おそらくヒガラという名の野鳥だと思うのだが
二羽のオス(たぶん)がくんずほぐれつしながら
眼前の地表へ落下し、そのまま激しく争い続けた
争いはすぐ脇を流れる小川になだれ込んでも続き
やがて一羽は水没したまま動かなくなった
おそらくは、縄張り争い、もしくは
メスを巡る諍いであったと思われる
【バトル~東川町・キトウシ森林公園にて 2024.04.24 撮影】
朝日新聞紙上の書評を参考にしてお借りしたのが、「僕たちの青春はちょっとだけ特別
/雨井湖音(あまい こおと)著」です。『学園ミステリ大賞』を受賞した作品とのこと。
ところが読み進めても一向にミステリーっぽくなってこず、たしか「ミステリー」の
カテゴリー内で紹介していたはずだよなあ、思い違いだったかも…とだんだん自信を
失う始末です。このところ私が積極的に読もうとするのは、ほぼすべてミステリーに
絞り込まれているのにねえ。
主人公・青崎架月(かづき)が高等支援学校(特別支援学校)に入学するところから
物語は始まり、多くの出来事が彼の視点を中心に展開、描かれます。新たな学校での
新しい生活、学習、そして一からつくり上げなければならない同級生や先輩、先生ら
との人間関係などなどが、フレッシュかつ繊細なタッチで描写され、淡々と物語は
進行しながらも読みごたえがあり、やがて、別にミステリーでなくても面白いから
いいかなと思い始めた頃学校内で事件が発生、探偵役を担う架月は仲間らの手を
借りつつ解明に尽力します。学園ミステリーものは多々あれど、支援学校を舞台に
したミステリーはおそらくは珍しく、「ちょっとだけ特別」なのかもしれません。
彼らは皆、何らかの軽度の知的障害を持ち、しかしその程度や内容が各々異なっていて、
そのため行き違い、コミュニケーションがうまくとれず、誤解が生じることも多々あり
ます。ですが、ひとつの事件を解決するたび彼らはお互い理解を深め、少しずつ成長
するのです。自分の気持ちをうまく表現することが苦手な彼らは戸惑い、不意に傷つき、
また思いがけず不用意に相手を傷つけることもあります。こちらもつられてハラハラ
ドキドキ、彼らの日常そのものが波乱含みで、その相乗効果が謎解きをいっそう盛り
上げていることに気づいたのは、読み終わってからでした。
ここ数日の和歌山市は、冬のような寒さに逆戻りしたり、風雨が強まったりと、不安定な
天候が続きました。今日は穏やかな日和となり、日中気温も上昇しましたが、夜にはまた
雨となるみたいで、春らしくめまぐるしく天候が変わります。
コマツナ(小松菜)を間引いて、これが最終形態となります。日照時間が長くなり、
生育が急ピッチです。
間引き菜。今晩肉野菜炒めに投入していただきます。
遅咲きのスイセンが満開です。
暗い背景に花弁が浮かび上がる
木陰の淡い色調で撮影
メジロの動き次第なので、狙いすませたような
こちらの都合のいいライティングではなかなか撮らせてくれない
【大漁桜にメジロ・パート2~和歌山市水軒にて 2024.03 撮影】
今朝は予報よりも天気が良く青空が広がり、それに伴い気温も上昇しました。
野外での作業も楽に行え助かりました。
コマツナ(小松菜)の収穫第三弾です。これで最初に種まきしたほうはすべて刈り取り
ました。
みるみるうちに草丈を伸ばした葉ネギ。ネギの再生能力は、こちらの予想の上をいく
凄まじいものがあります。近々収穫を開始、料理に使えそうですね。
遅咲きのスイセンも咲き始めました。今期は冬が寒かった分、いろんな花が
団子になって咲くのかもしれません。
勢いでそのまま続けてお借りしたのが「巴里(パリ)マカロンの謎/米澤穂信著」
です。新刊書でない場合借りる際のメリットは、待ち時間がないことですかね。
四つの短編からなる巴里~は、新キャラクター・中学生の古城秋桜(こぎ こすもす
=小佐内さんの妹分的存在、秋桜には「ゆきちゃん先輩」と呼ばれ慕われている)
を加えた連作的な三編と、小鳩くんの友人で本編でもしばしば登場し活躍する堂島
健吾が所属する新聞部での事件とで構成されます。新聞部を舞台にした事件『伯林
(ベルリン)あげぱんの謎』は、「春期限定いちごタルト事件」の中のひとつの
エピソードとして組み込まれアニメ化されすでに放映済みで、読み進めるうちに
トリッキーな仕掛けなどを思い出しました。
『小市民シリーズ』の番外編的に用意された本作は、どのような経緯で執筆される
ことになったのかは存じ上げません。出版順として、「秋期限定栗きんとん事件」
と「冬期限定ボンボンショコラ事件」の間に位置付けられ、私の当てずっぽうな
推測では、秋期~では主役コンビが解消、別々の道を歩み始めていて、ふたりが
絡むシーンが少なく、さらに、もしも最終章の構想がこの時点ですでに出来上がり
つつあったのなら、冬期~では小鳩くんが入院し、やはりふたりが共に行動する
機会が極端に少なくて、それを補う意味での番外編の登場でなかったかと思います。
スイーツ好きの小佐内さんに引っ張り回され、甘党のお店での会合が互恵関係を
結んでいるふたりの常日頃で、それを契機に事件に巻き込まれるのがパターンなら、
その点むしろ巴里~が本流とも言え、秋期~と冬期~で不足がちになってしまった
場面を補填したように見えてきます。
時系列的に巴里~は、春期~と「夏期限定トロピカルパフェ事件」の間の位置付け
なので、これから読もうと思われている方なら、その順番で読むのもひとつの手
でしょう。ただし、巴里~でのまずまず平凡な日常を堪能した後、夏期~で一気に
暗転することになるので、その落差への覚悟は必要かもしれませんよ。小市民
シリーズは、おいしそうなスイーツがわんさか出てきて、米澤さんの軽妙洒脱な
語り口と合わせ、一見ほんわかしてそうなはずなのに、実際にはかなり辛辣な
お話がさりげなくスパイスされているがミソで、そんな「甘い砂糖菓子」ばかりな
世界が描かれているわけではないのです。無難な読み順としては、執筆順に従い、
秋期~のあとに巴里~を読まれるのもいいでしょう。
でも一番は、たまたま今回私がそうしたように、全シリーズの最後に巴里~を
持ってくることをお勧めします。『花府(フィレンツェ)シュークリームの謎』
で秋桜の冤罪を晴らし窮地を救ったふたり、小佐内さんには一流パティシエの
手によるお礼のスイーツがあふれんばかりに用意されました。「ええと、ねえ、
わたし、死ぬの?」 目を潤ませ、舞い上がり、素っ頓狂なセリフを吐く
小佐内さんの幸せそうな様子はこのシリーズ最高潮のハッピーエンド、これで
物語の幕引きとするのが、上質のお菓子をいただいたあとのような、後味の
いい締めくくりだと思うのです。
和歌山市ではスギ花粉の飛散が本格的に始まったようで、今日は鼻水が止まりません。
あとから種まきしたコマツナ(小松菜)の二回目の間引きです。
ここまでまずまず順調で、次回最終形態にできそうです。
間引き菜。野菜炒めにアディショナルで投入して利用できるだけの分量があります。
名前通りの美しい色合いのオスは
あまり近くには来てくれなかった
【ルリビタキのメスとオス~十勝岳山麓にて 2024.10.09 撮影】
本日もやや雲が多め、天気は回復傾向みたいですね。
コマツナ(小松菜)の二回目の収穫です。前回分は二回に分けて「中華風炒め物」にして
いただいたところとても美味でした。今回も同じようにして食すとします。
この前株分けして植え付けた葉ネギの新芽が伸びてきました。このまま順調に生育し、
一年間食材として使えたなら大助かりなのですが。