旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

天竜浜名湖線

2022-02-12 12:00:00 | 鉄道

天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 掛川駅 (静岡県掛川市南西郷)

掛川から天竜浜名湖線に乗る。天浜線の略称がある。何だか天浜線と聞くと天北線(音威子府-南稚内)かと思ってしまう。もう天北線はないし廃止前に乗る事も出来なかった。閑話休題。昭和15年全通の二俣線は昭和62年3月14日に日本国有鉄道より第三セクターの天竜浜名湖鉄道へ移管された。それが天竜浜名湖線である。出札口で尋ねたところ普通乗車券は券売機でという事で軟券の切符を手にする。自動改札があるがこれはJR線用で、天竜浜名湖線は改札氏から切符に入鋏のハンコをもらって入場する。


天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 普通 121列車 [TH2100形] (掛川)

すでに出発を待っている。


車止め


天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 普通 118列車 [TH2100形] (掛川)

掛川止まりの上り列車が到着する。掛川の天竜浜名湖線は1面2線。





掛川発新所原行の気動車(ディーゼルカー)に乗車。天竜浜名湖線は全線単線非電化。


TH2100形の座席

ボックス席と窓を背にしたロングシートのあるセミクロスシート。ボックス席は車窓を楽しむのに都合がよい。終点まで相席となる事はなかった。


乗車券 掛川→新所原(1,470円)


metro 天竜浜名湖線で掛川を出発symbol6


item4 車窓には茶畑(遠江一宮-敷地)


新東名高速道路と交差

新東名は高速バスで何度か通っているが自分で運転して走った事はない。天竜浜名湖線は遠州森駅を通ってきたが、新東名には遠州森町PAがあり高速バスに乗った時に休憩で停車した。遠州森というと森の石松の印象。


天竜浜名湖鉄道の本社のある天竜二俣に到着

古き良き昭和の国鉄駅といった印象の駅構内。乗客の多くがここで下車した。この列車と関係なく多くの人が駅にいる。そして駅名標には「だいさんむら」とある。後日調べたらアニメ映画にちなみ期間限定で「第3村」の表記となっているのだそう。人が多いのはそのためか。


天竜川を渡る (二俣本町-西鹿島)


西鹿島は遠州鉄道との乗換駅

遠州鉄道の鉄道線は新浜松-西鹿島間の路線。新浜松駅は東海道本線・新幹線浜松駅との乗換駅。天竜浜名湖線は単線非電化だが遠州鉄道の方は単線電化で電車が走っている。


ピントがボケ過ぎ…

せっかく電車が走っていたのによくわからない。遠州鉄道はまだ乗った事がない。ところで天竜浜名湖線の列車はワンマン運転。掛川など大きな駅を除き無人駅では運転士横の運賃箱に切符・整理券・運賃を入れて前の扉から降車する事になっている。しかし勝手を知らないのか切符も運賃も出さずに後ろの扉から降りてしまうお客が多い。そのたびに運転士さんが列車から降りて回収しており大変である。


浜名湖が見える (気賀-西気賀)

これまで内陸の単調な車窓が続いていたが、浜名湖が見える事で一変する。天皇陛下が小学生の頃に夏休みを御一家で過ごされていたのがこのあたり。平成から令和になる頃に放送されたテレビ番組で知った。




mikan みかんの木が… (西気賀-寸座)

東海道本線・新幹線や高速道路は何度も通っているが、ここを鉄道で通るのは初めてなので車窓が実に新鮮である。


浜名湖側には高速道路の橋梁 (浜名湖佐久米)

天竜浜名湖線は初めてだが東名でここを何度も通っていたのだ。近くに浜名湖SAもある。


多くの鳥が飛び交う



ここはユリカモメが飛来する駅なのだそう。何かのテレビ番組で見た事がある。


ユリカモメ?

鳥の種類に詳しくないが、ゴムタイヤで走る新交通システムではないようだ。


東名と交差して浜名湖岸へ (浜名湖佐久米-東都筑)


湾になっており猪鼻湖という名がある (都筑-三ヶ日)



浜名湖はなかなか複雑である。


天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 普通 121列車 [TH2100形] (三ヶ日)

上り列車との交換待ちをする間にプラットフォームに降りてみる。



三ヶ日といえばみかんだが、JRバス関東西日本JRバスの東京-大阪間の高速バスで運転士さんが交代していた場所として記憶している。深夜、ドリーム号が東名の三ヶ日ICで流出して運転士交代後にまた三ヶ日ICから流入していた。新東名が開通しても交代場所が三ヶ日だったからか東名経由で運行していたが、今は新東名経由となり交代場所も愛知県の新城に変更されたそう。確かめてみたいが夜行バスは辛いな。


metro 天竜浜名湖線で三ヶ日を出発symbol6


東海道本線が近づく (アスモ前-新所原)

岩徳線と山陽本線が近づく櫛ヶ浜付近を思わせる。




天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 普通 121列車 [TH2100形] (新所原)

掛川から2時間余り。初めて乗った天竜浜名湖線の乗りつぶしを終える。二俣線(現天竜浜名湖線)は有事に備えて東海道本線の迂回路として建設されたそうだが線形は東海道本線ほどではなく勾配も感じた。遠州鉄道と合わせて浜名湖沿いの区間はまた乗ってみたい。

天竜浜名湖線 普通 121レ 掛川(9:59)→新所原(12:03) TH2114 運賃1,470円


天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 新所原駅 (静岡県湖西市新所原)

鰻のいい匂いがしている。うなぎ弁当を販売している。以前、東京から新幹線〔ひかり〕に乗ると「車内で調整しましたうなぎ弁当(ごはん?)」と食堂車から放送があった。食堂車で白飯に温めた蒲焼をのせた弁当を売り子さんが車内販売したのだろう。結局買う事はなくその頃も贅沢品だったが昨今の鰻の価格の何と高い事。鰻が減っていて仕方のない事だがとても手が出ない。




JR東海 東海道本線 新所原駅《北口》 (静岡県湖西市新所原)

天竜浜名湖線と東海道本線の駅舎は分かれている。もとは同じ国鉄駅だったのに。


駅頭の様子


愛知県との県境はすぐ近く




東京方を望む


改札口と出札口

出札口を廃止しているような会社もあるが新所原に出札はあった。ただし営業時間内に一部閉鎖する時間帯があり、ちょうどお昼休みだろうか閉まっている。隣の二川を利用した時にやはり閉鎖時間に当たった事がある。自動券売機があるので近距離の切符は買えるが欲しい特別企画乗車券は買えない。何となくそんな気がしたので特別企画乗車券は掛川で買っておいたのだ。


特別企画乗車券「休日乗り放題きっぷ」(2,720円)
これまで令和4年1月23日撮影

以前に使った時は長い120mm券で有人改札からの出入場だったが、85mm券に変わり自動改札を通れるようになった。


特別企画乗車券「休日乗り放題きっぷ」(2,600円) 平成25年2月撮影

こちらが以前使った120mm券。


天竜浜名湖鉄道の駅を望む これより令和4年1月23日撮影

新所原の天竜浜名湖線は1面1線。


天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 普通 130列車 [TH2100形] (新所原)

さっき乗っていた車両が折り返し掛川行となる。


車止め

1線だけ東海道本線とつながる線路がある。国鉄二俣線時代は東海道本線豊橋まで乗り入れていたが、天竜浜名湖鉄道に移管されて直通運転は行われていないのだそう。


構内を川が流れる

川が県境なのかと思ったがそうではない。以前はプラットフォームに静岡県と愛知県との県境を示す表示があったと記憶するが、今見てみるに見当たらない。


神戸方を望む

プラットフォームの少し先あたりが静岡県と愛知県との県境。愛知県を目前にして愛知県には行かない。特別企画乗車券「休日乗り放題きっぷ」が豊橋まで通用するので、昼食に豊橋のカレーうどんを食べる事も考えたが先を急がねばならない。


正面に立岩が見える

新幹線や東海道本線で立岩が見えると愛知県に入ったなと思う。印象的な岩である。さて途切れた高架線が見えるが二俣線の列車が東海道本線の上を跨いで下り線に入るためのものだった。倉敷の山陽本線と伯備線、海田市の山陽本線と呉線を思わせる。三セク化で直通運転が無くなったのは前述の通りで東海道本線の上の部分は撤去されている。


浜松行の列車がやってきた


JR東海 東海道本線 普通 946M列車 [311系G14編成] (新所原)




311系車内の様子


311系の座席

転換式クロスシート。素晴らしい。


metro 東海道本線で新所原を出発symbol6


また浜名湖に近づく (鷲津-新所原)

天竜浜名湖線は浜名湖の北を回ったが、東海道本線は南へ。


浜名湖に浮かぶ弁天島を経由する (弁天島-新居町)


新幹線も側を通る



鉄道や国道は橋梁で弁天島を経由するが、江戸期の東海道は舞阪宿と新居宿の間は今切の渡しを船で渡った。かつて浜名湖は淡水湖だったが明応7年(1498)の地震と津波で海と湖がつながり汽水湖となっている。


JR東海 東海道本線 普通 796M列車 [313系N9編成] (浜松)

うどんかそばでも食べたいが列車の接続がいいので静岡行で先に進む。ここからは窓を背にしたロングシート(ベンチシート)。今朝出発した掛川を再び通る。天竜浜名湖線で掛川-新所原は2時間4分かかったが、東海道本線だと新所原から59分で来ている。運賃も天竜浜名湖線が1,470円で東海道本線は990円である。今日は天竜浜名湖線全線を乗り通すだけだったが今度は途中駅で降りてみたい。


大井川を渡る (島田-金谷)


metro 島田で熱海行に乗り換えsymbol6

静岡県では下りは興津、上りは島田始発が多い気がする。


JR東海 東海道本線 普通 796M列車 [313系T9編成] (島田)


大きなおむすび(170円) 伊藤園 健康ミネラル麦茶650ml(140円)

駅に立ち食いそばの類はないがキヨスクがあったのでお茶とおむすびを買ってきた。ロングシートの車内だが島田始発で空いているので急いでおむすびを食べてしまう。興津乗り換えでは駅にキヨスクはない。


JR東海 東海道本線 普通 796M列車 [313系+211系] (三島)

このまま帰ってしまわずに今日は三島で降りる。 (つづく)


metro 東海道本線で三島に到着symbol6

東海道本線 普通 946M 新所原(12:17)→浜松(12:41) クハ310-14
東海道本線 普通 796M 浜松(12:51)→島田(13:35) クモハ313-2609
東海道本線 普通 436M 島田(13:44)→三島(15:18) クハ312-2318
◆特別企画乗車券「休日乗り放題きっぷ」2,720円 ※参考 新所原-三島間の運賃3,080円