「復活のボツ写真シリーズ」 その6
この年は確か、近年では大雪山の紅葉が一番良かった年だったと思います。
ただその紅葉は、例年をはるかに上回るスピードで進み、私が訪れた時には、
すでに山頂、中腹あたりはピークを過ぎ、残すは高原温泉沼周辺のみという
状況でした。
この日の早朝も高原温泉へ向かったところ、少し時間があったので銀泉台へ寄り道。
せめてその残骸だけでも、この目で見ておこうと考えたのです。
でも、やはり第一花園はもうほぼ終焉、登っても意味がない。眼下に雲海が広がって
いるものの、はや撮影ポイントには三脚が乱立、立錐の余地もないようでした。
仕方なく林道を少し戻り、第一花園を見上げられる場所で撮影することにしました。
下部はまだ美しかった紅葉の名残をとどめているし、赤みをたっぷり帯びたお日様が
「アラ」を隠してくれて、予想以上にいい色合いに染まってくれました。
数カット撮影、当時二枚だけスキャンして、その内の一枚を翌年の年賀状に使いました。
今回復活させたのは、一番広角気味に撮影したものです。
この日、この場所で撮影していた人はほとんどおらず、しばらくして、雲海撮影後らしい方が
車で通りかかり慌てて撮影していましたが、もう手遅れ、こんな色合いになるのは、
日の出直後のほんの一瞬だけなのです。場所的にも、タイミングさえ合えば
誰でも撮れる写真だったでしょうが、近年交通規制されるようになって、この時期、
この時間に、ここにいること自体がもはや困難になり、もしかしたら今後は、
「まぼろしの写真」となってしまうかもしれませんね。
【Red・広角版~大雪山・銀泉台にて/2004.09.16 撮影】