【神撃の巨木~山形県南陽市烏帽子山公園にて/2014.04.23 撮影】
【老木と子供のポルカ~山形県長井市にて/2014.0424 撮影】
2014年度作品集その1
旅立ち直前に予定を決めた時には、山形県置賜地方の桜の見頃にはまだ早いように思われた。
今回は下見と割り切ってダメ元で出かけたところ、のち急上昇した気温のおかげで一気に桜が
咲きそろい、初めて訪れた烏帽子山公園も花盛りであった。
犬を散歩させていたお姉さんによると、昨年はウソ(という名の野鳥)の被害で、出来が悪かったという。
しかも、小高い山の地形上、例年なら麓から順に咲くところが、今年は一気に気温が上がったので、
下から上まで全山咲きそろっているという。まさにビギナーズラック! とてもいいタイミングでの
初見参であったらしく、それを聞いて余計うれしくなった。
山上にある神社の社務所に覆いかぶさるようにした巨木群。杉の大木にも見劣りしない推定20メートル級の
エドヒガン(?)、ハクモクレン(?)、シダレザクラ が咲き競っている様は圧巻であった。
置賜地方には桜の古木、巨木が多数あるようだが、中には「昔の名前で出ています」といった風の
樹勢の衰えが目立ち花数少ないものもあった。しかしこの殿入桜(とのいりざくら)は現役感バリバリで、
たくさんの花を咲かせていて見事であった。根を保護するための柵が設けられてなくて木に近づけるし、
宿にも近く、ライトアップがされていたこともあり、計五回ほどここを訪れた。
この写真は一番最後に訪れた時の一枚で、近所のおばあさん二人がそれぞれ?の孫を連れて来て、
二人はどんどん先に歩いていったのに、孫だけが木の周りではしゃいで遊びまわりだした。
狙っていたわけではない自然なスナップで、殿入桜での撮影セッションでは、一番のお気に入りとなった。
初めて訪れた置賜地方は、人も桜も山も自然も情緒があってすばらしく、いっぺんで好きになってしまった。
もちろん、機会があればぜひまた訪れたいと願っている。
西舎桜並木(優駿さくらロード) 晴れ 七分咲き
二十間道路がメインの目的だったが、到着が昼過ぎになり混雑必至だったので、素通りして、ここを訪れた。
エゾヤマザクラの並木が続く道、木によってバラつきがあったが、全体としては数日先が見頃か。
広場にぽつんと「長寿ざくら」があった。写真は30日のもので、翌日もう一段花数が増えていた。
馬(動物)好きの方々には、たまらないロケーションが続く。
展望台から見下ろす。広い敷地内には温泉施設などもあるようで、家族連れでのんびり訪れるのにいい場所だ。
桜の撮影はあきらめ、羊蹄山を写す。羊蹄山撮影の手ごわさを今回痛感した。
季節によって太陽の当たり具合(ライティング)がまるで違うので、前回きれいだと
思った場所へ行っても、今回改めて見てみたらたいしたことなくて、あわてて撮影場所を
変えた。
360度どの方向からも写せそうな反面、麓は開発が進み、意外にきれいに写せそうな
ポイントは多くなく、「自由に写しまわる」というわけにはいかないのだ。
海岸沿いの霧が晴れてきて、天気はどんどん良くなっていった。
洞爺湖畔の桜は満開であったが、写真は撮れそうになく、お昼にする。
「ドライブイン雪国」のカツ丼 900円。丼から大きくはみ出たトンカツが二段に乗っていて強烈。
揚げ物好きの私もさすがに最後はきつかった。
店構えがこれまたすごくて、看板がどこにも出ておらず、縄のれんのようなものが掲げられていなければ
入店をためらうであろう。
オニウシ公園 くもり時々晴れ 七分咲き
北海道上陸後、さっそく行動開始。まず松前藩戸切地陣跡を訪れるも、花はチラホラしかなく、
すぎにあきらめ森町へ移動する。
二年前は早咲きの千島桜などしか咲いていなかったこの公園、今回はボタン桜、ソメイヨシノなどが
見頃のようであったが、木によって咲き方にバラつきがあり、ガスで駒ケ岳が見えないなど全体的に
精彩を欠き、粘らず移動することにした。
飛び石とはいえ、GW中の祝日、渋滞を気にしながら、国道を北上する。
旅立つ前は大間から津軽海峡フェリーを利用しようと漠然と考えていたが、この時期は
「GW特別料金」が上乗せされていて驚くほど高いので、急きょ青森港から青函フェリーに
乗ることにした。こちらは逆に、4~6月はWEBクーポンを使うと2割引だ。その差は大きい。
ところが℡したら、「本日はすでに夕方まで予約で一杯だから、港に来てキャンセル待ちしたほうが
いいのでは」と言われる。早く目が覚め、0:00頃青森港到着。2:00発の船に乗れるようキャンセル待ちを
入れるが、乗れるかどうかわからないのに先に料金はとられるし、それが判明するのは1:50頃だという。
ギリギリじゃん! どうも受付担当者の態度が「乗せてやってる!」って感じで高飛車だし、諸々
腹が立って仕方ないのだが、さりとてもう一方の船会社は料金が高いので、選択する余地はない。
まあ、何とか2:00の船に乗り込めたからいいか。最後尾、ギリギリセーフってところだ。
しかも前には牛運搬車が2台。モーモー泣き喚くんじゃあない!
青森から函館へ船で渡るのは、国鉄時代の青函連絡船以来だな。
青森県立美術館で「成田亨展」が開かれているらしい。見たい… 1200円かあ…きつい。
我々怪獣世代を魅了し続けたすぐれたデザイナーだ。
カーペット席でウトウトしたのもつかの間、5:50 函館港着。
これで東北編終了。ここからは北海道・春編。
青森との県境に建つ温泉旅館「大館矢立ハイツ」は、道の駅も兼ねていて、先日に続き
日帰り入浴を利用するのは二度目だ。350円とお値打ちな上、泉質がいいのか、入浴後も
いつまでも体がポカポカし、おかげで寒さ知らずで車中泊できた。
ここで早くから就寝、翌早朝の船で本州を離れることを決める。
道の駅かづの併設のレストランで昼食。「かづの牛ハンバーグ定食 1000円」。
これでご飯お代わりできたら100点なのに。
前にも述べたが、東北の道の駅は全般にレベルが高く、併設のレストランも質が良い場合が多くて、
安心して食事ができる。なにせほとんどが初めて訪れる所なので、グルメ情報も持っていないし、
教えてもらうなどして情報を得ても、手間も時間もとられてしまうので、一石二鳥で済ませられるのは
ガソリンの節約にもなり大助かりだ。
それまでは北海道の道の駅もかなりのレベルだと思っていたが、併設の食堂が貧弱で利用する気に
ならないし、ゴミ箱の設置もなく、水の出が悪いなど、比べると東北に軍配が上がる。北海道は夏の
最盛期を中心に異常な数のキャンパーが訪れるので、そんなご丁寧なサービスはできない事情が
あるのだろう。
しかし、食事の面はぜひ改善してほしいと思う。