20代の頃、オーケストラの先生とちょくちょく山に行った。
登山の後に、当地の温泉に寄るのも楽しみのひとつだった。
その時寄った湯は、木造の八角形の建物が有名な場所だ。
男女日替わりで、その日は女湯がその建物だったので、
私ともうひとりの同行女性はラッキーだねと言い合った。
後で聞けば、男湯はさらに掃除中だったようで、
湯もほとんど張っていなくて、先生は冷えきってしまったそうだ。
履物や脱衣籠や、雰囲気から察するに、先客は何人かいる様子だ。
私は先に小用を足そうと、脱衣場の隅にあるトイレをノックした。
「どうぞ」
と中から声がするので、個室ではないのか、と思いスッと扉を開けた。
すると、別に手洗い場があるわけではなかった。
なあんだ、やっぱり個室じゃないか。
と思った。
???
・・・
同行の女性はこの手の話が苦手だし、
先生の奥さんはホンモノの霊感の持ち主だし、
結局、この話はまだ誰にもしていない。
そういった感覚に鈍い私は、温泉に入る前で良かった、と、
鳥肌の立った体を白濁した湯に沈め、芯から温まった。
登山の後に、当地の温泉に寄るのも楽しみのひとつだった。
その時寄った湯は、木造の八角形の建物が有名な場所だ。
男女日替わりで、その日は女湯がその建物だったので、
私ともうひとりの同行女性はラッキーだねと言い合った。
後で聞けば、男湯はさらに掃除中だったようで、
湯もほとんど張っていなくて、先生は冷えきってしまったそうだ。
履物や脱衣籠や、雰囲気から察するに、先客は何人かいる様子だ。
私は先に小用を足そうと、脱衣場の隅にあるトイレをノックした。
「どうぞ」
と中から声がするので、個室ではないのか、と思いスッと扉を開けた。
すると、別に手洗い場があるわけではなかった。
なあんだ、やっぱり個室じゃないか。
と思った。
???
・・・
同行の女性はこの手の話が苦手だし、
先生の奥さんはホンモノの霊感の持ち主だし、
結局、この話はまだ誰にもしていない。
そういった感覚に鈍い私は、温泉に入る前で良かった、と、
鳥肌の立った体を白濁した湯に沈め、芯から温まった。
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