旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

ドーム観戦記 出港

2006-06-20 12:00:47 | 小さな旅

東日本フェリーへすていあ

小雨の降る中、大洗駅から大洗フェリーターミナルへ歩いて移動する。ここからフェリーに乗るのは3年振りである。船も東日本フェリーの〔へすていあ〕と同じである。(「エスカロップ紀行」参照)

乗船名簿を書いて、東日本フェリーのカウンターで切符をもらう。インターネット予約で運賃・料金もクレジットカードで支払済である。10%のインターネット割引で2等寝台が片道9,450円。大洗-苫小牧航路は東日本フェリー商船三井フェリーの共同運航で、同一の便について、それぞれの会社で予約を受け付けるが、乗船手続は予約した会社で行うようだ。カウンターを間違った客が向うの会社の乗船名簿で手続できないか訊ねているが、こちらの会社の乗船名簿への記入を求められている。

2階の待合室のイスに腰をおろす。ガラス張りで開放的な待合室である。ぽつぽつと乗船待ちの客がいる。テレビではNHK山本美希アナがニュースを読んでいる。車・バイクで乗船する客が車両に戻り、徒歩で乗船する客だけが残る。年配者が多いようだが、20代くらいの娘とその母親らしき親子連れもいる。

乗船開始となり2階の高さを保ったまま橋を渡って乗船するはずだが、階段で地上に下りてしまう。何らかの都合で高い位置にある乗船口が使えないのだろう。傘をさす。埠頭から小さな船に乗るように、低い位置にある乗船口に乗りこむ。エスカレーター2つを乗り継ぎ、案内所のあるCデッキまで上がる。船員に切符を見せて2等寝台の場所を教えられ、船室に入る。先客が一人いる。二段の寝台が並んでいるが、自分が指定されていたのは下段だった。

夜勤明けなので早く寝たいが、夕食がまだである。船の長旅の楽しみは食事である。寝台で横になったまま、レストランの営業開始を待つ。放送で銅鑼がなる。出港30分前だそうだ。先客はバイク乗りらしく、後から乗ってきたバイク乗りと話しこんでいる。これから1週間以上、北海道をバイクで回るようだ。実にうらやましい。私は明後日には帰らなければならない。

レストラン営業開始の放送があると、すぐに食事に向かった。レストランは2つ上のAデッキにある。自動券売機で食券を買うようになっている。種類は多くないがメニューから選べるのは良い。いか刺定食(900円)とビール(500円)を選択。定食は80円値下げしている。窓側の席は埋まっている。相席になる程には混んでいない。適当な席について食券を係の人に渡したいが、係の人が少ない。合理化の為だろうか、気長に待つ。まだ出港前なので、船室を案内する人も要るので、レストランばかりに人数をさけないのだろう。

食券を渡すと、すぐにサッポロ生ビール黒ラベル(中瓶)とグラスが運ばれてきた。サーバーの不具合で今日は(いわゆる)生ビールは出来ないそうだ。瓶からグラスに注ぐのが好きだから、一向にかまわない。船上でのビールは旨い。料理が来る前に1本飲んでしまいそうだが自制する。ジョッキで供されるとペース配分が難しい。しばらくして料理が運ばれてきた。


いか刺定食とビール (〔へすていあ〕レストラン)

さすがに今朝獲れたイカではないだろうが、美味しく頂戴する。いか刺の量が随分多い。北海道の船会社とあって、量も北海道サイズである。御飯の盛りも充分である。客はトラックドライバー、団体(陸自の方)、一般客の3つが見られる。ドライバーにはメニューにはない氷が運ばれてきて、焼酎かなんかで一杯やっている。うらやましくもあるが、こちらは船酔いの心配もあるので深酒は禁物である。適量を美味しく頂戴する。食事の間に大洗を出港したようだ。

食事を終え、売店でアイス(105円)、自動販売機で缶コーヒー(120円)を買い、ソファーでくつろぐ。時間は早いが、寝台に戻り寝るしたくをする。バイク乗りの話が聞こえてくる。レストランは高い思ってカップ麺で食事を済ませた人に、レストランに行った人がそんなに高くはなかったと話している。900円が高いか安いかは人それぞれだが、乗船前に自分が乗る船での食事はどうなっているのか調べておいた方が良い。もう明日の朝御飯を食べるまで用事はない。船室が消灯される前に眠りについた。 (つづく)