ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

酒の力

2012-01-19 13:22:36 | 時事(国内)
田中慎弥氏の芥川賞、受賞会見。

結構、おもしろかった。

人によって感じ方はそれぞれだとは思うが、ある意味このような
ダメ人間的要素満載な人が社会的評価を得るのは、大変、意義深
いことだと思う。

高校卒業後、全く働かず、母親の世話になってひたすら小説を書
いていたなんていうのも、見方によっては一本気があって素晴ら
しいではないか。早いうちから自分自身を見極めていたからこそ
社会には出なかった。こういう方が無理に社会に出ると、精神的
に辛くなり、鬱を発症したり、より人間不信に陥ったりと人生持
ち崩してしまうことも多い。

成人しても、なを母親頼みの生活をし続けたことに批判もあるだ
ろうが、彼の場合、その選択は間違っていなかったと思われる。

また、会見では酒の力もあったと思うが、作家や芸術家にサラリ
ーマン的常識は必要ないと思っている。

それはそうと、肝心な小説のほうはどうなのだろう…?

まったく社会に出ずにして、完全な想像の世界だけで書き上げる
ことができるのも、文章力に付随する才能といえるのかもしれな
い。

また、「リアリティーがない」などというのも、それは彼の経歴
を知った上でそういっているのか、果たしてどうなのだろう…?

私は人の小説を書評するほどまともな本を読んでいないので、彼
がどれほどの才能を持っているのかまったくわからないが、それ
でも、ともかく石原慎太郎に喰ってかかったことだけは評価できる
ものである。

願わくば、素面でもああいう人であっていただけると、ちょっと
うれしい気がしている…。


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