9月も後半になると、冬場のエサの貯食に忙しいナキウサギ
時には自分の体長よりも背丈のある草木を
バサバサ大きな葉音を立てながら、岩場を貯食場へと運ぶ
【十勝岳山麓のナキウサギ 2023.09.21 撮影】
朝のうちに雨は上がり、その後も雲が多めながら時折日差しもあり、洗濯機を三度回すなどして、
先の旅の片づけを進めました。
外の作業も再開させたいところながら、9月の旅の写真現像を突貫工事で本日ようやく終わらせた
ばかり、まだまだ優先しなければならない用事が輻輳しているため、次の晴れ間のタイミングで、
どうにか手を付けられるかどうかでしょうか。
出発前に球根を植え付けたニンニクは、一部発芽していないものがあるものの、全体的には
まずまず順調みたいです。長期不在の後帰宅してびっくりしたのは、おびただしく芽を出した
シソ(大葉)の群団でした。こぼれ落ちた種は、本来春に発芽するはずなのに、季節を勘違いして
芽を出したのでしょう。自身が不在時の関西地方の気温傾向は想像するしかないのですが、
おそらくはいったん冷え込んだあと急激に温度上昇するなど、変動が激しかったのですかね。
プランターにもびっしりとシソが芽を出しています。
今までこんな時期に大量に発芽したのは記憶になく、どうやら季節の巡りがよほどおかしい
のではないでしょうか。今回多くの種が芽を出したのだとすると、春にはほとんど発芽せず、
長年に渡りおのればえしてきた我が家のシソが途絶える可能性もあります。
旅先では10月中旬でも北海道の大雪山や十勝連峰の山上にもまったく雪がなく、これも
極めて異例の事態でした。やはり全国規模で、あるいは地球規模で、なにかが狂い始めて
いるとしか思えません。
晩秋の北海道への長旅から戻りました。
現地ではまずまず好天に恵まれたのですが、帰路舞鶴からの高速道路上で
激しい雨にあい、夜間ということもあり、緊張を強いられるドライブと
なりました。
無事自宅に帰り着き、たまたま雨の止み間に積み荷をすべて降ろせたのは
幸いでした。汗を流そうとバスタブに湯を溜め始めたつもりが湯沸かし器が
燃焼しておらず、気がつかなければ危うく「水風呂」に入るところでした。
先日和歌山市付近では地震が相次いだようで、その際プロパンガス本体の器具
にセーフティーがかかったらしく、外に出て解除ボタンを押すと復活したので
大ごとにならずに済みました。このところ、長旅から帰宅するとなんだかんだ
問題が発生していて、本当はあまり長く家を空けることは差し控えたほうが
いいのでしょう。
関西地方は秋雨前線などの影響でしばらく愚図ついた天候が続くようで、
旅の荷物の片づけが遅々として進まないのも気がかりです。今日は
雨が上がり、曇り空で経過したので、朝と昼と二回洗濯機を回し、
大量の洗濯物と格闘しました。
10月27日(日) くもりのち雨
滞在中朝食は、1個100円前後の特売の菓子パンばかり選んで食べていたので、締めくくり
くらいちょっと贅沢しようと、お気に入りのタマゴサンドなどを買い求めた。数年前までは
約170円、滞在中何度か買って食べたものだが、小麦粉や卵の価格高騰で、今は約250円
もするので、経費節約のため、あまり手を出せなくなってしまった。贅沢できない身分である
ことは承知しているし、削れるところは削って出費を抑えているはず、でもそれにも限度はある。
積み込まれた車は約40台ほど、バイクは10台くらい、団体客はいるが小規模で、船内
空いている。これがあと一週間ほどすれば、バイクの数はほぼゼロとなるだろう。新造船だった
頃から利用している「あかしあ」も老朽化し、空調設備が不調なのか、冷たい風が船内を
吹き抜けていて寒い寒い! まさか船内で震え上がることになろうとは思いもしなかったので、
エクセロフト製の防寒着はすべて車内に置いてきたまま、参ったなあ(出航すると、車両甲板
へは立ち入れない)。
珍しく後部デッキへ出て、行き違いの「すいせん」を見送る。ベタ凪に近いような水面に船体
がシンメトリーで映るのを撮ろうとしたのだが、コンデジではうまく写せなかったみたいだ。
私が不在中の関西は、夏日は当たり前、真夏日に迫るような気温の日もあったと聞く。
北海道はそこそこ冷え込んだものの、10月としては異例の少ない降雨量だったことで、
山上はいつまでたっても根雪とはならず、やはりどうにも季節の移り変わりがおかしい。
雪の遅さを察知しただけが理由ではないだろう、多くのナキウサギが貯食していない
のもまったく解せず、なにがそうさせるのかわけがわからない状況だ。何かが狂い出し、
地球規模で気候変動が起きていて、遠からずその影響を受けていることは確かなのに、
ずばり原因を指摘できないのがもどかしい。規則正しく四季の移ろいがあった頃には
たぶんもう戻れない諦めの心境、絶望感など、旅の記録の端々から、少しだけでも
ニュアンスが伝わればと思う。
♪ NIGHT、THROUGH THE NIGHT 美しい君と
NIGHT、THROUGH THE NIGHT 空気を眺めてた
何かが狂い出してる 地球の未来に
僕は饒舌 君の髪を触っていた
怪しい夢の続き THANK YOU FOR YOUR LOVE
乱れて不思議な水 THANK YOU FOR YOUR LOVE
NIGHT、THROUGH THE NIGHT 複雑に愛情
NIGHT、THROUGH THE NIGHT ハレーション起こした
すべてわからなくても いいんだけれど
少しニュアンス 僕の気持ち伝えたくて
どよめく欲望たち I WANT TO BE FREE
汚れておいしい水 I WANT TO BE FREE
I WANT TO BE FREE、AND FOREVER YOUNG
I WANT TO BE FREE、AND FOREVER YOUNG
怪しい夢の続き THANK YOU FOR YOUR LOVE
乱れて不思議な水 THANK YOU FOR YOUR LOVE
(THROUGH THE NIGHT/詩・曲:天野滋 歌:NSP)
10月26日(土) 曇り時々晴れ
このところ山の機嫌があまり良くなく、本日も雲が覆って、山頂付近は下界からは
見えなかった。当初の予報ほどには天気は良くなくて、時々弱い雨がパラつく
時間帯、地域もあった。
期間限定のサッポロクラシック・富良野VINTAGEを大小缶あわせて3ケース
購入。義弟らへの土産分も含まれているため、独り占めはできない。それでも年内
いっぱいくらいは楽しめそうだ。
写真にはないが、小樽ワインの「初しぼり」も2本購入。ワインもお高くなったので、
そんなに買い占められない。うち1本はいとこへの土産と化すかもしれず、顧みると、
せめてもう1本くらい追加購入しておくべきだったかも。
おやつは柳月の期間限定スイートポテト。日持ちしないのでお土産には使えない。
10月25日(金) 曇りのち晴れ
たしか予報では晴れマークひとつだったはずなのに、午前中は雲が多めで日が
差さず、すっきりとした秋空が広がったのは午後になってからだった。
明日の船に乗ることをほぼ決めているので、本日が現場に入れるラストチャンスだ。
ここまでまずまず成果を挙げられていると納得はしていて、しかし昨日は空振り、
あとはできたら最後、いい印象を残して締めくくりたいところだ。
まずはクロちゃん現場へ。東京のOさん、室蘭のX氏と三人で登場を待ち構える。
これまで単発で活発な動きを見せたことのあるクロちゃんだが、それが続かない
のが今期。心配をよそに、姿を見せると、数か所で貯食活動をしてくれた。さらに
不思議なことに、毎度目立った動きをせず、出てもすぐに引っ込んでしまう
ノーマルなオスが、珍しく数回登場し、写真に収めることができた。彼らの
スイッチ、完全に切り替わったのだろうか? 明日以降の動きも気にはなるが、
私はもう見届けることができない。
いったん車に戻るOさんを見送り、私一人だけあと一時間ほど一番下のポイントで
粘ってみることにしてザックを下ろして振り返ったとたん、岩の上になきちゃんが。
昨日の今日なので、万が一に備えカメラを首からぶら下げたままなのが功を奏し
すぐさま撮影開始、待ち時間ほぼゼロだ。すると彼女は、雪の降る前の闊達さを
取り戻したかのように貯食行動を繰り返し始めた。草木をくわえた姿の撮影チャンス
は、巣に戻る際、岩の上で一瞬立ち止まる一回きりだが、20回近く同じパターン
を再演してくれたので、どうにかこうにかメディアに記録されているだろう。
今回はこのメスらしき個体に始まり、終わった感じだ。彼女との出会いがなければ、
成果はずっと少なかったはずで、感謝しかない。
すっかり満足してしまい、予定していた午後の部はキャンセル、先に車に戻っていた
Oさんにその旨告げようとすると、「警察に事情聴取されることになっちゃった」。
三日間車を移動させていないOさん、雨の日も含め人の気配がまったくしないのを
訝ったセンターの管理人さんが、町へ連絡し、そこから警察へ話が伝わったらしい
のだ。管理人さんの判断は正しいと思うし、むしろそれくらいの配慮がないと困る。
前の日からとめっぱなしの車に気付く事が私も時々あり、それはたいてい山泊まり
登山者のもので、ほとんどの場合その日夕方には車がなくなっていて安心する。
しかし数日そのままだと、やはりちょっと心配になってくる。Oさんの場合、
車の窓にピタッと断熱シートを張り付けていて、車外からは中の様子がまったく
うかがい知れず、それが今回は裏目に出たみたいだ。
警官に尋問されているOさんに車内から手を振りながら、望岳台駐車場をあとにした。
10月24日(木) くもり
未明まで降ったりやんだりした雨は、早朝にはほぼ上がったものの、黒い雲が垂れ
下がり、時折小雨がパラつくなど不安定で、強い風も残った。回復するはずだと
午後から入山するも、低い雲が広がったままで、たまに小雨も降った。
一番下のなきうさポイントへ到着すると、すぐ横の壁でなきちゃんが草を食んでいた。
しかしカメラを用意しておらず、あまりにも近い距離で存在に気付いたので
どうしようもない。ザックを下ろそうとしたとたんに悟られ、逃げられてしまった。
おそらく、出てくれるとサービスしてくれる個体で、雪の日以来久々のご対面だった。
クロちゃん現場上空を二往復していったヘリコプター。何が目的の飛行だったのか?
現場では室蘭のX氏と二人、クロちゃん一向に姿を現せない。歩き出す前に駐車場で
出会った東京のOさんによると、午前中かなり活発に行動し、貯食活動も行ったようで、
期待して来てみたが不発、結局この日は何も写せなかった。
朝の悪条件の中、雨を覚悟で入山し、撮影現場で待機するOさんの姿勢がまずすごい。
日和見する私にはまず出来そうになく、動物写真愛好家との根本的な熱意の差が
露呈することとなった。本日撮れなかったのは残念だが、そんな悪条件下で撮影活動
することなど、私には一生かかってもできそうにないから、すんなり諦めがつく。
10月23日(水) 雨
雨が降り続き、ほぼ一日中図書館に引きこもり完読したのが
「バリ山行/松永K三蔵著」、芥川賞受賞の話題作だ。
本の帯には「純文山岳小説」とあり、サラリーマン生活の日常と山行の非日常、
人生を重ね合わせながら物語は進行する。『バリ山行』とはバリエーション
ルートでの山歩きのことで、登山地図で表示される一般の登山道には沿わず、
道なき道を進み、目的地を目指す形態の登山を差す。
舞台となるのは六甲山系で、低山の部類に入り、一般登山道は整備され、
ハイキング気分で歩けるコースの多い初心者向けの六甲でも、道を外れ、
薮を漕いで分け入る地図にないルートは、一気に危険度を増し、場合に
よっては命がけの行程ともなりうる。主人公は、日ごろバリ山行を一人で
行っている会社の先輩に初めて同行し、普通の山歩きでは味わえない
面白さを知ると同時に、死と隣り合わせの憂き目にあい、それが、不安定な
経営で混迷を増す勤め先に対する揺らぐ思いを改めて考えるきっかけとなる。
六甲山は、登山ビギナーだった頃、一人で山行を繰り返していた場所で、
個人的な思い入れがある。まんま自己流の私、ジーパンにレッドウィング
のワークブーツ、シャツは綿のボタンダウンというとんでもないいでたちで、
毎週末山に出かけていた。しかもソールは滑りやすく、踏ん張りの利かない
スポンジソール。今思うに、あんなのでも普通に登れていたのは、若さゆえ
の勢い任せで怖いもの知らずの特権だ。のちに、ソールは登山用で実践的な
ビブラムソールに張り替え、ズボンは膝の上げやすいものへと変わった。
山を歩くとは何ぞやを教えくれたのが六甲山だったのだ。
10月22日(火) 曇り時々晴れ
真夜中目覚めると、広い駐車場には私の車一台きり。昨秋、もう少し
遅い時期にこういう事態があった気がするが、山に雪がない、ナキウサギ
の出が悪いなど諸々悪条件が重なり、見物客の足が遠のいているのかも。
昨日よりも動きがいいことを願ってクロちゃん現場へ。雪はほぼ
消え去り、現場は季節感に乏しい、無味乾燥なものに戻ってしまった。
旭川市のNさんと待っていると、昨日よりも早い時間帯にクロちゃん登場。
しかしその一回きりで、雪が降ろうが降るまいがナキウサギに焦燥感は
まるでなく、貯食活動を活性化させる気はまったくなさそうだ。
私は早めにそこを離れ、一番下のなきうさポイントへ。ここは降雪を
境にすっかり音沙汰がなくなり、出てくる気配が一向にしなくなった。
しかし、すぐ近くのハイマツの裏で何度か鳴き声が聞こえていながら、
これまで一度も姿を確認できなかった個体をようやく目視し、写真に
収めることに成功した。ものすごく臆病な性格のようで、地表で活動する
ことが極めて少ないと思われる。岩の上でじっとしているだけの写真でも、
こういう成果を上げると、ひとつことを成し遂げた気がするから不思議。
お昼はごはん屋ことさんでと思い訪れるとやっていない… 時間を
ずらせて開店するような気配もなく、何のアナウンスもなく、待っていても
らちが明かないので笹一へ。カツカレー(サラダ付き)・1380円。
サラダ付きを選んだので少々値が張ってしまったが、野菜不足が顕著
なので致し方なし。その点ことさんなら、低価格で相当量の野菜を補給
でき、私向きなのだが。
10月21日(月) 晴れのち曇り
この秋一番の冷え込みとなり、車内の温度は1℃台まで下がった。時代はパーシャル!
と叫んでいる場合ではないのである。ギャグが古すぎて、フリーザー室並に凍りつき、
余計に寒さひとしおである。ハクキンカイロの持続時間がなぜだか異常に長い。昨日の
早朝発火させたものが、今朝まで丸24時間暖かさを保っている。寒すぎて発熱が抑え
られる分、長時間燃焼し続けるのだろうか? おかげで、衣類に包んで寝袋の足元に
突っ込んでおくと、一晩中寒さ知らずだった。
早朝、まずはクロちゃん現場へ。昨日ほぼ日差しがなかったのが幸いして、岩場には
まだこれくらい雪が残っていて、雪を絡めた写真が撮れる可能性はある。しかし、
待てど暮らせどクロちゃん出てこない。
7:20過ぎに十勝連峰から太陽が姿を現すと、現場の雰囲気は一変する。雪景色は
輝きが増しきれいだが、直射日光が照りつけると、あっという間に雪は解けてしまう。
8:00まで粘ってクロちゃん出なければ移動しようかと思案していると、ここで
ようやくクロちゃん登場。活発に動き回ることはなかったが、午後の部と合わせ、
計4回出てくれたのでまずは合格点。雪を絡めた写真も一応撮ることができた。
十勝連峰もようやく雪化粧。ただし、薄っすらと積もった程度なので、数日で
解けてしまうだろう。
結局この日、なきうさ現場で出会ったのは、ほかにおじさん一人のみ。雪明けの晴天、
もっとたくさんギャラリーがやってくるかと思ったが、周辺は閑散としていた。