶりや、周囲に落として良い状況かどうか、
などによって判断する。
隣家に向かって倒れないように、
ロープで縛って自宅側の木に結んでおいたり、
ロープを庭側の助手(例えば友人M)に引っ張ってもらったりする。
高い位置で太い幹を切る時は、切り落とす部分をロープで縛って、
残る幹に結んでおき、平たく切る。
切れた時に落ちても、下まで落ちずにぶら下がる。
ロープから落ちたとしても、上から落ちるよりは衝撃は少なくて済む。
うまく落とさずに切れたら、切った部分のロープをほどいて、
抱えて安全な方向へ投げ落とす。
そして今ほどいたロープは、更に下に結んで、次の鋸に移る。
※
椿はそんなに大物じゃないので、じゃんじゃん切ってじゃんじゃん投げた。
隣の家の二階の窓との目隠しにもなっているので、あんまりすっきりさせてもいけない。
その塩梅と高さが肝であった。
※
さて。
椿を切るのを急いだのには、鬱陶しいとか珊瑚樹が枯れるとか以外に
もっと切実なワケが有る。
つづく
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