[あらすじ] 毎月一日に法螺話を書いています。
今回の台風の、最大瞬間風速を言い換えると、
時速200kmを超える。
10km程の距離ならば、ものの三分でひとっ飛びだ。
私は子どもの頃、メアリー・ポピンズを読まなかった。
数年前、試みたがやっぱり読み進まなかった。
ファンタジー嫌いというわけでもない。
どうやら単に合わないだけのようだ。
小学六年生の時だったか、木版画でメアリー・ポピンズを描いた子がいた。
学年一の読書家だった。
本をよく読んだ理由の一つは、体の弱さが有ったのだと思う。
痩せていて、それこそメアリー・ポピンズに似ていると思った。
そんな旧友だったら、台風の日に傘をさそうもんなら、
本当にさらわれてしまうかもしれない。
※
庭木は何故か無事であった。
すぐ南隣に家が建っていること、
庭中に木が繁っていることで、
風当たりが多少なりとも和らいだのか。
隣が駐車場で吹きっさらしになっている家の庭木は傾いた。
街路樹も風当たりが強いせいか、若木は特に、
低くても根の張りが足りないのか、傾いている。
公園や雑木林では、倒れた木や折れた枝が多く有った。
繁っていたって、古くなったりいたんだりしていれば、折れる。
考えてみれば、四月頃に、庭のいたんだ木や枯れかけた木は
片っ端から伐ったのだった。
自分のちゃんとした仕事を忘れていた。
枝が折れたり、幹が傾いたりして、
隣家を壊したらえらいことになる、と始末しておいたのだ。
良かった。
※
とは言え。
亡父が枝を払ってやたらと高く育てたチャンチンの木が二本、
非常にアンバランスな姿でそびえ立っている。
今回はしなやかに揺れて耐えてくれたが、
次も耐えるとは限らない。
南からの風なら南に隣接する家に倒れかかることは無いが、
次にどんな風が吹くかなんて、わからん。
やれやれ。
今回の台風の、最大瞬間風速を言い換えると、
時速200kmを超える。
10km程の距離ならば、ものの三分でひとっ飛びだ。
私は子どもの頃、メアリー・ポピンズを読まなかった。
数年前、試みたがやっぱり読み進まなかった。
ファンタジー嫌いというわけでもない。
どうやら単に合わないだけのようだ。
小学六年生の時だったか、木版画でメアリー・ポピンズを描いた子がいた。
学年一の読書家だった。
本をよく読んだ理由の一つは、体の弱さが有ったのだと思う。
痩せていて、それこそメアリー・ポピンズに似ていると思った。
そんな旧友だったら、台風の日に傘をさそうもんなら、
本当にさらわれてしまうかもしれない。
※
庭木は何故か無事であった。
すぐ南隣に家が建っていること、
庭中に木が繁っていることで、
風当たりが多少なりとも和らいだのか。
隣が駐車場で吹きっさらしになっている家の庭木は傾いた。
街路樹も風当たりが強いせいか、若木は特に、
低くても根の張りが足りないのか、傾いている。
公園や雑木林では、倒れた木や折れた枝が多く有った。
繁っていたって、古くなったりいたんだりしていれば、折れる。
考えてみれば、四月頃に、庭のいたんだ木や枯れかけた木は
片っ端から伐ったのだった。
自分のちゃんとした仕事を忘れていた。
枝が折れたり、幹が傾いたりして、
隣家を壊したらえらいことになる、と始末しておいたのだ。
良かった。
※
とは言え。
亡父が枝を払ってやたらと高く育てたチャンチンの木が二本、
非常にアンバランスな姿でそびえ立っている。
今回はしなやかに揺れて耐えてくれたが、
次も耐えるとは限らない。
南からの風なら南に隣接する家に倒れかかることは無いが、
次にどんな風が吹くかなんて、わからん。
やれやれ。
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