夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

コスモス 苦手な被写体

2008年09月05日 22時55分44秒 |  岬な日々


苦手な被写体というのがある。
蛇は嫌いから、
若い女性は怖いから、
(常連さん以外に誤解を与えるといけないので、追加しておきます。
このフレーズはあくまで天狗さん向けのアナウンスでして、私はいたってノーマルな嗜好の持ち主であることを明言しておきます)
近づけないし、ファインダーを覗けない。

コスモスは怖くはないし、嫌いでもない。
ファインダーを覗いて、どう処理しようかと悩むこともできる。
でも苦手。
仕上がりでは、いつもがっかりさせられる。

いや、他の花はうまく取れているというつもりは毛頭ないし、思いもしないけど。
でも、苦手って思うこともない。
ファインダーを見てこう撮りたいんだよって思っていると、いや、こっちから撮ってよとか、光を透かせて見てよとかって相手の声が聞こえるような気がする。
写真が楽しいのはそんな事なんですね。
でもコスモスは無口。
人の気持ちが伝わったのかどうか、頑として自分の思いに浸っている。


コスモス。明治初期に来日。
図鑑には花期は7月中旬から12月と出ているが、房総ではもっと早く咲いている。むしろ7月、8月は中休みみたい。昔からなのか、それとも温暖化のせいかは分かりません。
今、また咲き始めてきている。

苦手を克服するためには、練習、数をこなすことなのかな、、、
それでもやっぱりどうもうまく行かない。







サルスベリ    散れば咲きして 百日紅

2008年09月05日 21時55分12秒 |  岬な日々


家の小さな庭に薄いピンクの花をつけるサルスベリの木がある。
今年もやっと咲いてくれたけど、日当たりが悪いせいか一年に一房か二房くらいしか花を咲かせてくれない。
おまけに、このサルスベリのせいで、庭が余計に日当たりが悪くなっている。
切ってしまおうかって毎年、悩み続けているけど、でも二階のリビングから目の高さにちょうど葉っぱを茂らせているこの木が見えていると、かわいそうになってきて、切ることもできないでいる。

百日紅というのは、100日咲き続けるということから来た名前だけど、ほんとうは房になっていて、一つの花が終わっても、別な花が房にはついているので、咲き続けているように見えるだけ。

加賀千代女はさすがに鋭かった。

散れば咲き 散れば咲きして 百日紅





ところで、知人の日記にサルスベリが出てたけど、削除されたみたい。
なぜだろう?


シュウカイドウ

2008年09月05日 21時26分55秒 |  岬な日々


最近ベゴニアばかりで、秋海棠を見ないな~と思っておりましたが、なんのことはない、家を出たところに咲いていました。

なんとなく、日本の古来からある植物かと思っていましたが調べて見ると江戸時代に始めて日本に入ってきたのだそうです。
万葉などに入っていないのも当然ですね。

秋海棠 西瓜の色に 咲きにけり
            松尾芭蕉

昔は、いろんなところで花を咲かせていました。
おばあさんも、これを床に活けていたと思います。
特に派手さもなく、どちらかというと雑草みたいな花で、子供のころは、こんなのをなんで皆が喜ぶのか不思議でした。

でも、今はなんとなく、好きになってきた花。そのうち、宵闇に紛れてこの花を庭に移そうかとさえ思っています。
私も年老いて、好みが変わってきたのでしょう。

酸っぱくないヨーグルト

2008年09月05日 19時44分00秒 |  食べるために生きる


先週、搾りたての牛乳を手に入れたことを書きました。
(探してみたけど、記事が見つからなかった。書いていないのかな。
家の近くの酪農家から搾りたての牛乳をゲットすることができました。)
これから、いつでもここで搾りたてを入手できますので、牛乳を使った何かを考えましょう。

いつも作るバナナシェークもよいですね。
でも、今日はヨーグルト。

お茶の師匠がヨーグルトの菌を持ってらっしゃるので、それを頂ました。
今回は牛乳500ccくらいにヨーグルト菌を大匙3-4杯入れました。
(いつもアバウトでごめんなさいね)
そして6時間くらい放置するだけ。

   写真の壜は、頂いた菌ではなくて、今回作ったもの。



今回は空き瓶で作りましたので、ビンの蓋は少し開けておきましょう。
ヨーグルト菌は頂いた半分ほど使いましたが、作ったヨーグルトを再度菌として使えますので、本当は残さなくてもよかったんですね。

菌は冷蔵庫に入れておけば保管できます。




食べてみると酸っぱくない。
いつもは蜂蜜をいれるのです。
その蜂蜜が混じりけのあるものじゃいやだなんて贅沢をいうもので、いい蜂蜜を入手するのが大変でした。
でも、ここまで酸っぱさがないと、蜂蜜はいらないかもしれません。

昔作ったフロマージュブランをもう一度これで作ってみましょうか、酸っぱさがないとどんなものになるのかちょっと気になります。

このヨーグルト、結構料理にも使えそうです。

露草   月草のうつろひやすく思へかも  ヤブミョウガの写真を追加しました

2008年09月05日 10時03分00秒 |  気になる詩、言葉


部屋に飾る草花を取りに出ました。
秋の涼風に露草が揺れておりましたので、今日はこれを頂きました。
でも、どうしても傾いちゃう。ちゃんと立ってくれません。

以前知人が日記にトキワツユクサをアップされ、昔はなかったよねという私の質問に、丁寧に答えてくださったことがあります。
それによるとトキワツユクサは昭和の初期に日本に入ってきて、広まったらしいですね。
トキワツユクサは私も何度かアップしているので、今日はは本家のツユクサです。

三つの花弁のうち二つは、青い大きな花弁ですが、もう一つは白で小さい。
オシベも黄色の小さなオシベ(これは花粉を出さないのだそうです、飾りですね)と二つの長いオシベ、それに先が曲がったようになっているオシベがあります。




岬でも、家の下に行くとトキワツユクサが多いけど、こちらは花の時期が狭いのか、すぐに見えなくなってしまう。家の周りはツユクサが多い。でもこちらも本来図鑑などでは花の時期が6月から9月となっているのだけど、夏の早い時期には少なくて、今が全盛のようです。

この花もかわいいと思うけど、一輪刺すとしたら白花のツユクサのほうがいいかもしれない。そちらはシマツユクサ(島露草)というツユクサの仲間です。

露草の別名はボウシバナ(帽子花) 着物が好きな人が知人には多いけど、友禅の下絵などに使う染料はオオボウシバナからとったことは案外知られていないのではないかな? これは露草の染料が水に解けて残らないからなのです。

この花色がつきやすいことから昔はツキクサ(着き草)とも呼ばれていたようです。ただ、大和詩をなさる方には、万葉などには月草と書かれていることをご存知だと思います。万葉の時代には染料として使われていました。

月草に衣ぞ染むる君がため、斑の衣、摺らむと思ひて
  (月草尓 衣曽染流 君之為 綵色衣 将摺跡念而)
            作者不詳

あなたに見せようと月草で私の衣をまだらに染めてみました

でも下絵に使うほど、消えやすいのです。そのことと、一日花ですぐに枯れてしまうということで、かわいそうに移り気の代名詞にされてしまいました。

月草のうつろひやすく思へかも、我が思ふ人の言も告げ来ぬ
  (月草之 徙安久 念可母 我念人之 事毛告不来)
            坂上大嬢


私が想っているあの人がなんにも言って来ないのは露草のように心変わりしたからなのでしょうか


身近な花なので、このほかにも蛍草とか青花、鴨跖草(オウセキソウ、、、乾燥させたもの、下痢止めに使いました)などいろんな名前を持っています。
秋の季語の花です。

ツユクサ科ツユクサ属。
不思議なのは、お茶花などでもよく使うヤブミョウガも同じツユクサ科なのですね。ミョウガとは名前がついていますけど、ミョウガとは別な植物。
でもツユクサともずいぶんと違う形なので、「私も仲間よ」といわれるとびっくりしますよね。
下はヤブミョウガです。家を出たところに咲いていました。追加しておきます。