旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

純米酒の動向ーー純米酒フェスティバルについて

2008-02-20 17:34:25 | 

 

 私の勤務する会社のオフィスは東新宿(明治通りと職安通りの交差点)にあるが、この付近は新宿のはずれ、というより歌舞伎町のはずれに当たるからか、昼飯を食べる店も少ない。いくつかあった蕎麦屋やイタめし屋、喫茶店なども次々と廃業して、将来この付近はどうなることかと案じている。
 ところが、近くにすし屋が開業したので行ってみると、うれしいことに純米酒が置かれていた。名倉山純米吟醸酒など私の好きな酒があり、白雪などもあったがこれも純米酒であった。
 最近おおくの店が純米酒を置くようになり、特に純米吟醸が目立つ。従来は日本酒のことを「お酒」という表示で片付けていたが、ようやく銘柄を書くようになり、加えて「純米酒」とか「純米吟醸酒」とか表示する店が増えてきて、日本酒も「酒の地位」を獲得しつつあると感じる。
 日本酒は低迷を続けシェアを下げ続けているが、純米酒など本物の酒は逆に生産量を増やしている。今後の動向に大いに期待してやまない。

 ところで私は、純米酒普及推進委員として、他の4人の同志と毎年「純米酒フェスティバル」の開催に参画している。2000年に立ち上げ毎年春と秋に2回開催、この4月13日の催しが17回目となる。「純米酒を日本酒の本流にすえよう」というのがコンセプトで続けているが、毎回1200名(昼の部と夜の部で各600名)が集まる。しかもいつも満員で、事務局は満席後の申込者を断るのに大変だ。今回も2月17日午前10時に入場券の発売(メールで受付)を開始したが、昼の部は2時間、夜の部は4時間で完売した。
 集まる人は本当に日本酒を愛していて、50の蔵が出す250~300銘柄の純米酒を実に気持ちよく楽しんで帰る。これらの人々が市井の飲み屋や食事屋で純米酒を要求することが、冒頭に書いた「銘柄や純米酒表示」を進めているものと思う。
 運動とは地道で長い、しかも広範な人々で推進されるものだとつくづく思う。
                            


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