夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

中秋の名月  嫦娥  李商隱   改

2006年10月04日 10時10分16秒 | 私も作ってみました

                         これは10月7日の月です。


毎度毎度月見の話だけど、旧暦の8月15日(中秋の名月;中秋節)は今年は7月が閏月だったのでずいぶんと遅く、10月6日になるという。
でも停滞している秋雨前線を太平洋上の二つの台風が刺激しているので、どうも月はみられそうもない。

月見団子も、菊酒も中秋節にと思っていたけど、本来の重陽節まで待ちましょう。
菊酒は不老長寿のお酒。また中秋節の嫦娥もまた不老不死の霊薬で人生を狂わされた人。

先日来知人の日記は霓裳羽衣や嫦娥のことが話題になっていた。
別々な日記だったので、その関連を指摘した人はいなかったけど、もちろん皆さんわかって書いていたはず。
玄宗皇帝の霓裳羽衣曲は皇帝が月に行ったときに見た天女の舞の曲という。
そこで皇帝は嫦娥にあったのだろうか。

私のブログの河童、狸、狐は不老不死をキーにしている。河童ではちょっとだけ下ごしらえをして、狸で熱を通し、狐で仕上げ、、、でも仕上げがどうも止まったまま。
まあ、不老不死なら時間はたっぷり、というわけにも行かないのだけど。





雲母屏風燭影深
長河漸落暁星沈
嫦娥応悔偸霊薬
碧海青天夜夜心

   李商隱「嫦娥」

屏風に蝋燭の影が深く
銀河は傾き、明星は沈み、夜は白々と明けてくる
嫦娥は不死の霊薬を盗んだことを後悔しているのだろう
一面の夜空を未来永劫ただ一人見あげることを



ところで中国の衛星打ち上げ計画の名前が嫦娥プロジェクトなんだそうだ。