むつかしい問題ばかり多いが、中でも普天間基地と尖閣、北方領土、竹島などの国境問題は米、ロ、中国と言う大国と韓国という隣人問題だけに難しい。ただ、戦後65年が経って、日本も今こそ目を覚ましてはっきりと自分の主張をすべきであろう。
尖閣諸島の問題は、そこが近代まで無主の島であり、1895年1月の閣議決定で日本が日本領土に組み込み、その後ずっと実行支配を続けてきたこと、中国自体も1970年まで75年間、一度も異議を唱えたこともないこと等をハッキリさせるべきであろう。しかも中国が文句を付けている下関条約(日清講和条約)でも尖閣諸島は議題にされてなく、日清戦争で日本が分捕ったなど問題にならない。
北方領土は、1875年の樺太・千島交換条約で南北千島列島は日本へ、樺太はロシアへとした国境線以外に無く、それこそロシアは第二次大戦末期に夜陰の乗じて分捕ったわけだから、「領土不拡大の原則」に従って返すべし、と明瞭に主張すべきであろう。
竹島も、日本が領土として編入したのは1905年のことで、これらの歴史的事実に基づき冷静に話し合うべきだろう。日本の態度が中途半端であればあるほど、問題はこじれ続けるのではないか?
難しいのは普天間だ。これも、「アメリカさん、もういいではないか」と話し合う絶好の機会と思うが、安保条約下ではアメリカは簡単に応じないだろうし、それよりも日本国民の世論が、「安保体制下の平和」という意識に安住しているので、それでは交渉にならないだろう。
ただ、沖縄県民の意思は明確になったのだから、日本国民がどうしてもアメリカといま事を荒立てたくないというのであれば、「本土のどこかで引き受ける」腹を決めるしかないのではないか? これ以上沖縄に、と言うのは日本国民として許されないのではないか?
ここでも又、国民は目を覚まして、アメリカと腹を割って交渉するか、本土のどこが引き受けるか真剣な議論を起こす必要があろう。