長く愛されてきた森永ビスケット・マリーに初の期間限定バージョン登場とのことで、
買い求めてみました。「焦がしキャラメル味」がこれです。
この手の限定版、味は期待外れなこともしばしばなのですがさっそく味見してみると
これは及第点の範囲、それなりに濃厚で、淡白で素朴さが売りのオリジナルとは好みで
食べ分けられそうです。
私自身オリジナルのマリー自体にはそれほど強い執着心はなく、でもまあ嫌味のない味は無難、
たまに手が出るかなあという程度、自ら買い求めるってことまずあり得ないのですが、
うちの母がこれ好きなんですよねえ。
と、言う口乾かぬ間にオリジナル・マリーが家にありましたわ。since1923とパッケージに
あることから、100年近い歴史のあるお菓子だということがわかります。
昔は個包装でなかったので、しょっちゅう湿気させてしまったのを覚えています。
カンカンなどへ入れて保存しておいても、食べ忘れたりして少し期間を置くと
すぐに湿気てましたわ。でももったいないし、あのふにゃふにゃのを食べたりしたもんだ。
ここへ引っ越す前、旧家の水屋の上などには缶がたくさん積まれてました。今時、
缶に入れられやりとりされる品はあまり見かけなくなったけれど、昔は砂糖とかおかきなど
贈答用の一品はたいてい缶に入っていて、またその缶はほとんどが使い回され、食料の
保存用ケースとして再利用されていたんですね。今にして思うと、完全密封されるわけでなく、
脱酸素剤を一緒に入れるわけでもなかったので、保存性能は低く、むき出しのままで
おくよりかは、ちょっとましな程度だったのかもしれません。
お菓子を置く場所を決めておけば食べ忘れることなんてないはずなのに、子供らに
見つかるとすぐに食べられてしまうので、わざとあちこちのカンカンに隠すように
しまったのはいいものの、隠した本人の母もそのまま忘れてしまい、見つけた頃には
すっかり湿気ていたってわけですわ。
リスがあとで食べようとして埋めた木の実をそのまま忘れ、いずれ発芽し大木に育つ、
まあ、それと似たような大自然のような営みが、古い家の台所で繰り広げられていたって
ことなんでしょう。
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