旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

十年目の台湾 牛肉湯

2017-06-11 18:00:00 | 台湾日記

興南客運 橘10線 (隆田火車站)

總爺糖廠より帰りのバスに乗る。やはり大学構内を経由するが、乗降客はない。わざわざ宿舎の前まで乗り入れているのに。大学構内には駐車場の他、多数の駐輪場が設けられている。学生さんはバイクで通っているのだろう。バスの乗客はというと、中学生くらいの女の子だったり、要は免許証を持たない層である。帰りも広い道、狭い道を走り、隆田の駅前に戻ってきた。バスはトヨタコースターと思われる。

興南客運 橘10線 總爺糖廠(17:12頃)→隆田火車站(17:30) 票價33元(刷卡33元)


臺灣鐵路管理局 縱貫線 隆田車站 (台南市官田區隆田里中山路)



バスも列車も切符を買わずに悠遊卡を利用する。臺鐵の場合、莒光號や區間車といった列車種別により票價(切符の値段)が異なるのだが、悠遊卡などの電子票證(IC乗車券)を利用すれば、70kmまでは列車種別に関わらず、區間車の票價の90%となる(一部列車は利用不可)。その場合、對號(全車指定席)列車では無座(立席)となるが、空席があれば着席しても構わない。

ところで駅員さんによると縱貫線のダイヤは乱れているそう。入線してきた莒光號に乗車する。扉は手動だが、月台(プラットフォーム)にやってきた駅員さんが閉めてくれた。適当な空席に腰掛ける。窓側が空いていた。車掌が検札に回ってくるが、悠遊卡を見せる。Suicaが登場したばかりの頃に、検札の車掌に初めて見せた時のような不思議な感じ。莒光號513次列車に乗ったつもりだったが時刻表と停車駅が異なるので妙だなと思ったが、実際に乗っていたのは1時間以上遅れている莒光號551次列車だった。



clock 晩77分(77分遅れ)で台南に到着!


臺灣鐵路管理局 縱貫線 莒光號 551次 (台南)

客車列車を後ろから撮ってもさまにならない。テールマークがある訳でもないし、やはり頭の機関車から撮らなければ。


metro 莒光號で臺南站到了symbol6

縱貫線 莒光號 551次 隆田(16:29)→台南(16:59) 40FP10024(K)T
◆票價45元(電子票證票價35元?)


臺灣鐵路管理局 縱貫線 臺南車站 (台南市東區北門路)

台南の駅前に来たのは8年振り。その時は台北から深夜の高速バスで台南に着き、列車に乗り換えただけ。台南を観光したのは9年も前になる。光陰如箭(光陰矢の如し)。


駅頭の様子!



今日は台南に宿をとっている。ホテルのウェブサイトの案内に従い、バスで移動する。目的地を経由するか確認するため、運転士に「ツーカンロー?」と聞いて、うなずいたバスに乗車する。台南の街中の路線なので、乗客は免許証を持たない層ばかりではない。台南の有名な観光地の前で降車する。


府城客運 5路 (赤崁樓)

府城客運 5路 火車站(北站)(18:47頃)→赤崁樓(18:53頃) 票價18元(刷卡18元)


赤崁樓 (台南市中西區民族路)

今から赤崁樓を観光するのではなく、ホテル最寄りの停留所がここなのだ。赤崁樓は9年前に訪れている。今日は門より垣間見る。詳しい地図を印刷してこなかったので、地図を見た時の記憶を頼りにホテルを探すが、通りを間違えて暫し彷徨う。


通りにホテルの案内が!

入口を発見。


路地を少し入ったところにホテルはある!


台南名世大飯店 (台南市中西區永福路)

旅行会社ウェブサイトを通じて、窓なし、日本円で五千円以下の部屋を予約していた。今回の台湾旅行、円安で特に宿泊料金に割高感があって、行こうか行くまいか思案していたところ、ここのホテルの料金を見つけて台湾に来る事にしたのだ。フロントでは日本語が通じる。チェックインすると、部屋をアップグレードしてくれたそう。定価は3,500元の部屋。もちろん料金はそのままで、1,227元を現金で支払う。




客房(客室)の様子!

窓のある部屋にアップグレード。テレビはNHKワールドプレミアム映ります。


お目出度いクッション!


吹風機(扇風機)あります!

風呂上りに扇風機はいいね。しかし、風呂に入る前に晩御飯を食べに出掛ける。今回は高雄ではなく、台南に宿をとった理由の一つに、牛肉湯を食べたいのがある。フロントで地図をもらい、お店の場所を確認。フロント氏によると、牛肉湯は朝御飯で食べるものだという。でも夜も営業しているお店はある。ホテルを出て、民生路を歩く。途中、賑わう飲食店が多数あって、ここでもいいかと思うが、初心貫徹で予定していたお店に入る。店内に他のお客さんはいない。老闆(大将)にビールはないか尋ねると、コンビニエンスストアで買えばいいという。つまり持ち込み可である。この先にお店があるからと、指差した方へ行く。7-ELEVENとか全家(FamilyMart)とか萊爾富とかOK martとか大手の看板を探すが、見当たらない。聞いた事もない便利商店(コンビニエンスストア)に入る。帰りが遅いから大将が便利商店まで見に来た。無事に台湾啤酒を購入して牛肉湯のお店に戻る。


台湾啤酒 經典(32元) ※便利商店にて購入。

お店に他に来客はなし。だから大将も心配でビールを買うのを見に来たのかな。この店は人気店と聞いているのだが、やはり牛肉湯は朝の食べ物で、夜に食べる人は少ないのも知れない。貸し切りの店内で啤酒で喉を潤す。




牛肉湯(150元)

こちらがお目当ての牛肉湯。新鮮な生の牛肉に湯(スープ)がかけられている。


少し色が変わったくらいの牛肉!


生姜と醤油だれでいただきます♪

朝ごはんに食べるくらいだからか、あっさりしている。美味しいけれど、個人的にはもう少し火が通っている肉がいい。スープの方は特に好みの味でもない。卓上の調味料で自分で加減するようだが、なかなか上手くいかない。


生炒牛肝(120元)

もう一品注文。調理前に大将が唐辛子をみせて、どうするか聞いてきたので、少しにしてもらう。唐辛子は強烈で少しで正解だった。


白飯(10元)と一緒にいただきます♪

あっさりした牛肉湯と変わって、しっかりした味。文句なく旨い。ビールのあてならこちら。冷氣開放(冷房中)だが、扇風機がブンブンまわる店内。風で空き缶がテーブルから転げ落ちる。途中から出てきたお店の年配の女性に処分してもらう。持ち込みの時は空き缶は持ち帰っていたのだが、申し訳ない。なかなかいい感じのお店での夕食となった。ごちそうさまでした。


康樂街牛肉湯 (台南市中西區康樂街)
ここまで中華民國104年7月25日撮影



台南の街を歩いてホテルへ戻る。活気のある街である。途中、7-ELEVENで買い物をしてゆく。昼間にソフトクリームを食べているので、アイスクリームの類はやめて、台灣上等蕉(バナナ)(15元)と黒雷神牛奶巧克力(ブラックサンダー)と、美粒果柳橙汁(オレンジジュース)(15元)と藍山咖啡(珈琲)(23元)を買ってくる。ブラックサンダーは台湾で人気だそうで、パッケージを見ると、台湾向け表示となっている。ホテルに戻り、シャワーで汗を流し、扇風機で涼む。テレビでお相撲や野球の結果を見るつもりだが、日本と同時放送ではなく、放送時間が遅い。昼間は暑い中を歩き回ったせいか、寝台でうとうとしている間に眠ってしまった。


ホテル客室からの眺め! ここから中華民國104年7月26日撮影

中華民國104年7月26日星期日(日曜日)。夜半に目が覚める。昨日購入したおやつを食べる前に寝てしまったので、冷蔵庫から取り出して食べてしまう。再び寝て、朝になって起きる。


隣には立派なお廟が!


sun 南さんのお天気を見て…


関東は暑そうase2



関東のお天気は関係ないが見てしまう。


tv 台湾のテレビにチャンネルをまわす!


sun 華さんのお天気を見て…

台風は来ない。


免費中西式早餐(無料の中式、洋式朝食)

朝ごはんを食べに1階に下りる。白人の宿泊客が朝食をとっている。外国人だ!と思うが、ここでは自分も外国人である。さて、朝食メニューには肉操飯のようなのがあり、豆腐も入っていて実に旨い。朝なので控えめにしたが、丼いっぱい食べたいくらい。




coffee 食後のコーヒーsymbol6

ごちそうさまでした。宿泊料金は安いのに、実にお値打ちなホテルである。


天気がよくなってきた!

今日も暑くなるという事だが。


ホテルをチェックアウトして、歩いて駅へと向かう!


台南陳徳聚堂 (台南市中西區永福路)

ホテル隣のお廟。





路地を歩いていると、街歩きみたいである。すぐに大通りに出てしまったが。


ロータリーに出た!


原臺南州廳 (台南市中西區中正路)

大正5年建築の旧台南州庁舎。現在は國立台灣文學館となっている。



昔の林百貨店もきれいにしてオープンしたらしいし、ゆっくりと散策してみたいところだが、今回は台南は牛肉湯を食べて、宿に泊まるだけである。


20号起点!

20号といっても甲州街道ではない。


新光三越の前を通って…


祥獅圓融


臺灣鐵路管理局 縱貫線 臺南車站 (台南市東區北門路)




臺灣鐵路管理局 縱貫線 區間車 3132次 [EMU800型] (台南)

悠遊卡で入場する。特急のような先頭車両だが、各駅停車の車両である。車内には自転車を持ち込む事が出来るらしい。実際にはまだ見ていないが。




EMU800型車内の様子!

吊り革の配置が斬新と思ったが、後日九州でも見掛ける。



朝から各駅停車で旅を始めると、まるで18きっぷの旅のようである。休日だが、高校くらいの生徒さんの姿も少し見られる。空いた列車で新營に到着。


metro 區間車で新營站到了symbol6

縱貫線 區間車 3132次 台南(9:02)→新營(9:45) 45ED840
◆票價56元(電子票證票價51元?)


臺灣鐵路管理局 縱貫線 新營車站 (台南市新營區中營里中山路)


駅頭の様子!

新營に用はない。内田百先生が明治製糖からの帰り、新營から列車に乗ったそうだから、下車してみたまでの事である。蕃仔田(現在の隆田)より新營の方が大きな駅で、停車する列車が多いのだろう。駅前を見ると隆田より活気がある。

昭和13年7月15日改正の縱貫線の時刻表を見ると、高雄發基隆行の急行列車(列車番號2)があり、1等、2等、3等の各等級、そして食堂車を連結。この列車は番子田は通過で、新營發午前9時51分となっている。先生が乗られたのはこの列車だったのかと想像してみる。確証はない。ちなみに急行列車は高雄發午前8時18分、臺北著午後3時56分、基隆著午後4時35分というダイヤとなっている。



タクシーの客引きを断り、再び悠遊卡で入場する。百先生の文章に「暫く休んでから改札を通り屋根のない歩廊に立った」とある。今の月台(プラットフォーム)には屋根がある。百先生の乗った、恐らく一等車には誰も乗っていなかったそうだが、今やって来た自強號は混んでいる。初めの予定ではこの列車でもっと北の方へ行くつもりだったが、席が取れなかったのである。無座(立席)で次の停車駅、嘉義へと向かう。 (つづく)


臺灣鐵路管理局 縱貫線 116次自強號 (嘉義)

縱貫線 自強 116次 新營(10:00)→嘉義(10:15) 35PPC1453
◆票價52元(電子票證票價30元)