夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

ターミナルケア

2006年10月28日 14時37分30秒 |  姥捨て山は大騒ぎ
古巣で年一回くらいの割で、シンポジウムを開いている。
昨年からは高齢化の問題で、今年はターミナルケア。

やり方としては展覧会などのほかの企画でもそうだけど、こちらで企画を立てそれを主催者に売り込む形。
昨年は安楽死やターミナルケアをやりたいとの主催者の強い要望があったけど、期が熟していないということと、興味本位に流れる危険がある、やるなら時間をかけ非公開の専門家会議をということではずしてもらった。

今年は結局主催者側の意向に逆らえなくなったのだろうが私なら、このシンポジウム自体をキャンセルしたかもしれない。
ディレクターとしては与えられた可能性のなかで、それを最大に利用すべきなのだろうけど、ではそれが今回のシンポジウムということだけでなく、「最終的」にいい結果を生めるのかどうかそこまで考える人が引き継いで欲しかったなって残念に思う。
それが文化的な企画であれ、目の前のことではなく、最終的な効果を常に頭において考えなければ、プロデューサーとしては失格なんだろうと思う。
手術は成功したけど、患者は死んだでは意味がないのだから。

会議には出席しなかった。
やめた人間が文句をいう筋合いではないから。