[あらすじ] 「薔薇は美しく散る」を練習してもうまく吹けるようになりきらない。
あきらめて、髪を切った。
ファミコンの話だ。
ファミコンが発売されたのは1983年で、私が14歳になる誕生日のことだ。
しかし、我が家はそういう新しいものにはあまり興味を持たないほうだった。
身近の友人にもファミコンの話題はあまり無かったように思う。
22歳くらいになって初めて買って遊んだ。
もうスーパーファミコンの時代になっていた。
私は安くなってきていたファミコンで遊んだ。
スーパーファミコンになって、アクションゲームが盛んになったが、
いささか鈍いので、時間制限に追われたりタイミングを合わせる必要があったりといった
ハラハラドキドキ感が苦手な私はファミコンくらいのほうが性に合った。
パズルものが好きだったが、ロールプレイングゲームもやった。
ドラゴンクエストはパズル要素の強い謎解きがたまに有って、面白かった。
そしてたまに、カセットの抜き差しの塩梅なのか何が原因か分からないが、
セーブデータが消えるという悲劇が有った。
ストーリーがかなり進んだところでデータが消えるとショックだった。
カセットを差してスイッチを入れてゲーム画面が起動すると、
いつもと何か様子が違って、画面にメッセージが表れる。
「おきのどくですが ぼうけんのしょ1ばんは きえてしまいました。」
それと同時に、実にまがまがしい効果音が流れるのだ。
デロデロデロデロ、ドロットン
この音を聞くとガックリとしたものだ。
そして、抗う術も無いので、最初からやり直す。
※
ある期間練習を繰り返してもなかなかマスターできず、イヤになって練習をサボる。
しばらくすると、やらなきゃ、という気持ちになって練習する。
でもまたうまくいかなくて、サボる。
再開する。
サボる。
再開する。
再開した時はつらい。
前回できるようになったことがそのまま残っていれば良いが、そうはいかない。
かなり感覚を忘れてしまっていて、後戻りしたところから練習を始める。
この数年間のトロンボーンの練習は、ずっとこんなことの繰り返しだ。
練習を再開しようとして苦戦するたびに、
カセットを挿入してスイッチを入れて聞こえてくるあの効果音を思い出す。
デロデロデロデロ、ドロットン
※
今回、すっぱりあきらめて髪を切って、
それでもそれだけじゃ飽き足らなくて、
あの効果音をトロンボーンで吹いてネタにする、ということを思い付いた。
練習してみた。
私の記憶ではデロデロデロデロ、ドロットンだったが、
調べてみると、デデドドデデドドデデドドデデドド、ダレッドン
だった。
うまくいかない。
オクターブの跳躍が激しい。
オクターブの跳躍は、金管楽器にとってきびしいようでやりやすくもあるが、
それを半音ずらしで行き来するとなると、なかなか難しい。
ええ、つい先日「難しい」は禁句と書いたばかりですけどね。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/142be86522cb3bc24f3221d90bbac275
ネタの練習をあきらめるというタイミングでまた別の課題を抱えるというのも
おかしなこっちゃ、と思ってこれまた早々にあきらめた。
でも、いつか吹けるようになりたい。
意味?
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