見わたせば花も紅葉もなかりけり
浦のとまやの秋の夕ぐれ
藤原定家
新古今集 4-363
先ほどは、夕焼けに心躍らされて、恥ずかしげもなく詩を一つアップしておりましたけど、でも、本当に今日の夕焼けは素晴らしかったです。
空一面が真っ赤に染まるというような、度派手な演出ではありませんでしたけど、なんだかじわ~っと心にしみてくるような、本物の秋の夕暮でした。
ところで、これを撮って家に帰る途中、アプローチのところでハクビシンのカップルに出会いました。車を見て、さっと逃げるでもなく、のんびりとこちらを見ておりましたけど、写真を撮ろうと近くまで車を進めて、カメラを構えましたら、さすがに逃げてしまいました。
害獣といわれながらも、飼う人が後を立たない。やっぱり可愛いですよね。
農家ではないので、私は被害を受けないのでそんなことを言っておれますけど(と、いっても、東京近郊のお寺では屋根裏に住み着かれ、家の中を荒らされるので、業者を呼んで駆除してもらったら18匹ものハクビシンが捕れたそうです)農家にとっては作物を食い散らかされる憎い敵なのですね。
でも、お寺が駆除するかな~
って、ちょっと考えてみました。
この世は、すべてが関係を持って生きているのですよね。
だから、それがゴキブリでも、ハクビシンでも、そこにいるというのは、それがいるから、回りまわって私もいるということって、仏教では説明されていますよね。
このままだと、お寺さんが生あるものを駆除しちゃなるめぃになってしまいますけど。
でもね~ もう一つ考えると、
それが自然にそうなっているのなら説得力のある言葉だけど、人間の欲や、一時の迷いでそうなってしまったものも、自然の縁起っていうのでしょうか?
それにしても、ハクビシン君も、人間が勝手に連れてきて、今度は、害獣だって駆除されるのでは堪ったもんじゃないですよね。
此があれば彼があり 此がなければ彼がない。。。。自説経から。