夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

早発交崖山還太室作  崔曙

2007年01月29日 23時21分27秒 |  漢詩を長崎弁で
今年は2月2日が12月15日にあたりますね。



東林気微白
寒鳥忽高翔
吾亦自茲去
北山帰草堂
杪冬正三五
日月遥相望
粛粛過潁上
朧朧辨夕陽
川冰生積雪
野火出枯桑
独往路難盡
窮陰人易傷
傷此無衣客
如何蒙雪霜

  早発交崖山還太室作
  崔曙


東林 気 微かに白く
寒鳥 忽(たちまち)高翔す
吾も亦 自茲(ここ)より去り
北山 草堂に帰らん
杪冬 正に三五
日月 遥かに相い望む
粛粛として潁上をよぎれば
朧朧として夕陽を弁ず
川冰(せんぴょう)は積雪より生じ
野火は枯桑より出ず
独往 路 盡(つ)き難く
窮陰 人 傷み易し
傷むらくは此の無衣の客
如何(いかんぞ)雪霜を蒙らん

東の林が白んできた
冬の鳥が空高く飛び立つ
わしもこっから出て
北山の草堂に帰ろう
時は、12月15日
太陽と月が相対する満月たい
馬を急がせて潁河に来れば
夕陽が沈むのが見られるじゃろ
雪が降って河の氷となって
枯れた桑はそこここの鬼火になっとる
一人旅はなかなかはかどらん
陰鬱な気は人の気持を暗くする
冬着も持たんわしは
雪や霜をどう防げばよかろうか


人日寄杜二拾遺  高適

2007年01月29日 22時34分26秒 |  漢詩を長崎弁で
人日題詩寄草堂
遙憐故人思故鄉
柳條弄色不忍見
梅花滿枝空斷腸
身在南蕃無所預
心懷百憂復千慮
今年人日空相憶
明年人日知何處
一臥東山三十春
豈知書劍老風塵
龍鐘還忝二千石
愧爾東西南北人

   人日寄杜二拾遺  
   高適

人日詩を題して草堂に寄す
遙かに憐れむ故人の故鄉を思うを
柳條は色を弄して見るに忍びず
梅花は枝に滿ちて空しく斷腸
身は南蕃に在りて預かるところなく
心に懷う百憂復た千慮
今年の人日空なしく相い憶う
明年の人日知んぬ何くの處ぞ
一たび東山に臥して三十春
豈(あに)知らんや書劍の風塵に老うとは
龍鐘還た忝けなく二千石
愧(は)ず爾(なんじ) 東西南北の人



***
今日は人日やけん、この詩を作って、あんたに送るばい
あんたが故郷を思うちょる気持がよう判るけん
柳ん枝は新芽を付け始め、思い出をかき立てよるじゃろうなぁ
梅の花も枝一杯に咲いて、懐かしみに腹もよじれそうたい
わしゃ、田舎にいて世の中のことから外れてしもうた
心ん中は愁しかことばっかいたい
今年の人日はここであんたんことをただ思うちょるけど
来年の人日はどこでなんばしよるやろうかね~
役に就いてから三十年も経ったけど
そんころは大きか夢があったよね
学んだ文武も転勤転勤でなんも使わんうちに年取ってしもうた
そんでも私はまだ役に就いちょるとよ
それば思うと、自由人であっちこっち気ままに暮らしちょるあんたに恥ずかしか


杜二  杜甫(二は次男。この呼び方は家族とか親しい友人だけが使う)
人日  1月7日;元旦から鶏、狗、豚、、、と日にちがあり、それに関する占いをした。7日は人の日)
草堂  杜甫の庵
一臥東山 世にでるまで自由な生活を送るというような意味
龍鐘  年をとること
二千石 地方の長官
東西南北人 自由にあちこち放浪している人

   

息抜き

2007年01月29日 11時29分59秒 | 日記
忙しく働いていたときには、時間があると普段できない好きなことをしたり、ただただひたすらぼ~っとしてすごすことがなによりの息抜きだった。
毎日が日曜日になった今、少しの仕事が気を紛らわせ、逆に息抜きになるようなきがする。