犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

なますのつかい

2015年12月30日 | 日々
「すいませ~ん」
玄関に来る人がいるので、この声はと駆けつけると案の定、
隣の酒屋のおばちゃんが立っている。

「これ、膾、作ったから。
あとこっちは、柚子を砂糖で煮たの。
このままでもいいけど、お湯でといて飲んでもいいしね。」

膾は鮭のアラを使ったもので、毎年くれる。
いつからか忘れてしまったが、いつの間にかお隣の膾を
アテにして、ウチでは作らなくなっている。

自信のある時は「今年はうまくできたから」と笑顔で、
失敗したと思っている時は「食べてみて、足りなかったらお砂糖足して」
などと言う。

おばちゃんの料理の味の自信は、オニイちゃんが食べてどう言ったか
根拠になっているようだ。
オニイちゃんは酒屋の長男だ。

おばちゃんは秋田の出身だ。
息子たちはおばちゃんに似て色白の美男だ。
おばちゃんが息子を呼ぶと、最後の「ジ」はちょっと「ズ」に近い発音になる。

「セイジがね、いろんなところに飲みに行くけど、
お母さんの作ったものが一番うまい、って言うのよ」とノロケる。
これじゃ嫁は来まい。

でも確かにおばちゃんの作るものは旨い。
一年は膾で始まり、筍ご飯、茗荷ご飯、けんちん汁など、
季節ごとの料理をウチは期待して、すっかり養われている。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 総カビ | トップ | 古典的コンビニ »

コメントを投稿

日々」カテゴリの最新記事