Hollywood, California, January 28th, 2000
8.ハリウッドヘ
そもそも今回の旅行の目的は米墨国境を歩いて超える事だったのである。LAの南にサンディエゴ(San Diego, CA)という街がある。カリフォルニア州で LAに次ぐ人口第2位の都市で見所も多くて滞在したい街だが、この街の南にあるティファナ(Tijuana, Baja California, MX)こそ、今回の旅行の目的地であった。メキシコの査証(VISA)がなくても国境を超える事が出来る。LA到着の翌日にサンディエゴへ列車で移動し、米墨国境を越えてティファナを観光。そのままメキシコで宿泊するか、戻ってサンディエゴに泊まるつもりだった。それが手荷物の一件でLAに足止めとなった。鞄は戻ってきたが宿は連泊に変更したし寝不足でもある。久しぶりのLAでもあるので、今日は市内観光に充てる事にした。
モーテルを出て、MTA最寄駅の Wilshire/Vermont から Hollywood/Vine へ。Red Line 1本で乗り換え無しの運賃は $1.35 である。後に Red Line は延伸されているが、この時には Hollywood/Vine が終点。駅名の Hollywood/Vine は Hollywood Blvd. と Vine St. の交差する地点だからで、京都の四条烏丸と同様である(四条通と烏丸通)。
有名な Grauman's Chinese Theatre まで少し離れている。 $0.25 でバスもあったが歩いた。路上生活者がファストフード店で飲み物に使うような大きな空のコップを手に持って金をくれと言う。「英語が解らない」と英語で言って通りすぎる。Hollywood のような観光地にも(だから?)このような人がいるのだ。やがて目的の場所に到着。路線延伸後の今ではここに駅(Hollywood/Highland)が出来ている。
平成8年(1996)に初めての海外旅行でアメリカを訪れている。今回の旅行と同じ街を訪れているので、その時の話も今回の紀行文に書いてしまうだろう。読みづらくなるがご容赦いただきたい。
さっそくだが、4年前に現地ツアー(日本語)に参加した。ガイドは栃木県出身の女性だった。半日のツアー ($50.) だが、一人旅では知る事も無いような情報も得らたので、参加して良かった。佐賀県の還暦は過ぎたであろう夫婦、名古屋の卒業旅行女の子2人組、怪しい1人旅の男性(自分)が加わり、ガイドの運転でバンに乗って市内をまわった。その時教えてもらっていたので、Marilyn Monroe の手形・足形のタイルを見つける事が出来た。6-26-53 の日付(昭和28年6月26日)がある。あまり役者の名前には詳しくないので、このへんで退散する。
4年前にはすぐ近くにある Roosevelt Hotel に泊まった。映画の賞の授賞式に使われたり、映画の舞台になったりと、かなり有名なホテルらしい。ただ私には古いだけのホテルであまり意味はなかった。荷物を預かって貰えば、預かり賃は請求される。荷物を引き取ろうとするとフロントでは渡してもらえず、ポーターが部屋まで運ぶという。運ばれたら運ばれたでチップを要求される。フロントで渡せと言っているのだから、おとなしく渡せば良いのである。ポーターが運ぶ必要なぞ無いのに無理やり運んでチップを要求するとは、全く馬鹿げている。ポーターの役割が細かく決められているのだろう。アホらしいが、これも郷に入りては郷に従えである。日本人の宿泊者が大半だと思うのだが、フロントは全く日本語を話さない。そして部屋は狭いくせに、 $100. 以上払った。今回利用しているモーテルも日本語は通じないが、部屋は広くて料金は安い。チップを要求するポーターもいない。実に結構である。 (つづく)