夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

ML, MG, そしてブログ

2009年06月15日 11時38分31秒 | 日記


知人がブログへの反応が少ないのに業を煮やして、MLでも開設しようかなって悩んでおられる。
この方のブログのコメントへの対処の仕方など多少、考える点があるな~って思っていたので、それをちゃんとできなければ、MLを開設しても同じことだよって話をお返ししたのだけど。

でも、自分のブログもいつもいうように弱小のまま。PVもアクセス数も今の何倍か欲しいな、それ以上に活発なコメントの応酬が欲しいなって思っても、いつもやっつけ、思いつきで書いている記事じゃ、コメントのしようがないよね~って、結局自分の記事を見ながら、諦めてしまっている。

ところで、その知人、MGやML、ブログの区別があまりついていないのじゃないかなって思われる節があるので、こちらに書いておきますね。

MG(メールマガジン)は皆さんもよく受け取られていると思いますけど、特定の受取人のリストに同報で記事を流すこと。受取人がコメントを出せるように、メールのあて先のアドレスが書いてあるのもあるけど、それは発信人にだけ届くもの。
どちらかというと記事の一方的発送ですね。
以前の仕事場でも、今の仕事場でも、仕事と関係しているところでも、けっこうたくさんのところがこのMGをだしている。
あるいみ、発信源としては、ニュースを編集するだけだから簡単にできちゃうのですよね。

ML(メーリングリスト)は特定の受け手(基本的には、仕組みによっては不特定の人が見れらるようにもできる)のグループにたいして記事を流すことまでは同じだけど、その受け手からの反応がそのままま全員に流れる。
私がこれを重宝して、やりだしてからもう20年近くにもなりますでしょうか。

展覧会などのいろんなプロジェクトのときに、その関係者を集めてプロジェクトごとのMLを作って、ニュースを流していた。
あそこからはこういってきたけど、、って流すと、搬送の係りからは、それではコストがかかりすぎるとか、受けての美術館からは、こっちのほうがいいとか、そのニュースに対してのさまざまな意見がだされてきて、それが関係者全員に伝わる。
プロジェクトなどをやっているときにはとても役に立つ仕組みだった。

仕事場のHPのスペースでも作れたので同業者の意見交換などの場所をいくつも作ったりしていた。Gooでも以前はそのような機能があったので大分使わせてもらったのですけどね。

MLはある意味とても有効な意思伝達手段なのだけど、失敗もある。
私が日本にくるアーティストのためにMLを開設し、日本のアーティストを取り巻く環境の説明を加えるためのMLを開設して、書き手にもそのような人たちを集めたのだけど、このときには不特定多数の人が見られるような仕組みで作ったのですね。
誰がどんな疑問を持っているのかは分かりませんから、誰でも見れて、質問を寄せられるということが大切だったのですね。
こうしてサービスを続けていけば、質問や回答をデータベース化して、素晴らしい情報源になるかもしれないと思ったのですけど、失敗しました。

あまりにもひどい、質問、スパム、それがあのちっぽけなMLに対しても、毎日何百となく入ってきて、結局、ほんとうに情報を得たい人にには必要な情報を見ることができないようなシステムになってしまったのです。
結局このMLは削除するしかありませんでした。
人間の良識を疑わない私が、甘かったですね、、、、

しかも厳密に言えば付けられたコメントにも版権があるのですから、開設者がそれを削除するときにはかなり、注意が必要ということもありますね。

それに対して、ブログは、不特定多数向け。
そして記事に対して読み手からのコメントもつけられる。
ある意味、不特定多数に開放しているMLということですよね。
仕組みによってはそのコメントも、開設者がコントロールできる。(承認後にコメントをオープンにする仕組みは、このGooのブログにもありますよね)

ブログは不特定多数に対して、MLと同じような機能を持っているのですよね。
MLとの違いは、MLは特定の、その人の活動に興味を持っている会員に強制的に情報を送りつける仕組みだけど、この知人の場合には、そのような会員登録をする以前のこの方の活動に興味を覚えて検索をかけて見にこられている方のほうが多いのだと思いますので、むしろ不特定多数向けというほうがベターだと思うのですけど。

いずれにしろMLの基本(そしてブログもそうですけど)は、もちろん、最初の記事は大切だけど、集まってくるコメント、レスにどう対処していくかも大切なのだと思うのですね。
それがなおざりになっているときに、あっちの水は甘いなんて飛んでいっても、今よりもよくなるとはどうしても思えないのだけど。


なんて、むしむしする梅雨の夜に考えておりましたがな。